TAITRA、台湾のコロナ対策に特化したポータルサイト「防疫国家館」開設
経済部国際貿易局の外郭団体で、台湾の貿易振興事業を担う中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)は4日、台湾の各分野の専門家や感染症対策用品のサプライヤー2,000社、それに医療機関20か所の情報を紹介するポータルサイト「防疫国家館(Taiwan Global Anti-COVID-19 Pavilion)」を開設した。新型コロナウイルスに特化したデジタルプラットフォームとして世界各国と情報を共有し、台湾の「防疫産業(=感染症対策に関連する産業)」を海外にアピールしていく。
台湾は17年前のSARS(重症急性呼吸器症候群)の経験から、今回の新型コロナウイルスについては早い段階で水際対策の強化、国産マスクの買い上げ、台湾企業を動員したサージカルマスクや消毒液などいわゆる「防疫物資」の増産、科学技術を駆使した感染症対策など、さまざまな措置を講じてきた。また、安定した公衆衛生システムと国民の高い感染症対策意識のおかげで、台湾は新型コロナウイルスの封じ込めに成功し、その成果は海外からも高く評価されている。
TAITRAが開設したポータルサイト「防疫国家館」は、台湾の感染症対策に関するあらゆるリソースを統括するもので、新型コロナウイルスの封じ込めに成功した台湾の経験の共有、医療技術・器材・設備等の台湾サプライヤーとのマッチングなどを行うことができる。これらは台湾が持つ医療分野の強みを活用したもので、さまざまなニーズを抱えた海外の医療関係者、バイヤー、一般人などにソリューションを提供することができる。
TAITRAは、世界はアフターコロナの時代に向かって動き出しており、今後は感染症に対する意識、政策・措置、関連商品に関する議論などが高まり、高度な医療物資やサービスへのニーズも増えると考えている。TAITRAが開設したポータルサイトには、感染症対策に関する商品を提供するサプライヤー2,000社や医療機関20か所の情報をまとめた産業エリア(Industries)、各分野の学者・専門家が感染症対策に関する見解を発表する経験共有エリア(Experience Sharing)、新型コロナウイルスの封じ込めに成功した台湾のさまざまな対策を紹介する台湾モデルエリア(Taiwan Model)などがある。
「防疫国家館」はまた、新型コロナウイルスによって実際の交流が制約を受ける中、台湾の医療機関の取り組みを動画配信によって情報発信する「Epidemic-Prevention Experience Sharing(=感染症対策の経験共有)」や、TAITRAが運営するB2Bサイト「Taiwantrade」で最近アクセスが急増している「Quality Anti- Epidemic Products(=高品質の感染症対策商品)」などのコーナーも設けている。また、必要があれば医療関連のウェブ会議や商品の調達商談を手配したり、オンライン発注を受け付けたりするなど、海外の人々に適時必要な協力を提供する。
TAITRAは今後も台湾の関連産業、医療機関、同業者団体、政府機関などとの連携により、「防疫国家館」を通して感染症対策産業のエコシステムを形成し、海外の人々のニーズに積極的に対応して、台湾の医療、感染症対策産業などのエネルギーによって世界各国とこの苦境を乗り切りたいとしている。
Taiwan Today:2020年6月5日
写真提供:中央社
中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)は4日、台湾の新型コロナウイルス対策に特化したポータルサイト「防疫国家館(Taiwan Global Anti-COVID-19 Pavilion)」を開設した。台湾の「防疫産業(=感染症対策に関連する産業)」を海外にアピールするのが狙い。写真はサイトの使い方について説明するTAITRAの黄志芳董事長(=会長)。