【高雄市、メトロ路線を新設・延伸へ 2024年の完成目指す 】
高雄市政府捷運工程局の呉義隆局長は3月30日、高雄メトロ(MRT)について、新設するイエローラインおよびレッドラインの延伸区間を2024年までに完成させる計画を明らかにした。両路線が開業すれば営業距離は100キロ以上になり、1日当たりの利用者数は50万人を突破すると見込まれている。イエローラインは人口が密集する三民、鳳山、鳥松などの各区を結ぶ全長21.2キロの路線。レッドラインの延伸区間は南岡山から大湖まで北に伸び、全長13.2キロ。呉局長によれば、同市はすでにイエローラインの建設実行可能性計画を交通部(交通省)に提出したという。高雄メトロは現在、市内を南北に走るレッドライン、東西に走るオレンジライン、高雄ライトレール(軽軌、LRT)の籬仔内-高雄展覧館間が開業。今年2月の1日当たりの利用者数はレッドラインとオレンジラインの合計で平均19万5104人となっている。(2017/3/31)
【 李元簇元副総統を偲ぶ 李登輝氏「補佐役のかがみ」 】
3月8日に死去した李元簇元副総統の追悼会が同31日、台北市内で開催され、当時コンビを組んだ李登輝元総統をはじめ、歴代総統・副総統がそろって出席した。李登輝氏は、先前の李元簇氏の毅然とした態度に触れ、「最高の補佐役の手本」だとたたえた。李元簇氏は文相や法相などの要職を歴任した後、1990年から6年にわたり副総統に在任。李登輝氏は追悼スピーチの中で、李元簇氏は控えめで「声なき副総統」と形容されていたものの、実際は常に自身の立場を貫く人物で、周りからの評価を気にせず、権力も恐れず、「顔を赤らめて大声で徹底的に議論し、私心に満ちた人を後ずさりさせていた」と振り返った。この会には現職の蔡英文総統や陳建仁副総統に加え、陳水扁元総統を除く存命の歴代総統・副総統が全て姿を見せた。(2017/3/31)
【 政府、文化財の保存政策を推進 蔡総統「台湾文化の誇りを取り戻そう」 】
文化部(文化省)の鄭麗君部長は3月29日、与党・民進党の中央常務委員会で文化財の保存と歴史に新たな文化的意義を付与する「歴史現場の再創造計画」を進めるにあたり、各自治体の首長に協力する考えを示した。蔡英文総統はこれに対し、「台湾文化の誇りを取り戻そう」とのコメントを残した。「歴史現場の再創造」は蔡総統が進める文化政策の一つ。古跡の修復だけでなく、当時の歴史的つながりを再現し、その土地の記憶として新たな意味を付け加えて「台湾の文化」として発展させた上で、観光促進を目指す。蔡総統は、同政策を通して各地域のルーツを再構築し、日常生活の中からコミュニティー意識を高めることで、新たな街づくりを目指すとしつつ、自身が育った土地の歴史をより理解し、その価値や文化を再認識してほしいと語った。(2017/3/30)
【 立法院占拠、一審無罪 ヒマワリ学生運動リーダーら判決に感謝 】
2014年春の「ヒマワリ学生運動」で立法院(国会)議場を占拠し、公務執行妨害などの罪に問われた元学生リーダーの林飛帆被告、陳為廷被告、当時中央研究院法律学研究所研究員で現在は立法委員(国会議員)の黄国昌被告ら計22人の判決公判が3月31日、台北地裁で開かれ、全員に無罪が言い渡された。林氏、陳氏、黄議員らは公判後、記者会見を開き、台北地裁が下した判決に感謝を述べた。ヒマワリ学生運動は、中国大陸との「サービス貿易取り決め」をめぐって起こった社会運動。反対する学生らは2014年3月18日に立法院を占領。同23日には行政院に侵入するなどしていた。行政院侵入に関する判決公判は4月10日に開かれる。(2017/3/31)
【 台北101、大阪・あべのハルカスとの友好イベント 魅力を発信し合う 】
