【 米中貿易戦争 蔡総統、中国に進出する台湾企業の国内回帰推進など指示 】
蔡英文総統は7日、対外経済貿易戦略会談の第6回会合を開き、米中貿易摩擦への対応策7項目を提示した。中国大陸に拠点を置く台湾企業の国内回帰推進などが含まれる。7項目の内容は(1)情勢の把握、分析強化(2)米中貿易摩擦が経済、金融、産業に与える影響の正確な評価(3)国内の金融、経済情勢安定化(4)中国大陸に拠点を置く台湾企業の国内回帰あるいは生産基地の東南アジア、南アジア、その他国・地域への移転支援(5)内需拡大計画の実行加速(6)各国の貿易保護、制限措置によって起こりうる影響の注視(7)新南向政策の推進加速。蔡総統は米中貿易摩擦の深刻化による世界的な影響に懸念を示した上で、輸出促進に比重を置く台湾の経済成長モデルの中で世界に進出してきた台湾企業にとっては大きな試練になると言及。台湾の経済や産業構造の全面的な調整や転換において重要な挑戦であり、今後数十年の台湾経済競争力の大きさや国力の盛衰にもかかわると述べた。蔡総統は安全保障政策を担当する国家安全会議に対し、各省庁と緊密に連携し、全力で7項目を遂行するよう指示した。(2018/8/8)
【 台湾美和科技大学学生が北海道の介護施設で研修 「人間本位」のケアを称賛 】
美和科技大学(屏東県)看護学科の学生が北海道小樽市の介護施設などで先月2日から約1カ月に及ぶ研修を行った。学生を引率した講師の曽麗琦さんは、施設利用者の自立支援を重視する日本の「人間本位」の介護文化こそ台湾が学ぶべきものだと称賛した。同大は7年連続で学生の海外実習を実施している。看護学科の研修は主に日本で行われ、近年は福岡、栃木などの医療・介護施設に毎年約20人の学生を送ってきた。小樽市は今年新たに研修先に加わったという。曽さんは、台湾はハード面では日本に劣らないが、ソフト面ではまだまだ学ぶところが多いと指摘。日本の施設は利用者が身体を動かせれば忍耐強く寄り添い、その中で本人の尊厳が守られ、自活能力がよみがえるケースもあると強調した。研修では、体験学習などを通じて介護者が持つべき思いやりや優しさ、相手の立場に立つ心構えなどが学生の心に植え付けられたという。研修に参加した学生の一人は、周囲が利用者を励まし、できることを支えていく様子を目の当たりにしたと振り返った。もう一人は台湾が見習うべきところとして、日本の地域支援センターが地域ぐるみで利用者を見守っていることを挙げた。(2018/8/10)
【 蔡総統、日華懇会長らと会談 台湾のTPP11参加に協力求める 】
蔡英文総統は9日、台湾との関係強化を目指す日本の超党派議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の古屋圭司会長らと会談した。蔡総統は、日華懇の長年の支持に感謝し、台湾の多角的経済連携協定や国際機関への参加を日本が引き続き後押ししてくれることを希望した。総統府の報道資料によると、蔡総統はまず、先月上旬の西日本豪雨で多くの命が失われたことに哀悼の意を表明。復興に協力する意向を伝えたほか、近年、多くの地域が異常気象の影響を受けているとして、防災の面でも日本との交流を深めたいと述べた。また、2015年に総統選挙の候補者として訪日したことに言及。当時、訪問先の一つ、日華懇を通じて▽対日関係重視▽アジア太平洋地域の平和、安定、安全を日本と共同で守る▽日本との貿易・協力関係の深化▽台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)参加に日本の協力を求める、以上4項目を伝えたと振り返り、過去2年余り、この原則と立場に沿って両国関係を推進してきた政府の姿勢を強調した。その上で、日本は今年6月に国会でTPP関連法が成立し、7月には欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)に署名したと指摘。これに追随したいと述べ、経済統合や国際参加への強い意欲を示した。(2018/8/11)
【 蔡総統、中南米2カ国外遊に出発 パラグアイ新大統領就任式に出席へ 】
蔡英文総統は12日午後、中華民国と外交関係を持つ中米ベリーズと南米パラグアイを訪問するため、桃園国際空港を出発した。蔡総統の外遊は5度目でベリーズへの訪問は初。パラグアイではマリオ・アブド・ベニテス新大統領の就任式に出席し、他国の元首とも面会する。蔡総統は出発前、「台湾をリードし、外交の空間を広げることは私の総統としての責任だ」と述べた。外遊は20日までの9日間。現地時間14日にパラグアイに到着した後、台湾とパラグアイが共同で設立した工業大学の看板除幕式への出席などが予定されている。新大統領就任式は15日に行われ、式典に出席する他の国交締結国の代表などと会談する。ベリーズには16日から18日まで滞在し、コルビル・ヤング総督から勲章を受けるほか、ディーン・バロウ首相を訪問する。今回の外遊では、往路で米ロサンゼルス、帰路でヒューストンを経由し、それぞれ1日ずつ滞在する。今年3月に台湾と米国間の高官による相互訪問を促進する「台湾旅行法」が成立して以来、蔡総統が米国を訪れるのは初めて。米国では華僑団体とのパーティーへの出席などが予定されている。また、蔡総統が米政治家と面会する可能性もあるとみられている。外遊には陳菊・総統府秘書長(官房長官に相当)が同行する。陳秘書長は蔡総統がパラグアイに発った後も米国に残り、華僑団体などと交流するという。(2018/8/12)
【 台湾貿易センター董事長、大阪府知事を訪問 産業面での連携話し合う 】
台湾貿易センター(中華民国対外貿易発展協会、TAITRA)の黄志芳董事長(会長)は2日、大阪府庁を訪問し、松井一郎知事と台日の産業連携について意見を交換した。松井知事は、関西に投資する台湾企業を最大限支援する意向を示し、経済面、文化面の交流の継続的な推進に意欲を見せた。黄董事長は、電子や自動車、石油化学、鋼鉄、機械など関西の重点産業と台湾の産業はすでに緊密に結び付いており、台湾のフォックスコン(富士康)やアドバンテック(研華科技)、中国鋼鉄などの大手企業も関西に拠点を設置していると説明。関西の大学に留学する台湾人学生も多いと紹介した。松井知事は、高齢化が台日の共同課題だとし、長期介護や健康医療の分野は、将来的に日台双方が手を組んでいける重要な産業だと指摘した。黄董事長によると、同センターはすでに今回訪問した2つの商工組織と介護医療産業における連携推進で合意したという。黄董事長は台湾の電気自動車(EV)関連業者を率いて訪日。大阪には3日間滞在し、EV事業などを手掛けるユアサM&Bや産業用ロボット開発などを行うダイヘン、伊藤忠商事のほか、関西経済連合会や大阪商工会議所を訪問した。(2018/8/6)
【 野球U18台湾代表、米LA下し優勝=ポニーリーグWシリーズ 】
野球のポニーリーグ・パロミノの部(18歳以下)のワールドシリーズは6日、米テキサス州で決勝戦が行われ、台湾が米ロサンゼルスを2-0で破り、優勝した。台湾の同大会での優勝は3度目。この日は、台湾プロ野球・統一への加入が決定している古林睿煬が先発登板し、7回を2安打無失点7奪三振に抑え、完封した。両チーム無得点のまま迎えた最終回、台湾が2得点を挙げ、そのまま逃げ切った。今大会に台湾はアジア太平洋代表として出場。米各地方代表4チームと米開催地チーム、カリブ海代表、メキシコ代表を合わせた8チームで争った。(2018/8/7)
【 台湾と東京のタクシー業者が提携 今後アプリで相互に予約可能に 】
台湾のタクシー最大手、台湾大車隊は6日、東京の同業大手、大和自動車交通との提携を発表した。双方の配車アプリを使い、相互にタクシーを予約できるようにする。サービス提供開始は今年第4四半期(10~12月)を予定。台湾大車隊によれば、サービスが開始されれば、同社アプリの利用者は東京のタクシーや成田、羽田空港の送迎タクシーを事前予約できる。大和交通のアプリでも同様に台湾大車隊が運行するタクシーの配車予約が可能になる。使い慣れたアプリでタクシーを手配できるようにすることで、言語の問題を解決し、日台の利用者の利便性向上を図る。台湾大車隊は台湾全土で約1万8000台のタクシーを運行し、1日の平均利用者数は35万人に上る。(2018/8/7)
【 高雄市の幹部らが秋田県知事を訪問 定期便就航に意欲 】
