【 蔡総統、日本の対台湾窓口機関理事長と面会 ASEAN市場開拓への協力に期待 】
蔡英文総統は8月24日、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の谷崎泰明理事長と総統府で面会した。蔡総統は、台湾が東南アジアや南アジア諸国との関係強化を目指す「新南向政策」を推進していることに触れ、東南アジア諸国連合(ASEAN)や南アジア諸国の市場開拓に向けて、日台の産官学が連携可能なテーマをより多く見つけられるよう期待を示した。谷崎氏の台湾訪問は、今年6月の理事長就任以来初めて。蔡総統は今年、日台双方の窓口機関が名称変更したことや、今年3月には1972年の日台断交以来初めて副大臣級の日本政府高官が訪台したことに触れ、日台関係が新たな段階に突入した証だと自身の考えを表明した。また、環太平洋経済連携協定(TPP)など各地域の経済統合への台湾の早期参加や、日台間の経済連携協定の進展加速について意欲を示した。(2017/8/24)
【 今年上半期の訪台客数、過去2番目の多さ 出国先は日本が最多 】
交通部(交通省)が8月23日までに発表した統計によると、2017年上半期(1~6月)の訪台客数は約512万人、うち旅行目的の訪台客数は約361万人で、いずれも過去2番目に多いことが分かった。国・地域別に見ると、成長が目立ったのは韓国と東南アジアからの旅客で、韓国からは約53万人で同30.2%増、東南アジアからは約103万人で同39.8%増だった。日本からの訪台客数は約89万人で、前年の同じ時期に比べて1.2%増加した。一方、上半期の出国者数は約775万人に達し、過去最高を更新した。出国者の行き先は日本が最多で、前年同期比4.1%増の約232万人。これは、2015年から続いている円安傾向や、2016年5月に始まった訪日外国人客向け免税制度の拡充などが影響しているとみられる。 (2017/8/23)
【 政府推進の大規模インフラ計画 林首相「代価を支払う価値はある」 】
林全行政院長(首相)は8月16日、政府が推進する大規模なインフラ整備計画について、国家財政における良い前例になると述べ、「代価を支払う価値はある」と強調した。インフラ建設計画は蔡英文政権が国内経済の振興を目指し、力を入れる政策の一つ。鉄道やグリーンエネルギーなど8項目のインフラ整備が盛り込まれ、7月に立法院院会(国会本会議)で可決された。4年1期の特別予算として編成され、毎期の予算上限は4200億台湾元(約1兆5250億円)と定められた。当該インフラ整備計画に対しては、莫大な予算を投じて進められることから懸念の声もあるが、林行政院長はこれにつき、インフラ整備計画は国債の発行上限などを定める公共債務法の制限を受けると説明し、理解を求めている。(2017/8/21)
【 新時代の日台関係、「地域の安定に貢献できれば」 】
陳建仁副総統は8月25日、台北市の総統府で、大村秀章愛知県知事と会談した。陳副総統は、台湾の対日窓口機関「台湾日本関係協会」の邱義仁会長、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(大使に相当)など、知日派政治家の登用は、蔡英文政権の日本重視の表れであると述べた。また、日台関係の促進に尽力しているとして、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所の沼田幹男代表(大使に相当)に謝意を表明した。また、製造業を主要産業とする愛知県の製造品出荷額が38年連続日本一であることに触れ、県内企業による台湾のイノベーション産業育成プロジェクトや新南向政策への参与を歓迎。東南アジア・南アジア市場の開拓は、日本が持つ技術とブランドイメージの優位性と、台湾が持つハイテク産業と製造業のサプライチェーンとの提携によって行うとの見解を示した。(2017/8/25)
【 日台交流サミット、熊本で開催 台湾の国際組織への貢献を支持 】
