【 台湾人が見た福島を紹介する展示会、反響大きく 日本での開催願う 】
台北市内で昨年末開催された、台湾の若者が撮影した映像を通じて福島の現状を伝えるイベント「福島、元気?」。閉幕後には旅行会社が福島観光の旅行商品を企画するなど、福島を応援する取り組みが広がっている。主催者側は台湾人の目に福島がどう映ったのか、日本の人々に知ってもらおうと、日本での開催を目指している。主催した社会事業団体「Impact Hub Taipei社会影響力製造所」の共同設立者の一人、陳イク築さんは、6月か7月の福島開催を目標に準備を進めるという。また、4月には東部・宜蘭県で内容の一部を展示するイベントの開催が予定されており、台湾各地での展示にも意欲をみせる。昨年11月下旬に開かれたイベントは注目を集め、1週間の開催で1万3000人ほどの来場者数を記録。大きな反響があった一方で、台湾の人々は福島などで生産された食品の問題に敏感であるため、リスクが高いと承知の上での開催だったと陳さんは明かす。それでも実施に至ったのは、人々に福島の異なる一面、特に映像を通じて福島のいのちの物語を伝えることで、日台が今後どのように助け合いや交流をしていくべきか考えてもらいたかったからだと語った。
▽日本人留学生による感謝イベント、今年も開催
東日本大震災から7年を迎えた11日、台湾からの支援に感謝を伝えるイベントが新北市淡水で開催された。台湾に留学する日本人学生で構成される団体が主催するもので、今回で7回目。会場では浴衣での写真撮影や防災知識の紹介、津軽三味線の演奏などが行なわれた。(2018/3/12)
【 台北と新北の定期券、4月導入へ メトロとバスが乗り放題に 】
台北メトロ(MRT)と台北、新北両市の路線バスが乗り放題になる30日間有効の定期券が来月16日に導入される。柯文哲台北市長と朱立倫新北市長が12日、台北市内で記者会見し、発表した。価格は1280台湾元(約4658円)。定期券利用者は、自転車シェアリング「Youbike」が最初の30分間無料で利用できる優待サービスも受けられる。台北市政府交通局の陳学台局長は、定期券の導入によって市民の負担を減らすと同時に、自動車やバイクの利用者に公共交通機関への転換を促せればと期待を寄せた。定期券導入に対し、市民からは好意的な声が聞かれた。同市南西部の樹林から台北市内に通勤する女性は、往復のバス代が高いために自動車通勤を選択していたと語る。定期券が導入されれば、これまで約3000~4000元(約1万917~1万4556円)かかっていたガソリン代が大幅に節約できるようになるため、バス通勤への変更に意欲をみせた。(2018/3/12)
【 「習近平、台湾をなめるな」=ヒマワリ学生運動リーダー 】
2014年春に起きた「ヒマワリ学生運動」の指導者の一人、陳為廷氏は、中国大陸で国家主席の任期を撤廃する改憲案が可決されたことを念頭に現主席の習近平氏に対し、「皇帝を名乗ることや、任期を無期限に伸ばすことができたとしても、台湾は民主主義国家であり、軽々しく一線を越えようとしてはならない。台湾に手を出そうとすると、台湾人民は抵抗のために立ち上がる」などと述べ、「台湾をなめないでほしいと習近平に謹んで申し上げる」と訴えた。中国大陸とのサービス貿易取り決めの撤回などを国民党の馬英九政権(当時)に求め、学生らが立法院(国会)議事堂を占拠するなどした4年前のヒマワリ運動。陳氏を含め、当時の指導者ら22人が扇動罪などに問われたが、台湾高等法院(高裁)は13日、昨年3月の一審・台北地方法院(地裁)に続き、無罪判決を言い渡した。陳氏の発言は、今回の判決を受けたもので、「(台湾の)人民が(中国大陸の圧迫に対して)立ち上がるとき、台湾という民主主義国家の司法当局は人民の権利を守る」との考えも示された。(2018/3/14)
【 花蓮の落石事故で息子亡くした日本人男性、台湾東部地震に寄付 】
東部・花蓮で先月発生した台湾東部地震に対し、日本から寄付金が続々と寄せられている。昨年9月に花蓮の落石事故で息子を亡くした日本人男性は、息子を治療した地元の病院に20万円を寄付。ヤフーが設立したヤフー基金も13日、緊急支援募金で集まった1億4000万円余りを台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)に贈呈した。
▽息子亡くした男性、台湾人の優しさに感謝
