【 台湾人の切実な声を国際社会に」 外交部、友好国を通じ国連事務総長に書簡 】
国連総会が米ニューヨークで現地時間9月12日に開幕するのを前に、外交部の章文樑政務次長は同11日午後、記者会見を開き、台湾人の切実な声を国際社会に届ける具体策を説明した。中華民国と国交を持つ友好国に、期間中、台湾を支持する発言を行うよう要請しているほか、それぞれの国連常駐代表も国連のアントニオ・グテレス事務総長宛てに、台湾の国連システムへの参加を訴える書簡を連名で送るという。グテレス事務総長への書簡には▽台湾が国連システムから排除されている現状を改善し、台湾を受け入れるべき ▽中華民国旅券所持の台湾人の国連訪問が認められるべき ▽国連が掲げる「持続可能な開発目標」への台湾の参加を認めるべき、以上3つの訴えが列記される。(2017/9/12)
【 頼行政院長、野党団を訪問 激励を受ける 】
頼清徳行政院長(首相)は9月11 日、台北市の立法院(国会)で野党・国民党、親民党の各党団を訪問した。各党団からは重要政策における頼氏の手腕発揮に期待が寄せられた。国民党団は、中国の古典「易経」から引用した「厚徳載物」の文字を書いた板紙を頼氏に贈呈。党幹部の林為洲立法委員(国会議員)は、この言葉の最も重要な精神は、大地のような厚みがあってこそ、万物を載せられるということだ、と言及。物事を受け止め、受容し、寛大な心で民意に耳を傾けてほしいとの願いを込めた、と説明した。頼氏は、重要政策においては行政と立法院が協力し、与野党が力を合わせて解決に導ければ、と意欲を見せた。(2017/9/11)
【 食品関連も「新南向政策」 見本市でおいしい台湾米をASEAN諸国に紹介 】
東南アジアや南アジア諸国との関係強化を目指す蔡英文政権の「新南向政策」に呼応し、行政院(内閣)農業委員会に選ばれた台湾の食品関連12社が、9月13日にタイ・バンコクで開幕した食品材料見本市「Food Ingredients Asia (Fi Asia)」に出展。東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の食品・飲料市場への窓口とされるFi Asiaを通じ、台湾の農業分野における経験や優れた成果をアピールする。タイやベトナム、ミャンマーなどはコメの輸出大国とされるが、品質や知名度は確立されていない。一方で、台湾は近年、コメの生産技術が飛躍的に向上しており、日本米に劣らない高品質のコメをより安い価格で提供できる。台湾で高級米の生産販売を手掛ける寿米屋の陳肇浩総経理(社長)は自社製品の安全性に絶対的な自信を見せており、現在の顧客層は海外在住の日本人がメインだが、東南アジアにも売り込みたいと新市場開拓に意欲を示している。 (2017/9/14)
【 桃園市、洋上ウインドファーム建設へ 独の風力発電大手とMOU締結 】
桃園市政府は9月12日、ドイツの風力発電大手WPD社と投資に関する覚書(MOU)を締結した。同社は1000億台湾元(約3700億円)を上回る資金を投じ、風力発電や太陽光発電などの事業を進める。総出力623メガワット。2022年には363メガワット規模の洋上ウインドファーム(集合型風力発電所)が完成する見通しで、一般家庭約10万5000世帯分の年間消費電力をまかなえるという。鄭文燦市長は、強い北東の季節風が吹く桃園市は洋上風力発電に非常に適しているとして業者の投資を歓迎するとともに、同市エネルギー政策のマイルストーンになるとして、洋上ウインドファームの完成に期待を示した。(2017/9/13)
【 日本統治時代の鉄橋 古くなった列車を再活用し教育の場に 】
屏東県政府は、日本統治時代に完成し、国定古跡に指定されている同県の下淡水渓鉄橋を歴史や生態環境を伝える教育の場にしようと、古くなった列車を改造し、関連する展示を行う取り組みを進めている。展示の開幕式が9月12日、同橋で行われ、地元の人々や小学生が参加した。鉄橋は日本人技師の飯田豊二氏が設計。1914(大正3)年に供用を開始し、1992年まで使用された。2014年には遊歩道としてリニューアル。橋の下には約130ヘクタールの高屏湿地が広がっており、遊歩道から広大な景色を眺めることができる。湿地の生態資源も豊富で、133種類を超える鳥類が生息しているという。(2017/9/14)
【 日台のシンクタンクがMOU締結 台湾の中小企業の事業転換を支援 】
