【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年4月第4週TOPICS
【頼次期総統、中国に「自信」を持った相対求める 「それこそが交流の正道」-政治-】
(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)次期総統は25日、中国との関係について、「中国が自信を持ち、台湾の人々が委ねた民選の合法な政府と向き合うことを非常に期待する」と述べ、それこそが「両岸(台湾と中国)交流の正道」だとの考えを示した。
新内閣人事の発表会でメディアの質問に対して述べた。民進党主席(党首)を務める頼氏は24日の党中央執行委員会で中国に対し、両岸の与党は良性の対話を行うべきだと呼びかけていたことから、「これは中国側に示した善意なのか」と質問された。
頼氏は、かねてから両岸は自信を持って交流すべきだとの考えを表明していたとし、両岸が平和の方向に向かって発展していくことを望む姿勢を示した。その上で、中国が台湾の民選の合法な政府と向き合おうとせず、野党と前提を設けた状態での交流しかしないのであれば、台湾の人々の信頼と支持は得られないと主張。このまま続けていけば中国にメリットがあるとは限らず、両岸の平和的発展に良い影響はもたらされないと語った。
中央社フォーカス台湾:2024年4月25日
【台湾東部地震/台北市日本工商会と台湾日本人会 被災地支援で約480万円を寄付-社会-】
(台北中央社)台北市に事務所を置く日系企業などで構成される「台北市日本工商会」と台湾在住の日本人らでつくる「台湾日本人会」は24日、東部海域で3日に起きた地震の被災者や復興支援のため、100万台湾元(約480万円)を寄付したと発表した。寄付先は、衛生福利部(保健省)所轄の財団法人賑災基金会が設ける専用口座。
25日に両会が発表した報道資料によると、台湾で働き、生活する者として、今回の寄付を通じて普段から積み重なる、この土地と台湾の人々に対しての感謝の思いを伝え、東日本大震災や能登半島地震などの災害時に、台湾の人々が温かい支援の手を差し伸べてくれたことへの恩返しができればと表明。被災地の1日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げるとした。
中央社フォーカス台湾:2024年4月25日
【台湾の頼冠傑、カヌースプリントのアジア選手権で2位 パリ五輪切符を獲得–芸能スポーツ-】
(台北中央社)カヌースプリントのパリ五輪予選を兼ねたアジア選手権は21日、東京で男子カナディアンシングル1000メートルの決勝が行われ、台湾の頼冠傑が4分11秒577で2位となり、五輪出場枠を獲得した。2位以上が出場権獲得の条件だった。五輪のカヌースプリント競技に台湾の選手が出場するのは初めて。
頼は中学時代、体つきが優れていたため勧誘された陸上部に入部したものの、後にカヌースプリント選手へと転身。途中で諦めようと考えたこともあったが亡くなった母と交わした「国際大会で自分の力を証明する」との約束で、実績を出すことを決意。昨年は杭州アジア大会の同種目で金メダルを手にした。
頼を指導した游志偉コーチは頼が同種目で初五輪を決めたことに対し、「繰り上げでなく彼が実力で手に入れたもので、台湾のスポーツ史において大きな意義がある」と語った。
中央社フォーカス台湾:2024年4月21日
【台湾・屏東県でパイナップルの収穫期 関東のスーパーに今年180トン輸出へ–経済-】
(屏東中央社)南部・屏東県でパイナップルの収穫期を迎えている。22日には関東に店舗を展開する「スーパーベルクス」に向けて輸出されるパイナップルの出荷作業が行われ、関連の記者会見で周春米(しゅうしゅんまい)県長は、今年は同スーパーに180トンを輸出する予定だと語った。
周県長は、屏東は台湾最大のパイナップル産地で年間生産量は12万トン以上に達し、台湾全体の約3割を占めると説明。今年は昨年より3千トン多い1万2千トンを海外に輸出できる見込みだとし、コールドチェーン(低温物流)技術を通じて日本でも産地と同じ新鮮さを味わえるようにしたいと述べた。
周県長は報道陣の取材に対し、2021年に中国が台湾産パイナップルの輸入を中止して以降、多くの生産者団体が生産技術や品質の向上に取り組み、日本などへの海外輸出を図っていると説明。生産者団体の関係者は、屏東をただの地名ではなく、ブランド名にしたいとし、日本の人がパイナップルを食べた時に屏東を思い出してほしいと期待を寄せた。
中央社フォーカス台湾:2024年4月18日
【阿里山鉄道の新車両、来月から運行へ 台湾観光の国際化に期待-観光-】
(嘉義中央社)農業部(農業省)林業・自然保育署阿里山林業鉄路・文化資産管理処(林鉄処)は23日、同鉄道に導入された新車両「栩悦号 Vivid Express」について、5月24日から観光列車として運行を開始すると発表した。列車の運営を担うライオントラベル(雄獅旅遊)の黄信川董事総経理(取締役社長)は、台湾観光の国際化に向けた重要な役割を担うとして「台湾の名刺になる」とアピールした。
黄氏は栩悦号の旅について、南部・嘉義県と嘉義市の宿泊・レジャー産業をつなぎ、同県の景勝地、阿里山特産の茶葉やコーヒーも購入でき、7月に予定されている阿里山鉄道の全線復旧後には二万坪駅まで運行し、雲海や夕景を楽しめると語った。
林鉄処の黄妙修処長は、列車の運転士や車掌、整備などは林鉄が担当し、車内サービスはライオントラベルが行うと説明。「1足す1は2よりも大きくなる」とし、良質な旅を提供すると述べた。
林鉄処によれば、栩悦号の外観と内装は阿里山でよく見られる台湾固有種の鳥、アリサンヒタキから着想を得た。車両の名称には森林が育んだ絶景と多様な生態系の様子を楽しく体感できるという意味が込められているという。
中央社フォーカス台湾:2024年4月24日