男性の息子は昨年9月、花蓮の景勝地、太魯閣(タロコ)国家公園の車道を自転車で走行中に落石にぶつかり、搬送先の花蓮慈済医院で治療を受けたものの、そのまま帰らぬ人となった。男性ら遺族は息子の遺骨と共に花蓮を離れる際、地元の自転車愛好家約100人によって駅まで見送られ、帰国後には台湾の人々への感謝をつづった手紙を同院に送っていた。男性は先日、同院宛てに再び手紙を送付。地震による被害を気遣った上で、「日本での災害時には台湾の皆様から日本に多くの義援金を送っていただいており、日本国民として、常々台湾の方々に感謝の気持ちを持っております」とつづり、寄付金の贈呈を伝えた。同院の林欣栄院長は、男性の心意気と気遣いに感謝を示し、善意の循環は人々を感動させるものだと語った。贈呈された救援金は、花蓮の復興に役立てられる。(2018/3/13)
【 東京五輪に「台湾」名義で出場を 元代表選手「まずは自力の行動あってこそ」 】
「チャイニーズタイペイ」ではなく、「台湾」名義での東京五輪出場を推進する元五輪代表の紀政氏は14日、中央選挙委員会が開催する聴証会(公聴会)の開会前に取材に応じ、「自力で行動してからこそ他人の支援を得られる」との考えを示した。「台湾」名義での東京五輪出場を目指し、同名義での参加申請への賛否を問う公民投票(国民投票、住民投票)実施に向けた動きが進んでいる。市民団体は先月、公民投票発議に賛同する4488人の署名を中央選挙委員会に提出。紀氏が署名の筆頭者となった。紀氏は女子80メートル障害走の代表選手として1960年、1964年、1968年の五輪に出場。代表チームの呼称は「フォルモサ」、「台湾」が使われた。だが、1984年以降は「チャイニーズタイペイ」名義の使用を余儀なくされている。紀氏は、選手にとってこれは非常に悔しく、屈辱的で、やりきれないことだと憤りをあらわにした。紀氏は、自身がこの取り組みを推進するのは、2年前に親台派の日本人が台湾名義での東京五輪出場を積極的に支持してくれたのがきっかけだと明かす。「台湾自身が呼称変更を気に掛けないとすれば、他人はどのように台湾を助けるのか」とこの問題を重視するよう呼び掛けた。(2018/3/14)
【 くまモンのファンラン、台湾・新北市で来月末開催へ モノづくりの精神PR 】
北部・新北市で4月28日、熊本県のゆるキャラ「くまモン」をテーマにしたランニングイベント「2018くまファンラン」が開催される。子どもが自ら考える力や創作力を身につけることを目指す教育政策を打ち出している同市教育局がPR活動の一環として行うもので、2歳から参加でき、16歳以下は保護者の同伴が必要。同局の林奕華局長は13日に開かれた記者会見で、走りを通じて寄り添う気持ちとモノづくり精神を伝えたいと述べ、親子での参加を呼び掛けた。イベントは市内の運河に沿って約3キロを走るもの。当日は政策のPR大使を務めるイメージキャラクター「小漾」も登場し、くまモンと一緒にダンスを披露するほか、ステージパフォーマンスや屋台グルメ、手作りコーナーなども楽しめる。(2018/3/14)
【 台北の飲食店、星獲得は20軒 ミシュランガイド 】
台北の飲食店を格付けした「ミシュランガイド2018台北」の掲載店が14日、発表された。台湾で同ガイドが発行されるのは初めて。星を獲得したのは20軒で、内訳は三つ星1軒、二つ星2軒、一つ星17軒。専門家は、同ガイドの観光誘客効果に期待を寄せている。唯一の三つ星に輝いたのは、高級ホテル「パレ・デ・シン」(君品酒店)内の中華料理店「頤宮」。二つ星には、ミシュランガイド東京で7年連続三つ星を獲得している「日本料理 龍吟」の台北支店「祥雲龍吟」と「シェラトングランデ台北ホテル」(台北喜来登大飯店)内の中華料理店「請客楼」が選ばれた。交通部観光局副局長を務めた経歴を持つ劉喜臨・高雄餐旅大副校長は「ミシュランガイドの発行は台北が世界の重要な旅行先の一つになったことの証」だと語る。同ガイドによって、約10万人の観光客の訪台が見込めるとの予測を明かし、より多くの誘客を図るためには観光局や旅行会社、宿泊業者の努力が必要だと述べた。観光局の林坤源主任秘書は14日の記者会見で、訪台客に関する2016年の統計でグルメが訪台目的の2位になっていたことを紹介。今回のガイド発行は台湾の美食とサービスが世界レベルに達していることの表れだと述べ、台湾グルメが改めて国際社会で注目されるよう願った。(2018/3/14)
【 台湾人小説家の作品、英文学賞に初ノミネート 】
