外交部の呉釗燮部長、インドネシア代表に震災見舞いのメッセージ
インドネシアのスラウェシ島で9月28日に発生した大規模な地震と津波は、多数の犠牲者と被害を出した。外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(=大臣)は2日午前、台湾におけるインドネシア大使館に相当する駐台北印尼経済貿易代表処(INDONESIAN ECONOMIC AND TRADE OFFICE TO TAIPEI)のDidi Sumedi代表(=大使)と会見した。呉部長は、蔡英文総統の代理として、台湾住民を代表してインドネシア政府及び国民に対し、お悔やみとお見舞いのメッセージを伝えた。また、台湾の政府及び住民は、震災の状況とその後の復興に高い関心を寄せており、台湾がさまざまな人道支援を迅速に提供することで、被災地の住民が一日も早く従来の生活を取り戻せるよう願っていると述べた。
蔡総統は9月28日の震災発生直後、外交部に対し、インドネシア政府と緊密に連絡を取り合い、人命救助などにおけるインドネシアの需要を把握するよう指示した。また、自身のツイッターでは、インドネシア語で震災見舞いのメッセージを発信した。内政部消防署(日本の消防庁に相当)特殊捜救隊も直ちに、いつでも出動できる用意を整えた。総統府は29日に発表した声明で、台湾がインドネシアに対して必要な人道支援を行う用意があることを伝えた。行政院(=内閣)の頼清徳院長(=首相)も自身のフェイスブックページで震災見舞いのメッセージを伝えた。行政院の指示を受けた労働部(日本の厚生労働省に類似)は30日、台湾に住む26万人のインドネシア労働者の携帯電話にショートメッセージを送り、震災の最新情報を得るためのホットラインの情報を提供した。また、雇用者に対しては、休暇をとって帰国を希望するインドネシア労働者への便宜を図るよう呼びかけた。
呉部長はこうした状況を説明した上で、台湾にとってインドネシアは東南アジア地域における重要なパートナーだと指摘。このため蔡総統は特別に、自分が駐台北印尼経済貿易代表処のDidi Sumedi代表と会見し、お悔やみとお見舞いのメッセージを直接伝えること、またSumedi代表に対してわが国の政府及び民間の慈善団体が、その資源を総動員して人道支援の任務に当たっていることを詳しく説明するよう指示したと説明した。呉部長は、政府がこのほど関係省庁を招集して開催した緊急会議で、災害救助のための協調システムを始動し、インドネシアの災害救助に全力で当たること、インドネシアが必要とする協力を提供することなどで一致したことを明らかにした。
呉部長によると、政府はすでに各省庁の物資やマンパワーの確認を迅速に済ませている。これには地震発生後の災害救助に必要な資源、海外で活動を行う医療救助隊の招集、政府及び民間の慈善団体などが持つ資源の取りまとめなどを含み、毛布、白米、照明、テント、浄水設備、それにハラル認証を得た保存食などの支援物資も続々と集まってきている。物資輸送を担当する関連省庁は、すでに梱包を終えて出発の指示を待っており、交通及び輸送に関する条件が整いさえすれば、迅速にインドネシアの被災地へと搬送する予定。また、義援金の募金については、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)が民間の募金窓口の情報を集め、台湾住民が募金しやすいようにしている。行政院災害防救弁公室(=災害防止・救助オフィス)は過去の経験をもとに、インドネシアが今後の復興に際して必要とするであろう物資のアドバイスリストを提供するとしている。
呉部長は会見の最後に、台湾はたびたび自然災害による脅威に直面しており、大規模な地震と津波の被害を受けたインドネシアのことを、まるで自分のことのように感じていると伝えた。また、台湾とインドネシアは人的往来が活発で、両国の関係も良好なことから、総統府、国家安全会議、それに政府各省庁と一致団結し、インドネシアが必要な協力を提供したいと述べた。また、これによりインドネシアの人々に、台湾の人々の思いやりと友情を十分感じてもらえるよう期待を寄せた。
Didi Sumedi代表は、インドネシア政府及び国民を代表し、台湾の政府による思いやりと友情に心から感謝すると述べた。また、今回の会見の内容をインドネシア政府に報告し、今後の災害救助について政府と緊密に連絡を取り合い、台湾が準備した救援物資を迅速に被災地へ送れるようにしたいと述べた。
Taiwan Today:2018年10月3日
写真提供:外交部
外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(=大臣)は2日午前、台湾におけるインドネシア大使館に相当する駐台北印尼経済貿易代表処のDidi Sumedi代表(=大使)と会見した。呉部長は、インドネシアのスラウェシ島で9月28日に発生した大規模な地震と津波による被害について、お見舞いのメッセージを伝えた。