台湾のシンクタンク「商業発展研究院」と野村総合研究所の台湾法人「ノムラ・リサーチ・インスティテュート(NRI)台湾」が9月13日、台北市内で事業提携に関するMOUを締結した。今後共同で、台湾の中小企業が市場ニーズを把握し、それに対応する商品開発ができるよう支援を行っていくという。商業発展研究院の許添財董事長(会長)は、台湾の製造業の多くが販売ルートを持たず、市場ニーズに暗い現状を指摘。優位性のある技術を生かした「売れる新製品」の開発を後押ししたいと意気込んだ。今回のプロジェクトでは、生活用品、伝統工芸、食品に絞り込み、10月から11月にかけて台湾北部・中部・南部でワークショップを実施、業者の個別診断を行って発想のヒントにつながる助言を行う。(2017/9/14)
【 普段入れない旧台南庁長官邸 9月16日から2日間限定公開 】
日本統治時代の建築物で、一般には非公開の旧台南庁長官邸(台南市東区)が、9月16、17日の2日間限定で特別公開される。同官邸は1898年~1906年に建てられた台南地区の首長官舎で、伝統的な和館と洋館を併せ持つ「和洋二館住宅」建築だった。戦後、政府高官官邸などを経て教員宿舎となり、後に老朽化に伴い無人化。南側にある和館は1998年に起きた火災で全焼し、残った北側の洋館が2001年に台南市の古跡に指定された。同市政府文化資産管理処によると、市は2014年から洋館の修復工事に着手していた。昨年1月に竣工した後は市長の迎賓館として使用したため、これまで一般に公開されたことはない。16日に始まる文化資産月間に合わせて限定公開が決まったという。(2017/9/14)
【 竹内結子の幻想的な新CM、ロケ地は台湾版ウユニ塩湖「高美湿地」 】
台中市政府新聞局は9月14日、女優の竹内結子が出演する新CMのロケ地が「台湾版ウユニ塩湖」と呼ばれる同市の高美湿地であると明らかにした。同局は、CMを通じてより多くの人にこの景勝地を知ってもらえればと期待を示している。高美湿地は日本統治時代にオープンした高美海水浴場が前身。後に泥砂の堆積が進んで閉鎖されたが、渡り鳥の生息地などとして豊かな生態系が育まれるようになり、2004年には市が野生動物保護区に指定。鏡のような水面に風車や夕日が映える景色が注目を集め、日本の大手旅行会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.)が昨年発表した海外の秋の絶景ランキングでは1位に選ばれた。22日からオンエアされるCMには、竹内が美しい夕焼けに包まれた水面の上を歩く幻想的な光景が映し出される。(2017/9/15)
【 恩師を思い涙する湾生も…立法院ボランティアガイド、歴史語り継ぐ 】
9月14日、立法院(国会)が同月末よりボランティアガイドによる案内サービスを開始すると発表した。ボランティアガイドの一人である元立法院カメラマンの翁瑞美さんは、自身の解説を通じ、色々な物語を伝えたいと意気込む。同院は以前、台北州立台北第二高等女学校の校舎として使われていた。現在は同院のレストランになっている場所に足を踏み入れた途端、膝をついて涙した湾生(日本統治時代に台湾で生まれた日本人)もいたと振り返る翁さん。その湾生は、当時プールだった同地で空襲に遭って命を落とした担任教員を弔うために同院を訪れたという。尚、現在同地の見学者は年間約5万人にも上るとのこと。(2017/9/15)
【 台中市、日本を訪問 サイクリングで来年の花博をPR 】
中部・台中市の林陵三副市長は9月10日、2018年に同市が開催する「台中フローラ世界博覧会」をPRするため、約50人の訪問団を率いて日本を訪れた。一行は同11日、大分県中津市のサイクリングロード約13キロの区間を自転車で走り、地元の人々と交流を深めた。中津市の奥塚正典市長は、今度はわれわれも台中市を訪問し、さらに友好を築いていきたいと語った。台中市と中津市は、ともにサイクリングロードを擁しており、今年2月には自転車旅行と観光交流の促進に関する協定を締結している。両市のサイクリングロードはいずれも鉄道廃線を利用、沿線には旧駅舎があるなど、共通点も多い。(2017/9/11)
【 台湾見本市・展覧会情報 ― 2017年高雄国際食品見本市 】
2017年10月26日より4日間、高雄展示ホールにて2017年高雄国際食品見本市が開催される。中華民國対外貿易発展協会の主催。出展品目は野菜・果物、生鮮農産食品、水産食品、冷凍調理食品、肉類および乳製品、有機食品、ベジタリアン食品、調味料および添加物、脱水食品、酒類、コーヒー、茶、飲料、キャンディー・クッキー、保健食品、レジャー食品、食器類、小型レストラン設備など多岐に渡っている。より詳しい情報は以下HP及び添付ファイル参照。
HP: