陳科技部長、新たに設立された台湾半導体研究中心に3つの期待

　国家実験研究院台湾半導体研究中心（Taiwan Semiconductor Research Institute 台湾北部・新竹市など）が30日に運営を開始。科技部（日本の省レベル）の陳良基部長（大臣）は同センターに3つの期待を寄せた。陳科技部長によると、台湾におけるハイテク産業は1980年に政府が新竹サイエンスパークでスタートさせたもので、その後の様々な発展はいずれも半導体と深く関わっている。世界最大の半導体ファウンドリであるTSMC（台湾積体電路製造株式会社）は1987年に創設され、1988年には国立交通大学（新竹市）の学長を務めた故・張俊彦氏が、国家奈米元件実験室（National Nano Device Laboratories, NDL）を立ち上げた。

　陳科技部長は半導体とICが全世界に天地を覆すような変化をもたらしたとした上で、現在は第4次産業革命にあると指摘、主にはICが人類に与えた十分な演算能力による大きな変化であり、この変化はまさにサイエンスパークを起点として全世界へと広がっていくのだと述べた。

　国家実験研究院台湾半導体研究中心は、従来の国家奈米元件実験室と国家晶片系統設計中心（National Chip Implementation Center, CIC）が合併したもので、陳良基科技部長は、「1+1＞2の力」（相乗効果）が発揮されるよう希望、同研究中心に3つの期待を寄せた。

　陳科技部長が期待する3つの事柄とはまず、台湾半導体研究中心の職員たちが頂上を極めようという意欲を持ち、第4次産業革命において台湾の半導体が再びそのけん引役を担えるようサポートすること。このサポートはその幅の広さのみならず、より強力に行っていかなければならない。

　次に、台湾半導体研究中心が半導体に関連した内外の学術研究機関並びに産業界と盟友としての関係を築くこと。同研究中心は提携の環境を整え、ウィンウィンの道と相互補完の関係を探っていく必要がある。

　最後に、台湾半導体研究中心が様々な方式で人材を育成し、より多くの若者が半導体はその一生をかける価値がある事業だと感じられるようにすること。陳科技部長は、同研究中心がより多くの新たなアイデアを提示することで、台湾がその演算技術の優位性を以って世界にとってより大きな貢献者となれることに期待した。

Taiwan Today：２０１９年１月３１日

写真提供：中央社
　国家実験研究院台湾半導体研究中心（Taiwan Semiconductor Research Institute）が30日に運営を開始。科技部の陳良基部長は同センターに3つの期待を寄せた。写真は同研究中心。

陳科技部長、新たに設立された台湾半導体研究中心に3つの期待

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