台湾一高いビル「台北101」で3月30日から、高さ日本一を誇る複合ビル「あべのハルカス」(大阪市)の魅力を紹介する展覧会が始まった。双方は同9日に友好協定を締結している。「最も高いビル同士の友好」を記念し、台北101の5階と89階にあべのハルカスの展望台やホテル、美術館などの施設や、大阪の観光スポットを紹介するPRコーナーを設置。「あべのべあ」との記念撮影ブースも用意されている。台北101は、2013年に東京スカイツリーと友好関係を締結、2015年には栃木県のテーマパーク、東武ワールドスクウェアとコラボレーションするなど、近年海外の施設と連携した観光客誘致に積極的に取り組んでいる。(2017/3/31)
【 インドネシアの業者と協力覚書に調印 高雄を新南向政策の玄関口に 】
台湾とインドネシアの行政・産業・研究などの専門家が双方の産業発展について意見を交換するフォーラムが3月30日、南部・高雄市で開催され、台湾国際造船(台船)の鄭文隆董事長(会長)らが、インドネシアの業者らと協力覚書(MOU)を交わした。経済部(経済省)の李世光部長は、高雄を東南アジアや南アジア諸国との関係強化を目指す「新南向政策」を進める上での「最も重要な玄関口」とする考えを示した。同サミットでは、金属加工製品の設備、船舶、食品バイオテクノロジー、リサイクル、情報通信などの産業で台湾とインドネシア間の協力覚書が結ばれ、双方が新たなビジネスのきっかけを作った。(2017/3/31)
【 台湾の飲料店、全国に2万店 昨年の年間総売上=1800億円で過去最高 】
経済部(経済省)統計処の調べで、台湾にある飲料店は2016年末の時点で2万店を超え、同年の年間総売上は前年比3.9%増で過去最高の491億台湾元(約1800億円)に達したことが分かった。売上増加の背景には嗜好の変化によりコーヒーの摂取量が増えたことや、各店が独自商品を打ち出すなど積極的な経営に乗り出していることがあるとみられる。ただ、人材の確保が難しいことやコストの増大、競争の激化で業者の多くが厳しい舵取りを迫られていると吐露するデータもあり、安全管理の強化や経営努力によるコスト削減のほか、新商品開発、新たなブランドの確立などで消費者の心をつかもうと、各店がしのぎを削っている。(2017/3/30)
【 翻訳家・劉慕沙さん死去 川端康成や吉本ばななの作品手掛ける 】
翻訳家・劉慕沙(本名:劉恵美)さんが3月29日、亡くなった。人工透析を受けていたほか、末期の肺腺がんで闘病していた。82歳。日本統治下の台湾に生まれ、日本語による初等教育を4年間受けた。作家として短編小説などを何作か発表しているが、日本文学の翻訳家として著名。翻訳した作家は、川端康成、三島由紀夫、石川達三、曽野綾子、吉本ばなな、大江健三郎、井上靖など。雑誌「文訊」の封徳屏編集長は、1960~80年代、台湾で日本文学が知られていなかった中、彼女の作品は大きな貢献になったと話す。夫で作家の朱西ネイさんとの間には、娘が3人おり、いずれも作家。(ネイ=寧の下半分が用)(2017/3/30)
【 台湾新幹線全線でWiFiが利用可能に 今年8月までにも 】
行政院(内閣)の徐国勇報道官は3月30日、今年5月から台湾高速鉄路(高鉄、新幹線)のトンネル内に通信ケーブルを敷設する工事を始めると明かした。今年8月に開かれるユニバーシアード台北大会前にも全線でWiFi(無線LAN)による通信サービスの提供が開始される見込み。同院では公共の場での快適な通信環境整備に取り組んでいる。関係者は、台湾桃園国際空港や台北松山空港、一部鉄道の駅、ユニバーシアードの会場などを含めた多くの場所で無料WiFiシステム「iTaiwan」が利用できるようになるとしている。(2017/3/30)
【 初の合法パラグライダー場誕生へ 産業発展に期待 】
