謝長廷・駐日代表が「2019台日交流サミットin富山」に出席
台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表は9月28日、富山県富山市のホテルグランテラス富山で開催された第5回「2019台日交流サミットin富山」に出席した。このなかで挨拶した謝・駐日代表は、地方交流は台日友好関係の基礎となることから着任以来地方自治体の交流に力を入れ、任期中に68件の台日の地方自治体の友好交流協定が締結されたことを強調した。また、近年台湾の国際機関参加が中国により妨害を受けていることに関して、台湾が困難に直面したとき、「いざというときが真の友」であり、昨年台湾高雄で開催された第4回同サミット「高雄宣言」で台湾の国際機関への参加支持が表明されたことに改めて感謝の意を表した。
「台日交流サミット」は、台湾と日本の各地方議会議員の交流促進のため、2015年に金沢で第1回サミットが開催され、5回目となる今回は、富山県の県議会議員、富山県各市町村議員をはじめ日本各地から「全国日台友好議員協議会」に参加する36の地方議会の議員らが出席し、台湾からは高雄市、台南市、台北市の市議会議員らが出席。台日から合わせて約320名が出席する盛会となった。
同サミットでは、藤田和秀・全国日台友好議員協議会会長、石井隆一・富山県知事、田畑ひろあき・衆議院議員らが挨拶し、台湾から来日した市議会議員らを歓迎するとともに、同サミットを契機に台日間の地方交流がますます深まることを期待した。基調講演ではニュージャパントラベル代表取締役社長の松田隆氏が「癒しの台湾と地方都市との交流の拡大について」をテーマに講演した。
続いて、「日台交流サミット 富山宣言」が採択された。同宣言では、今年5月に開催された「2019台日観光サミットin富山」の成果を踏まえた上で、2020年までの台日間の年間相互往来800万人の目標を実現するための具体的取り組みとして、①台日双方の新たな魅力創出、②航空路線の充実による地方への誘客、③経済・スポーツ・文化・歴史等を生かした観光交流、④若年層の双方向交流、⑤特産品の輸出入など経済交流、⑥持続可能な観光交流のための自然環境等観光資源の保全活動の促進――などを進めていくことが確認された。
同宣言では、台日の地方自治体間の交流を今後促進していくことに加えて、台湾が世界保健機関(WHO)、国際民間航空機関(ICAO)、アジア太平洋地域における経済連携協定(CPTPP)などの国際組織等へ参加することへの支持が表明された。また、次回の開催地は、石川県加賀市に決定した。
同夜は、富山市内のホテルで歓迎交流会が開催され、宮腰光寛・衆議院議員、森雅志・富山市長らが挨拶し、台湾からの議員らを歓迎した。台湾側からは李世丙・駐大阪弁事処処長が挨拶し、台日地方交流のますますの発展を期待した。
謝長廷・駐日代表(前左3)、康裕成・高雄市議会前議長(前中央)及び高雄市議会議員ら
9月29日午前には、富山市総曲輪グランドプラザで「台湾フェア2019 in とやま」のオープニングセレモニーが開催され、謝長廷・駐日代表および李世丙・駐大阪弁事処処長らが出席し、同イベントの盛会を祈念した。このイベントでは台湾観光協会の台湾観光PRブースや、台湾雑貨物産販売、台湾グルメ販売などが行われた。
「台湾フェア2019 inとやま」の開幕式で挨拶する謝長廷・駐日代表
《2019年10月2日》