日本と台湾の友好増進を目的とする「日台交流サミット」が8月23日、熊本市内で開催され、日台双方から関係者計351人が出席した。サミットでは「熊本宣言」が採択され、台湾が国際組織などに貢献していくことを支持する方針が示された。同サミットの開催は3回目。今回は地震の復興支援のため、熊本で開かれた。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(大使に相当)は、昨年6月9日に着任した翌日に熊本を訪問したことに触れ、活力に満ちた熊本の市街地を今回目にし、県民の不屈の精神に尊敬の念を感じたとあいさつ。サミットを契機とし、台湾と熊本の交流がより深化していけばと願った。会場には熊本県のPRキャラクター、くまモンも駆け付け、得意の体操を披露するなどしてサミットを盛り上げた。次回は台湾南部・高雄市で開催される。(2017/8/24)
【 故宮南院で割れた伊万里焼、継ぎ目を金で修復 日台合作の証しに 】
国立故宮博物院南部院区(嘉義県、南院)は8月19日、先月、展示中に破損した江戸時代の伊万里焼「染付柳鳥文皿」について、漆や金などを使った「金継ぎ」と呼ばれる日本の伝統技法を用いて修復を行うと皿の借入先である大阪市立東洋陶磁美術館とともに発表した。割れた皿の継ぎ目を目立たなくするのではなく、金で装飾して残すことで、日本と台湾が共同で修復した記憶とすると同時に、文物を見に来た人々に日本の伝統的な修復技法について理解を深めてもらいたいとしている。東洋陶磁美術館の出川哲朗館長は同18日、故宮博物院の林正儀院長とともに割れた皿の視察と修復方法に関する話し合いを行った。出川館長は人為的な破損ではないと確認。割れた原因について、制作過程で胎土の圧力が均一になっていなかったのではないかと推測している。(2017/8/20)
【 台湾の離島・澎湖で日本人中学生がホームステイ 交流の輪広げる 】
離島・澎湖県で8月18日から、同県と友好交流協定を結ぶ西伊豆町(静岡県)の中学生4人が3泊4日のホームステイ体験をしている。同21日までの滞在期間中、地元の中学校野球部を訪れたり、アウトドアスポーツを楽しんだりしながら交流を深め、国際感覚を身に付ける。西伊豆町教育委員会の職員や西伊豆・賀茂両中学校の生徒らからなる訪問団は同17日に澎湖に到着、翌18 日に同県政府庁舎で陳光復県長の歓迎を受けた。賀茂中学校の佐々木直行校長は、教育委員会を代表してあいさつし、両地には干潮の際に海で隔てられていた陸地と島がつながる「トンボロ現象」が見られる共通点があると語った。(2017/8/19)
【 純国産地球観測衛星「福衛5号」8月25日打ち上げ 台湾の宇宙開発発展に期待 】
台湾初の純国産高解像度地球観測衛星「福衛5号」(フォルモサット5号)が8月25日に打ち上げられるのを前に、米国の航空宇宙産業で活躍する台湾出身のエンジニアらは、台湾の宇宙開発の未来に期待を寄せている。米航空宇宙局(NASA)に在籍する頼常青氏は、台湾の宇宙計画が発展していくには、福衛5号によって築かれた基礎をもとに、「市場の隙間とニーズを考慮し、自身の位置づけを見つけていくことが必要だ」と話す。福衛5号は軌道に乗った後、2日ごとに台湾の上空を通過する。広範囲の高解像度画像が撮影可能で、災害時の救援に活用される予定。(2017/8/21)
【 桃園メトロ空港線、利用者1000万人目は日本人女性 】
桃園メトロ(MRT)空港線は8月25日、利用者数が1000万人に達し、台北駅で記念のセレモニーが行われた。1000万人目となったのは、広島大学で准教授を務める日本人女性。女性には5万台湾元(約18万1300円)分の商品券や特製の記念品が贈られた。女性はこれまで台湾を20回以上訪れているといい、今回の訪問の目的は学術セミナー参加のため。空港線を利用したのは初めてで、改札を出て係員に止められた際には「すごく驚いた」と語った。空港線は今年3月2日に正式開業。同メトロの劉坤億董事長(会長)によると、7月末までの1日当たりの平均利用者数は5万4000人で、9月初旬には回数券を発売予定。1セット12枚綴りで、10回分の運賃で12回乗車できる。(2017/8/25)
【 台湾見本市・展覧会情報 ― 2017年高雄国際食品見本市 】
2017年10月26日より4日間、高雄展示ホールにて2017年高雄国際食品見本市が開催される。中華民國対外貿易発展協会の主催。出展品目は野菜・果物、生鮮農産食品、水産食品、冷凍調理食品、肉類および乳製品、有機食品、ベジタリアン食品、調味料および添加物、脱水食品、酒類、コーヒー、茶、飲料、キャンディー・クッキー、保健食品、レジャー食品、食器類、小型レストラン設備など多岐に渡っている。より詳しい情報は以下HP及び添付ファイル参照。
HP: