【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年4月第1週TOPICS
【台湾東部地震/日本政府、台湾に緊急無償資金協力 約1億5000万円 外交部「心から感謝」-政治-】
(台北中央社)日本の外務省は5日、台湾での地震発生を受け、台湾に対して100万米ドル(約1億5000万円)規模の緊急無償資金協力を行うと発表した。外交部(外務省)は同日、報道資料を通じ、日本政府が示した思いやりや支援に「心から感謝する」と表明した。
上川陽子外相は同日の記者会見で、「日本と台湾はこれまでも大切な友人として、コロナ禍も含め、困難に向き合うだびに互いに支え合ってきた」と言及。能登半島地震の際にも台湾から多大な支援が寄せられたとして「心から感謝する」と述べた。
緊急無償資金協力は日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会を通じて実施する。上川氏は、被災者の救援と被災地の一日も早い復旧・復興に向け、台湾側に必要な支援を積極的に行っていくとした。
外交部は報道資料で、地震発生後、日本の岸田文雄首相や林芳正官房長官をはじめ、各界の人々から即座に台湾へのお見舞いが表明された他、日本の地方自治体や民間の間でも自発的に募金が始まったとし、「台日間の互いに支え合う貴重な友情が十分に示された」とコメント。「日本の政府や人々の温かい気遣いや支援に改めて心から感謝する」とし、日本から寄せられた資金は被災地の復興のために使用すると説明した。
中央社フォーカス台湾:2024年4月5日
【台湾東部地震/台湾東部地震、死者10人 外国人含む9人依然不明 悪天候で救出難航-社会-】
(台北中央社)東部海域で3日に起きた地震で、6日午前11時現在、死者は10人、負傷者は1135人、行方不明者は9人、身動きが取れなくなった人は637人になった。中央災害対策センターが発表した。
行方不明者のうち、2人はシンガポール人。花蓮県の景勝地、タロコ(太魯閣)国家公園内のハイキングコースでは6人が行方不明になっている。悪天候や余震が絶えない影響で救出活動が難航している。
中央気象署(気象庁)の統計によると、地震発生から6日午前10時までに起きた余震の回数は600回を超えた。うちマグニチュード(M)6~7の余震は2回、同5~6の余震が21回だった。
身動きが取れない人の大多数はホテルなどがある同公園内の天祥一帯に集中。6日現在、同地から西に隣接する中部・南投県への通行は可能になった一方、花蓮市方面など東に向かう道路の復旧作業が続けられている。
中央社フォーカス台湾:2024年4月6日
【日本人女性、台東・鹿野で着付け活動 「平和への願い感じてもらいたい」/台湾–文化-】
(台北中央社)東部・台東県鹿野に残る日本統治時代建設の日本家屋「鹿野庄(区)役場」で2月中旬の春節(旧正月)期間、日本人女性による着付け体験が行われた。体験を実施したのは、70代の野添喜代子さん。野添さんが暮らす北海道月形町の地域住民に声をかけ、着物や帯を寄付してもらった。野添さんはこの活動を通じ、台湾の人々に「日本が平和を希求していることを感じてもらえれば」と話した。
鹿野庄役場がある鹿野郷竜田村は日本時代、日本人の移民村として開発され、庄役場は1920年代に建てられた。2000年代に入り、一時は取り壊しの危機に直面したが、保存を願う地域団体の出資によって残されることになった。現在は歴史建築に登録されている。53歳で大学に入学し、日本統治時代に台湾の水利事業に大きく貢献した八田與一技師について学んだという野添さん。約7年前から台湾を訪問するようになり、新型コロナウイルス流行前に鹿野を訪れた際、地域団体の取り組みについて知った。以来、いずれ何らかの形で感謝を表したいと考えており、年齢的にもチャンスはもうあまりないとの思いから、今年の旧正月に着付け体験をすることに決めた。
正式に着付けを習った経験はないため、「自分が着付けを披露して大丈夫だろうか」と不安もあったと明かす。だが、参加者はみんな楽しそうで、片言の日本語で話しかけてくれたり、野添さんの訪台理由を聞いて「こちらこそお礼を言いたい」とコーヒーとケーキをごちそうしてくれたりした。イベントは予想を超える盛況で、着付けのひもが足りずに、万が一のために用意していた手拭いを割いて間に合わせるという事態も発生した。当初はボランティアとして無料で行う予定だったが、体験としてお金をもらってそれを寄付できると知り、活動で集まった約7万5000円は庄役場の修繕費用として地域団体に寄付した。来年以降も毎年、庄役場で着付け体験を行っていく。友人に声をかけ、大切で処分したくない着物などを寄付してもらい、着付け体験で使用した後はオークションで販売することを計画している。収益は建物の保存費用に充ててもらう予定だという。若い頃、海外での長期滞在を夢見ていたという野添さん。仕事や子育てで当時は実現できなかったが、今海外でボランティア活動を行うようになり、「実はチャンスを逃していたのではなく、一番意味のある『時』に来られた」のだと思ったと語る。世界的に争いが続く中、「小さな国の一市民である私に何ができるのか」と自分に問い続けた末にたどり着いたのが今回の活動だった。イベントでも地域の人々や来場者など多くの人に助けられた。関わってくれた全ての人を通じて「平和を作るのは政治や経済ではなく、こうした一人と一人、個人や家族という単位なのだと実感した」と話した。
中央社フォーカス台湾:2024年4月4日
【台北のコンピューター業界団体、東京で半導体フォーラム 400人超が参加/台湾–経済-】
「台湾半導体デー」フォーラムに出席した力晶積成電子製造(PSMC)創業者の黄崇仁氏(左から3人目)、国家科学・技術委員会の呉政忠主任委員(同4人目)ら
(東京中央社)台湾のコンピューター業界団体、台北市コンピュータ協会(電脳商業同業公会)は2日、東京都内で「台湾半導体デー」と題したフォーラムを開催した。日本の産官学研の専門家400人以上が参加し、台湾の半導体産業やICT(情報通信技術)産業に対する理解を深めた。
フォーラムは同協会の創立50周年を記念して開かれた。半導体製造の力晶積成電子製造(PSMC)創業者の黄崇仁氏や清華大学半導体研究学部の林本堅学部長ら台湾の半導体分野の専門家が講演などを行った。
国家科学・技術委員会の呉政忠主任委員(閣僚)は開会のあいさつで、台湾の半導体やICT産業は世界で極めて重要な地位にあると言及した上で、台日両国の産業の強みを結び付けることで、将来的にAI(人工知能)や半導体産業でさらに建設的な成果がもたらされるよう期待を寄せた。
中央社フォーカス台湾:2024年4月3日
【台湾東部地震/観光署トップ、台湾は「安心して来られる環境」 日本各界からの関心に感謝–観光-】
(台北中央社)交通部(交通省)観光署(観光庁)の周永暉(しゅうえいき)署長は4日、報道資料を通じ、東部海域を震源とするマグニチュード7.2(中央気象署発表)の地震について、政府は地震被害を最小限に抑えるべく活動を続けているとした上で「安心して台湾にお越しいただける環境」だと強調した。各界からの気遣いなどに対しては、感謝の言葉を述べた。
周氏は、政府が地震発生後、直ちに災害対策本部を設置し、被災状況の把握と救助・復旧作業を進めたと説明。国内の主要空港、港湾、鉄道、高速鉄道などはすでに平常通りだとし、外国人観光客が多く訪れる観光地や観光施設は被害がなく、安全だとの報告が届いているとした。
また「日本は私たちにとって大切な友」だとし、日本からの支援や力添えに対して感謝の意を示した。
中央社フォーカス台湾:2024年4月5日