蔡総統が宋楚瑜氏を首脳代表としてAPEC首脳会議への出席を要請
2016年「アジア太平洋経済協力 首脳会議」(APEC Economic Leaders’ Meeting, AELM)は、11月にペルーのリマで開催される。総統府は10月5日、蔡英文総統が宋楚瑜氏を同会議の中華民国(台湾)首脳代表とすることを決めたと発表した。
宋楚瑜・主席(親民党の党首)は豊かな学識と経歴を持ち、過去には行政院新聞局長(閣僚級)や台湾省長も務めるなど、台湾の政治および経済の情勢を理解し、国際実務も熟知しており、地域の発展・建設推進の上で卓越した成果を挙げた。蔡総統は、宋氏の豊富な学識と経験、人脈により、必ずや台湾の全方位的な発展の現況を国際社会に確実に伝えることができ、台湾のAPECにおける影響力と加盟各国との相互交流を実質的に強化できると考えたことから、宋主席に台湾の首脳代表として同会議に出席するよう要請した。宋主席は長女の宋鎮邁女史を伴い、APEC首脳会議に出席する。
台湾はペルーが今年のAPECのために設定したテーマである「質の高い成長と人材開発」に賛同しており、「地域経済統合の推進と成長」、「地域フードマーケットの促進」、「アジア太平洋地域の零細・中小企業の近代化」、「人材開発促進」といった4項目の議題についても支持している。台湾はAPECの枠組の下、毎年、加盟各国と食料の安全、中小企業および人材資源などの面で、きわめて密接な協力を行っている。
台湾は1991年にAPECに加盟して以来、長期にわたりAPECの各宣言および計画を支持してきた。その一例として、今年8月25日に「APEC支援基金」(ASF)に50万米ドルを寄付し、APEC事務局は、台湾の同組織への支持およびこのような貢献に対し感謝するプレスリリースを発表した。台湾は引き続き、積極的に参加する姿勢で、APEC加盟各国との協力および交流を強化して、地域の経済貿易の発展において、イノベーションの促進、資源の共有、サービスの提供者としての役割を担っていく。
【総統府 2016年10月5日】
宋楚瑜氏 略歴
生年月日:1942年3月16日
学歴:
1964年 国立政治大学外交学科卒業
1967年 米国カルフォルニア大学バークレー校政治学修士
1971年 米国カトリック大学 図書館情報学修士
1974年 米国ジョージタウン大学政治学博士
1982年 米国アイゼンハワー・フェローシップ受給
1995年 米国カトリック大学法律・政府学名誉博士
1995年 豪州国立サウスオーストラリア大学名誉博士
2000年 米国メリーランド大学名誉博士
2003年 韓国ソウル淑明女子大学名誉博士
経歴:
1974年~1977年 行政院長秘書
1977年~1979年 行政院新聞局副局長
1978年~1989年 総統秘書
1979年~1984年 行政院新聞局長兼政府報道官
1984年~1987年 中国国民党文化工作局局長
1987年~1989年 中国国民党中央委員会副秘書長
1989年~1993年 中国国民党中央委員会秘書長
1993年3月~1994年12月 台湾省政府主席
1994年12月~1998年12月 台湾省長(当時、台湾省唯一の民選省長)
2000年3月 第10代総統選挙の候補者
2004年3月 第11代総統・副総統選挙で国親政党聯盟推薦の副総統候補者
2016年1月 第14代総統選挙の候補者
現在:
親民党主席