台北ユニバ、開会・閉会式は最先端4K放送技術で
台湾の各テレビ局のトップが14日、台北市役所(台湾北部・台北市)に集まり、夏季ユニバーシアード台北大会(8/19-8/30)の各競技の様子を伝える放送機材などについて説明した。
台北市観光伝播局が14日に開催した記者会見には、台湾公共広播電視グループ(Taiwan Broadcasting System)、中華電視(CTS)、民間全民電視(FTV)、中天電視(CTi TV)、中国電視(CTV)、壱電視(NextTV)、年代電視(EraTV)、台湾電視(TTV)、緯来電視(VTN)、TVBS、東森電視(EBC)、三立電視(SET)の総経理(社長)、あるいはそれ以上の上層部が出席した。
台北市の柯文哲市長は「台湾を代表するテレビ局のトップを一同に集めることは容易なことではない」と、各局の協力に感謝すると共に、「ユニバーシアードの実況中継は1つのテレビ局だけに頼れるものではない。各局が一丸となって協力し、これを機会に切磋琢磨し、報道の技術を高めて欲しい」と述べた。柯文哲市長はその例として、水中撮影、垂直撮影、ライブスローモーション、空中撮影、4K撮影などの器材や技術は、いずれも今回の台北ユニバをきっかけに初めて台湾に導入されるものであると説明した。柯文哲市長はまた、各テレビ局の団結、協力なしに台北ユニバの実況中継はあり得ないとして、感謝の言葉を繰り返した。
台北ユニバの実況中継には、中継車14台、サブコントロールシステム6つを使用。また、各競技の中継に延べ5,000人を動員する。いずれも台湾においては過去最大の規模となる。
関係者によると、台北ユニバでは米プロバスケットボールリーグ(NBA)や野球のメジャーリーグ(MLB)などでもすでに広く使われているソニーの最新機種である高倍速4Kハイスピードカメラを使用するほか、仏Global Cast社から4K放送信号を受信できる通信衛星3つを借り受け、開会式の様子を全世界へ向けて実況中継する。また、原価3,000万台湾元(約1億1,000万日本円)の4点吊ケーブルカメラシステム「Robycam」も海外から借りる。これは、会場の天井に滑車を設置し、吊り下げたカメラを空中で上下させ、会場全体を撮影したり、動くアスリートに焦点を当てて撮影したりできるというもの。この技術はオリンピックやサッカーのワールドカップなどで広く使われているが、台湾で行われるスポーツ競技に使われるのは初めてのこと。また、陸上や水泳、飛び込みなどの種目でも、特殊な器材を使用する。例えば、飛び込みでは垂直レーンを使ったダイブカメラを使用。水泳でも初めて水中撮影のMobycamを、陸上競技では100mの自動レール撮影システムと、7メートルの垂直昇降撮影システムを使用する。イギリスやオーストラリアの専門チームを招き、操作を行うもので、いずれも台湾で行われるスポーツ競技での導入は初めてとなる。
さらに、開会式及び閉会式は4K放送技術を使用する。柯文哲市長は「台北ユニバの開会式と閉会式の模様は、高画質4K UHDにより、アジアや欧米諸国へ向けてリアルタイムで中継される。世界中の人々が、超高画質で台北ユニバの開会式と閉会式の様子を視聴することになるだろう」と説明。柯文哲市長はまた、台北市は台湾の中でも最も4K放送の普及が進んだ都市であり、台北ユニバが台北市を、よりスポーツを愛する、より国際的な都市にしてくれると信じていると述べ、各界の努力に再び感謝した。
Taiwan Today:2017年8月15日
写真提供:台北ユニバ公式サイト
台湾の各テレビ局のトップが14日、台北市役所(台湾北部・台北市)に集まり、夏季ユニバーシアード台北大会(8/19-8/30)の各競技の様子を伝える放送機材などについて説明した。