教育部、正規留学生の入国を全面解禁
教育部(日本の文科省に類似)は24日、台湾での就学を希望する正規留学生の入国を全面解禁すると発表した。これらの外国人留学生は訪台後、海外からの入国者・帰国者を専門に受け入れる「防疫旅館」と呼ばれる民間のホテルか、あるいは校外の「検疫宿舎」、あるいは政府が手配する「集中検疫所(=集中隔離施設)」で14日間の隔離を行なわなければならない。今回対象となるのは学位の取得を目的とした正規留学生のみ。語学留学生については、新型コロナウイルスの感染拡大の状況や学校側の負荷などを評価した上で、訪台を解禁するかどうかを決めるとしている。
教育部は6月17日以降、新型コロナウイルス感染の「低リスク国・地域」と「中低リスク国・地域」のリスト(衛生福利部が2週間ごとに見直し)に入っていた合計19か国・地域(ベトナム、香港、マカオ、タイ、パラオ、オーストラリア、ニュージーランド、ブルネイ、フィジー、モンゴル、ブータン、ラオス、カンボジア、マレーシア、シンガポール、日本、韓国、スリランカ、ミャンマー)からの留学生受け入れを開始。7月22日には、これら19か国・地域以外のあらゆる地域の出身者で、今年6月に卒業した外国人留学生の再入国を解禁した。8月5日からは、あらゆる国・地域の出身者で、すでに台湾の教育機関に在籍しているが、帰国後に再入国できずにいた外国人留学生(但し、中国大陸の学生は対象外)の再入国を解禁した。
これに続いて24日には、あらゆる国・地域の出身者で、新学年度(8月31日から開始)からの入学を予定している外国人留学生と中国大陸の学生(在校生及び新入生含む)の訪台を解禁した。これにより約1万人が入国ビザの申請を行う見込みだ。
教育部高等教育司の朱俊彰司長によると、今回の対象に語学留学生は含まれていないが、まず台湾で1年間中国語を勉強してから学位の取得を目指す必要がある外交部主催の「台湾奨学金」奨学生については今回の対象に加えた。語学留学生の訪台解禁については、今後の新型コロナウイルスの感染拡大の状況と学校側の検疫分野の負荷を考慮した上で、関連省庁との話し合いで決めるとしている。
また、これらの外国人留学生は入国後、14日間の隔離を経る必要がある。朱俊彰司長によると、海外からの入国者・帰国者を専門に受け入れる「防疫旅館」と呼ばれる民間のホテルのほか、学校が校外に持つ宿泊施設でも、各自治体の衛生当局が認可したものであれば「検疫宿舎」として使用することができる。
教育部は外国人留学生の大量入国に備え、中央感染症指揮センター(新型コロナ対策本部に相当)と交渉して、政府が手配する「集中検疫所」約500室をこれら外国人留学生が使用できるよう確保している。教育部では、学校側から要望があれば、中央感染症指揮センターと交渉してさらなる「集中検疫所」の確保に努めるとしている。
Taiwan Today:2020年8月25日
写真提供:中央社
教育部(日本の文科省に類似)は24日、台湾での就学を希望する正規留学生の入国を全面解禁すると発表した。これにより約1万人が入国ビザの申請を行う見込み。なお、語学留学生については、新型コロナウイルスの感染拡大の状況や学校側の負荷などを評価した上で、訪台を解禁するかどうかを決めるとしている。写真は空港に設けられた外国人留学生専用の入国受付窓口。