蔡総統が「東亜経済人会議第51回台日双方代表合同会議」の開幕式に出席

　蔡英文総統が14日午前、「東亜経済人会議（中国語では東亜経済会議）第51回台日双方代表合同会議」の開幕セレモニーに出席した。蔡総統はスピーチの中で、毎年持ち回りで開催している東亜経済人会議は台日の産官学界が対話する重要なプラットフォームだと指摘、今年51回目を迎えることが出来たことについて、台湾の東亜経済協会と日本の経団連東亜経済人会議日本委員会の長年の努力に感謝した。

　蔡総統は、2015年の第43回会議で自分は、「台日交流に力を入れ、それぞれの強みで互いの弱点を補い合うことで台湾と日本の産業間協力を深化させる」と約束したが、それから8年あまりが経ち、今年2月にTSMC（台湾積体電路製造）の熊本工場が開所したほか、日本の半導体関連設備や材料のメーカーによる台湾進出もますます増えているとその成果を強調した。

　蔡総統は、台日間の貿易総額は750億米ドルを超え、2016年から26％近く増えたほか、互いの累計投資額も41％増の386億米ドルに達したと指摘、これを基礎にして台日は半導体のサプライチェーンに関する提携以外にも、AI（人工知能）やデジタルトランスフォーメーション、グリーントランスフォーメーションなどに関する先進技術の研究開発やハイレベルな応用を強化することで互いの国際競争力を高めていけるだろうと期待した。

　蔡総統は、台湾が近年インフラ整備や産業の変革を推進し、国力と経済のレジリエンス強化に取り組んでいることに言及、台湾はすでに、日本や地域内の国々と一緒により安全で強靭性を備えたサプライチェーンを構築する準備を整えていると自信を示した。そして、東亜経済人会議の関係者が影響力を発揮し、台湾の早期のCPTPP（環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定）加入を後押ししてくれるよう要請、「みなで世界の繁栄と発展に貢献していこう」と呼びかけた。

　蔡総統は、「台湾と日本は民主主義と自由の価値を共有するパートナーであるばかりでなく、苦楽を共にする『よいお隣さん』だ。地震やコロナ禍を問わず、互いに真っ先に救いの手を差し伸べ、災害救助や再建、医療物資の寄付などで尊い『友情の花』を咲かせている」と語った。

　さらに蔡総統は、台日間での民間の豊かな交流にも触れ、「近年台北の街角では至るところで日本の観光客を目にする」と述べる一方、日本も台湾の人々が最も好きな旅行先の一つになっていることを指摘した。蔡総統は、グルメや文化の交流、そして経済貿易面での互恵の協力関係を通して、台日間の友情はますます揺るぎないものになっていくとし、台湾と日本が共に次の輝ける50年にまい進することを願った。

Taiwan Today：２０２４年３月１５日

写真提供：総統府
　蔡英文総統が14日、「東亜経済人会議」の開幕式に出席し、半導体のサプライチェーンやAI、DX、GXの研究開発などで協力し、互いの国際競争力向上を図る考えを示した。

蔡総統が「東亜経済人会議第51回台日双方代表合同会議」の開幕式に出席

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