瀬戸内芸術祭2019が開幕、台湾のアーティストらも参加

台湾の出展アーティストの林舜龍氏（右２）、王文志氏（左５）らと、王淑芳・台湾文化センター長（右１）および浜田恵造・香川県知事（右４）

　３年に１度、香川県と岡山県の瀬戸内海を舞台に開催される「瀬戸内芸術祭2019」が4月26日開幕し、同展に参加する台湾のアーティストである林舜龍（リン・シュンロン）氏、王文志（ワン・ウェンチー）氏、「Vocal Asia（人声楽集）」および台北駐日経済文化代表処台湾文化センターの王淑芳センター長らが開幕式に出席した。

　王センター長は「今回の瀬戸内芸術祭には世界各国から225組のアーティストが参加する。台湾からは林舜龍、王文志、Vocal Asiaの３組が参加し、過去最多となった。今後も引き続き、台湾のアーティストの参加チャンスを開拓していきたい」と述べた。

　今回、王文志氏の作品『小豆島の恋』は、小豆島中山地区の住民らと共同制作した。王氏は過去の瀬戸内芸術祭でも小豆島で『小豆島の家』、『小豆島の光』、『オリーブの夢』の３作品を制作し、今回で４作品目となる。王氏は「同じ場所で作品を創り続けることは、大きな挑戦だった。伝統的な竹の造形美を心で感じてほしい」と述べた。３つの空間からなる同作品は、入り口の玄関部、作品の心臓にあたる中心部、パフォーマンスも行える開放的な広場がある。

　林舜龍氏の作品『国境を越えて・波』も、小豆島に展示されている。同作品も現地住民と台湾からのボランティアの協力を得て、巨大な深海生物をイメージして竹を重ね合わせて作り上げられた。林氏は「前回の同芸術祭での作品『国境を越えて・潮』に引き続き、世界の子どもと環境保全にも注目してほしい」と述べた。

　Vocal Asiaは、8月にアジア最大のアカペラの祭典「ボーカル・アジア・フェスティバル」を香川県と共同で開催する。台湾からは歌手のサンプーイ（桑布伊）や「オカイ・アカペラ（欧開合唱団）」が出演を予定している。

王文志『小豆島の恋』

王文志『小豆島の恋』（写真：宋隆泉、提供：王文志）

林舜龍『国境を越えて・波』（写真提供：達達創意）

《２０１９年５月８日》

瀬戸内芸術祭2019が開幕、台湾のアーティストらも参加

Share

Share