パラグライダーの名所として知られる屏東県三地門郷に、県から正式な認可を受けたパラグライダー場が来月にも初めて誕生する見通しとなった。関連当局らは、パラグライダー場の増設を検討しており、さらなる産業発展に期待を寄せている。同地は、民間業者によるスカイスポーツが盛んで、日本や韓国からも観光客が訪れる人気スポット。業者は約10年前から合法利用の手続きをしていたが、土地の所有権問題や法整備の遅れで、野放しの状態が続いていた。ただ、最近になり業者が土地の使用権を正式に取得したことと、屏東県政府が独自の条例を取り決めたことにより、県が業者に対して合法利用を認可。当面は午前10時~午後2時の間に天候が許す限り自由にパラグライダーが楽しめるとしている。(2017/3/30)
【 国営企業7社が協力 高雄港を共同で再開発へ 】
高雄市政府と台湾の主要な港湾を運営する台湾港務が出資した「高雄港区土地開発」が3月29日、発足した。これに合わせて台湾港務は台湾中油、台湾電力、台湾糖業、台湾銀行、台湾煙酒ら複数の国営企業と協力関係を結んでおり、共同で高雄港の再開発を目指す。開発が予定されている土地面積は590ヘクタール。関連の式典に出席した陳菊高雄市長は、全国的にも最大規模のプロジェクトになるとした上で、グローバル企業を誘致し、南部経済の発展をリードさせたいと期待を寄せた。林全行政院長(首相)は、国営企業同士の協力を通じて困難を克服し、台湾が誇れる未来都市の建設につなげたいとしている。(2017/3/30)
【 交通省、鉄道設備の国産化に本腰 技術研究センター設置へ 】
交通部(交通省)が鉄道設備の国産化推進を図るための財団法人、「軌道技術研究・検証センター」の設立準備を進めている。2020年から10年以内に鉄道設備の約75%を国産化したい考えだ。 同部高速鉄路工程局の楊正君主任秘書は3月28日、センターの役割について、鉄道輸送の安全性向上や関連産業の発展、技術の統合、監督の効率化を図るものだと説明。日本やヨーロッパなど鉄道先進国のやり方に学ぶとした。台湾の鉄道設備の国産化率は現在約42%。センターは高雄市内に設置し、鉄道事業者や大学、研究機関などと協力して技術の向上と地域経済の発展を促進し、国際市場への進出を目指すとしている。(2017/3/30)
【 台湾鉄道駅構内アナウンス 4月からベトナム語、タイ語など試験的実施へ 】
台湾鉄道(台鉄)は4月からインドネシア語、ベトナム語、タイ語の3言語による駅構内放送を試験的に導入する。先行実施するのは台北、板橋、桃園など、東南アジア諸国からの労働者が比較的多く利用する9つの駅。台鉄によると、駅構内放送は従来の中国語、台湾語、英語、客家語と合わせて計7言語になり、座席指定がある列車の停車ホームに関する案内が発車10分前に一度放送される。労働部(労働省)の統計によれば、2016年末の時点で台湾で働くブルーカラーの外国人労働者数は約62万人。カンボジア出身の林麗蝉・立法委員は、新たに導入される3言語のアナウンスについて、それぞれの国の出身者に録音を依頼した音声を使用するとしており、台湾で生活する移民や東南アジアからの旅行客の役に立てばと話している。(2017/3/27)
【 台湾見本市・展覧会情報 ― 2017年高雄国際食品見本市 】
2017年10月26日より4日間、高雄展示ホールにて2017年高雄国際食品見本市が開催される。中華民國対外貿易発展協会の主催。出展品目は野菜・果物、生鮮農産食品、水産食品、冷凍調理食品、肉類および乳製品、有機食品、ベジタリアン食品、調味料および添加物、脱水食品、酒類、コーヒー、茶、飲料、キャンディー・クッキー、保健食品、レジャー食品、食器類、小型レストラン設備など多岐に渡っている。より詳しい情報は以下HP及び添付ファイル参照。
HP: