台北ユニバ開幕式、国際的な舞台芸術家が世界に台湾をアピール
2017年夏季ユニバーシアード台北大会の開幕式(8月19日)では、台湾に対する世界の認知度を高めることを目標の一つとしており、開幕式のパフォーマンスでは台湾の若さと活力、創意と実力が集まったパワーがまとめて表現されることになる。
ユニバーシアード台北大会は地元開催ということで、「ようやく我が家で試合ができる!」とアピールしている。試合会場で最も馴染みのある台湾の人たちの拍手と応援を受けることは、出場する中華民国(台湾)の選手一人ひとりにとって一番の願いだった。それがついに、今回のユニバーシアード台北大会で実現するのである。
地元開催に期待するのは選手たちばかりでなく、「台湾の光(誇り)」とされる国際的な舞台芸術家の多くも同じである。国際的なバイオリニストである曽宇謙さん、並びにマーサ・グレアム・ダンスカンパニーの客員プリンシパルである簡佩如さんは今回の開幕式で特別に音楽とダンスを披露し、開幕式のパフォーマンスのうち「世界部落(Global Tribe=世界の部族、世界の村)」のテーマを表現する。この「Global Tribe」のテーマはちょうど、この二人の大物アーティストの物語にも呼応するもの。
米ニューヨークの評論家から「大胆なカメレオン」と称される簡佩如さんは、開幕式でのパフォーマンスに参与できる興奮と期待を、「故郷に帰ってくるのはとても気持ちいい。海外で世界各国から公演の依頼が来るが、故郷に戻って台湾のステージに立ち、地元の温かさと情熱を感じられることは、夢がかなうような気分だ」と話した。このパフォーマンスでは、プロのダンサーと科学的な映像技術の交錯から流行音楽へと入っていくことになっており、創意のみならず、台湾のパフォーマンスアートの実力、並びにそれが世界のステージを目指す意志の力と決意を示すものとなる。
わずか22歳で、世界のメディアから「音楽の神童」と呼ばれる曽宇謙さんが開幕式に臨む気持ちは、「若い人、特に世界各地からやってくる若者と一緒にこのイベントに参与し、パフォーマンスを通じて台湾の若い活力と創意を世界に示す。招かれて大変光栄であり、とても喜んでいる。スポーツ大会は自らの限界を突破しようとする過程であり、自分にとってのバイオリン演奏にも通じるところがある」というもの。曽宇謙さんはそして、「今回のパフォーマンス全体から自然にわきあがった感想と感動は『信頼』だ。今回の開幕式では単独での演奏ではなく、分野を跨いだ協力が重要なテーマになっている。過去の経験から、ダンサーたちとインタラクティブなパフォーマンスをどのように行うかは大体理解しているが、執行団体は繰り返し意思疎通を重ねており、ディレクターの指揮の下、自然に信頼感が生まれている。このようなチームと共同で、台湾に対する世界の認知度を高められることに誇りを感じている」と話した。
開幕式と閉幕式の総合プロデューサーである涂建国さんは、「世界が目にするのはパフォーマンスだけではなく、その目はさらに深い部分へと向かう。芸術特有の転化機能を通して、台湾の多元的な面と視点を音楽、舞踏、歌声、科学技術などで表現するのであり、世界に台湾を認識させる最良のプラットフォームになる」と話している。実行チームは慎重ながら大胆なクリエイティビティを堅持し、国際化されながらも常に台湾ならではの味わいが感じられるパフォーマンスを計画した。これは2017年夏季ユニバーシアード台北大会開幕式で世界に向けて台湾が最も伝えたい、「こんにちは!私たちは台湾だ」という言葉を象徴しているのである。
Taiwan Today:2017年8月18日
写真提供:ユニバーシアード台北大会公式ウェブサイトより
19日に行われる2017年夏季ユニバーシアード台北大会の開幕式では、台湾出身で世界で活躍する舞台芸術家たちがパフォーマンスし、台湾に対する世界の認知度を高める。写真は左が簡佩如さん、右が曽宇謙さん。