各自治体のアイディアたっぷり、隔離対象者に提供する「隔離グッズ」

各自治体のアイディアたっぷり、隔離対象者に提供する「隔離グッズ」

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 新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、各地方自治体は在宅隔離対象と認定された市民が出歩かないよう厳しく監視すると共に、これらの人々が14日間の隔離生活を安心して過ごせるよう、さまざまな工夫を凝らした「隔離グッズ」を提供している。台湾では、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者と認定された場合、14日間の「居家隔離(=在宅隔離)」が義務付けられる。これとは別に、新型コロナウイルスのまん延が深刻で、全3段階ある「旅遊疫情建議等級(=海外旅行感染症アドバイス)」のうち最高レベルである「第3級(警告)」の対象とされた国や地域からの渡航者について、14日間の「居家検疫(=内容は在宅隔離とほぼ同じ)」を義務付けている。以下では、各地方自治体がこうした隔離対象者に提供している「隔離グッズ」の内容を紹介する。

新北市
 マスク14枚と、感染症予防のための公衆衛生情報が記載されたパンフレット、それに侯友宜市長からの手紙が入っている。パンフレットに記載された公衆衛生情報はオンラインでも見ることができるほか、台湾の三大動画配信会社のCATCHPLAY、myVideo、LINE TVから、これらの会社のコンテンツを14日間無料視聴できるアカウント及びパスワード各3000組が提供されている。

台北市
 台北市が提供する「安心祝福包」3,000人分は、仏教系宗教団体の慈済慈善事業基金会と中美製薬から寄付されたもの。お湯で溶かして飲むことができる五穀パウダーや健康に良い雑穀、健康食品、それに慈済慈善事業基金会の創設者である釈証厳の発言集『静思語』、隔離者の平安を祈るストラップ、カードなど合計7点が入っている。隔離対象者の健康を飲食面から支えると同時に、その精神的支援にも焦点を当てたものとなっている。

宜蘭県
 宜蘭県の「居家防疫安心包」にはマスク14枚、漂白剤、ごみ袋、せっけん、県産米などが入っている。また、花の種、植木鉢、培養土まで入っており、隔離対象者が植物を育てて時間をつぶし、「癒し」を得られるようになっている。このほか、中華電信、台湾大寬頻、台湾連線(Line TV & Music)、台固媒体公司などの協力を得て、映画、音楽、電子ブック、ドラマなどが14日間無料視聴できるアカウントとパスワードが入った「休閒包」もある。

花蓮県
 花蓮県衛生局が用意した「居家関懐包」には缶詰、クッキー、即席めんなどのほか、体温計、マスク、消毒用アルコールジェル、沐浴グッズ、ティッシュ、それにスリッパ、ごみ袋、ハンガー、携帯できる食器セットなど日用品が入っている。女性には生理用品も提供されるなど、特別な配慮もされている。

桃園市
 桃園市の「居家関懐包」には三大防疫物資が入っている。一つはストレス緩和を目的とした食品パック、次に健康で強い体を作るための「補食パック」、最後に消毒グッズを集めた「消毒パック」だ。スナック菓子、即席めん、オートミール、ミネラルウォーターのほか、薬膳料理で体を強くして欲しいと生薬(しょうやく)も入っている。また、台湾大哥大、中華電信など6社の協力を得て、隔離対象者がドラマを見たり、音楽を聴いたり、ネットショッピングなどをしながら14日間を楽しく過ごしてもらうサービスも提供している。

新竹市
 新竹市の「居家関懐包」にはマスク、体温計、消毒液、ごみ袋などの日用品のほか、即席めん、スナック菓子、それに心理カウンセリングを利用できる専門のホットラインなどが提供されている。また、LINE Taiwanの協力を得て、動画を14日間無料視聴できるサービスも提供している。

台中市
 台中市の「居家関懐包」にはマスク、体温計、台中市が在宅隔離・検疫対象者のケアのために立ち上げた「居家隔離及検疫関護センター」のサービス情報、市長の手紙、公衆衛生情報、電子ブックリストなどが入っている。

台南市
 台南市の「関懐物資包」は、地元に本社を置く統一企業社会福利慈善事業基金会が寄付したもの。統一企業が生産する即席めん、飲料、缶詰などが入っている。慈済慈善事業基金会からも「安心祝福包」と名付けられたグッズが1300個寄付されている。隔離対象者のお腹を満たすものや、精神的支えになるようなグッズが入っている。

嘉義県・嘉義市
 嘉義県の「居家防疫安心包」には体温計、マスク14枚、漂白剤、感染症予防に関する情報などが書かれた資料が入っている。嘉義市の「防疫安心包」には、マスク14枚、漂白剤、石鹸、ピラティスボールのほか、エクササイズ動画を視聴できるリンクが入っている。

雲林県
 雲林県の「雲林防疫錦囊包」にはマスク、石鹸、タオル、生活必需品が入ったギフトセットに、感染症予防に関する情報を掲載したパンフレットが添えられている。また、雲林県でケーブルテレビの番組を配信する台湾数位光訊科技グループ(Taiwan Optical Platform)からアプリ「top news」のアカウントとパスワード300組が提供され、隔離対象者はすべてのチャネルを14日間無料視聴できるようになっている。

屏東県
 屏東県では年中無休のホットラインを開設しているほか、ファイル袋に入った「屏安関懐包」を配布している。また、その内容は次第に充実している。当初はマスク、石鹸、カード式体温計、正しい手洗いの方法や、毎日朝晩1回ずつ体温を測るなどの注意事項が書かれたパンフレットが入っていたが、現在はこれらに加えてビタミン剤や消毒液なども入っている。

高雄市
 高雄市の「隔離包」は10点のアイテムが入っている。パンフレット2点、サージカルマスク14枚、カード式体温計1枚、石鹸、ティッシュ、漂白剤、それにレトルト食品、公衆衛生についての説明動画が入ったディスク、それに収納袋など、いずれも隔離対象者にとって最も必要な「基本アイテム」だ。特別なのは、台湾人との婚姻によって台湾に移り住んだ東南アジア出身者を対象として、東南アジア各言語で書かれたパンフレットも用意されていることだ。14日間の隔離生活における注意事項などが書かれている。添付のディスクに入った動画でも、生活環境の消毒や正しい手洗いの方法などについて各言語で説明している。

Taiwan Today:2020年3月10日

写真提供:聯合報
 各地方自治体は在宅隔離対象と認定された市民が出歩かないよう厳しく監視すると共に、これらの人々が14日間の隔離生活を安心して過ごせるよう、さまざまな工夫を凝らした「隔離グッズ」を提供している。写真上段は左から右に宜蘭県、新北市、台北市、中段左から右に花蓮県、桃園市、台南市、下段左から右に嘉義市、屏東県、高雄市となっている。