台湾人作家、呉明益さんの小説「単車失竊記」が、英国で出版された翻訳小説を対象とした文学賞、ブッカー国際賞の第1次ノミネート作品に選ばれた。台湾人が同賞にノミネートされるのは初めて。呉さんは中央社の取材に対し、翻訳者や出版社、版権エージェントが一丸となってくれたからこそ生まれた結果だと感謝を示した。同作は2015年に台湾で出版され、台湾文学金典奨の長編小説賞を獲得。呉さんによれば、同作の翻訳権は英語版のほか、日本語版や韓国語版が売れているという。同賞は来月12日に最終候補作が発表され、5月22日に受賞作が公表される。(2018/3/14)
【 幸せな国ランキング、台湾は26位 日本は54位=国連報告書 】
国連の持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)が、住民の幸福度を国・地域ごとにまとめた「世界幸福度報告書」を発表した。これによると、台湾は前年(33位)より7つ順位を上げて156カ国・地域中26位。東アジアではシンガポール(34位)、日本(54位)、韓国(57位)などを上回ってトップだった。世界首位はフィンランド。調査は国内総生産(GDP)や寿命年数などを幸福の指標とし、問題発生時の信頼度や政府・企業の清廉度などを評価するもの。2012年の報告書発表以来これまで、福祉面が充実している北欧諸国が上位を独占している。今年の報告では移民の幸福度についても、117カ国・地域を対象に初めての調査が行われた。このランキングでの首位もフィンランド。台湾は38位で、日本は25位だった。(2018/3/15)
【 桜の祭典「阿里山フラワーフェス」開幕 ソメイヨシノの見ごろは3月末 】
約30種、3000本近くの桜が咲き誇る「阿里山フラワーフェスティバル」が阿里山森林遊楽区(嘉義県)で開幕した。現在は満開のカラミザクラ、8分咲きのカンヒザクラなどが見ごろを迎えている。同フェスの目玉は、園内に約1900本あるソメイヨシノ。開花の判断基準となる「桜王」と呼ばれる標本木は13日の時点で1分咲き。満開になるのは25日~4月初旬ごろとなる見込み。林務局嘉義林区管理処によると、今年は園内の高山植物園に桜の押し葉標本や押し花などが楽しめる“桜の壁”が設けられた。一味違った桜の美しさを堪能できるという。フェスティバルは4月10日までの開催。(2018/3/15)
【 「アワの種まき」で台日交流 77年前に日本人が残した資料が縁で 】
東部・台東県の林務局台東林区管理処は15日、地元の農場で在来種のアワの復元を目指すイベントを開催し、龍谷大学(京都市)の学生や教員らを招いて共にアワの種まきを行った。今回のイベントについて、同処の劉瓊蓮処長は、日本統治時代に日本人学者が台湾で初めてアワの検索表を作成したことに由来すると説明した。資料を残したのは貴田武捷氏。台湾各地に分布する200種余りのアワを採集し、その中から選び出した130種余りを「台湾産粟の分類」としてまとめあげて1941(昭和16)年に発表した。劉処長は、台東のアワ17種についても記録があり、地元にとって「非常に貴重な史料」だとしている。林務局台東林区管理処は、アワ畑の激減が先住民の食文化ばかりでなく、食物連鎖が崩れて周辺の環境や生態系にも影響を及ぼすことを懸念し、民間の環境団体とともにアワ畑の復元プロジェクトを進めている。日本の「SATOYAMAイニシアティブ」をモデルにパイワン族、ブヌン族などの集落で再びアワ畑を増やし、かつての自然環境を取り戻すことを目指すという。(2018/3/16)
【 日本代表選手が総合優勝 ツール・ド・台湾 】
台湾を北から南に走る自転車ロードレース「2018ツール・ド・台湾」は15日、最終第5ステージが南部・屏東県で行なわれ、日本代表チームの新城幸也選手が個人総合優勝した。同時にアジア人総合優勝も果たし、出場選手中最高の成績を収めた。総合優勝者に贈られる黄色のジャージに袖を通した新城選手は、同色を獲得するのは2012年のツール・ド・リムザン(フランス)以来だと話し、喜びをかみしめた。また、東日本大震災に対する台湾の支援にも触れ、感謝を示した。同大会は11日の台北ステージを皮切りに、桃園、客家ロマンチック街道(台三線)、南投、屏東で行なわれた。全長718.81キロ。国内外から19チームが出場した。台湾人選手の最高位は陳建州選手の総合44位だった
【 台湾見本市・展覧会情報 ― 2018年高雄国際食品見本市 】
2018年10月25日より4日間、高雄展示ホールにて2018年高雄国際食品見本市が開催される。中華民國経済部国際貿易局の主催。出展品目は食料品、ワイン、飲料、菓子、観光食品、レジャー食品など。詳しい情報は以下公式ウェブサイト及び添付ファイル参照。(日本語ページあり)
HP : https://www.foodkh.com.tw/en_US/index.html