高雄市の趙建喬秘書長率いる訪問団が6日、秋田県の佐竹敬久知事と同県仙北市の門脇光浩市長をそれぞれ表敬訪問し、高雄-秋田間の定期便の就航や、高雄国際マラソンと田沢湖マラソン出場選手の相互派遣などについて意見を交した。佐竹知事は、2004年から運航が始まった桃園空港と秋田空港を結ぶチャーター便に言及。台湾側の発着地を高雄空港にすることに意欲を示した。趙秘書長も、いずれは定期便の就航を目指すと応じた。高雄市秘書処によると、高雄-秋田間のチャーター便は昨年10月に初就航しており、今後引き続き、定期便の実現に向けて努力を続けるという。両地の交流は、高雄市の澄清湖と仙北市の田沢湖が「姉妹湖」を締結した1987年から続いている。秋田県が2001年、高雄市が2009年に国際スポーツ大会のワールドゲームズを開催した共通の経験も友好を深める一助となり、2016年には国際交流の覚書を結んだ。以来、秋田竿燈まつりのパフォーマンス団体が高雄ランタンフェスティバルに2年連続で出演したり、2017年から高雄国際マラソンと田沢湖マラソンで選手を派遣し合うなど、各分野での交流が拡大している。(2018/8/8)
【 美食展開幕 台湾各地のグルメ集結、多様性伝える 日本の地方自治体も参加 】
台湾各地のグルメが一堂に集う「台湾美食展」が10日、台北市内で開幕した。国家風景区や客家、台湾の農業などをテーマにしたエリアのほか、ムスリム(イスラム教徒)向けの食事を扱う店を集めたエリアも登場し、台湾グルメの多様性を来場者に伝える。香川県や岩手県、札幌市など日本の地方自治体も出展している。より多くの台湾の業者が美食文化をPRするのを後押しし、グルメの国際交流の場を設けようと台湾観光協会が主催。27回目の今年は「Good-eating Taiwan」をテーマに、台湾グルメの地域性にスポットを当てた。開催4日間で、昨年より約2万人多い18万人の来場を見込む。交通部(交通省)観光局の国家風景区エリアには、北から南、離島まで全国12の国家風景区管理処が出展。複数の台湾原住民(先住民)が暮らす茂林国家風景区(高雄市)のブースでは、スタッフが伝統衣装をまとい、地元の名産などを来場者に紹介した。開幕式には陳建仁副総統が出席。陳副総統は、台湾観光をアピールする上で最も効果的なのは「グルメと旅行を結び付けること」だと話し、多くの業者が集う美食展は台湾のグルメを世界に紹介するのに最も良い場だと称賛した。台湾美食展は台北世界貿易センター1号館で13日まで開催。 (2018/8/10)
【 米国の新駐台代表、台湾に到着 中国語であいさつ 台米関係の強化願う 】
米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)台北事務所の新所長(大使に相当)、ブレント・クリステンセン氏が11日夜、台湾桃園国際空港に到着した。クリステンセン氏は中国語であいさつを行い、任期中、台湾の人々と共に台米関係の促進、強化を図れればと述べた。クリステンセン氏は米国務省で台湾事務を担当した経験を持つほか、2012~2015年には同事務所の副所長を務めていた。あいさつでは、熱烈な歓迎を受けたことに感謝を示し、台湾に再び戻ってくることができてうれしいと喜んだ。AITは米国と台湾間の民間レベルの非公式関係を推進する機関として1979年に設立され、今年6月には台北市内湖区に新庁舎が落成。2015年から同所所長を務めていたキン・モイ氏が先月退任した。(2018/8/12)
【 台北メトロ、日本語で駅名アナウンス 北投や龍山寺など一部駅で 】
台北メトロ(MRT)は10日、一部駅での車内アナウンスに日本語による駅名案内を追加した。日本人が多く訪れる観光スポット周辺の駅を選定したという。同社によれば、日本語の駅名案内が開始されたのは▽士林▽東門▽台北101/世界貿易センター▽淡水▽剣潭▽中正紀念堂▽北投▽新北投▽中山▽台北▽西門▽龍山寺など。日本語は、中国語、英語、台湾語、客家語の音声の後に放送される。同社によれば、昨年、台北周辺を訪れたアジアからの観光客は約347万人。うち日本からの観光客は約155万人に上り、半分近くを占めているという。(2018/8/12)
【 台湾見本市・展覧会情報 ― 台北国際体育用品展覧会2019 】
2019年3月28日より3日間、台北世界貿易センターにて台北国際体育用品展覧会2019が開催される。経済部国際貿易局主催、中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)が実行。出展品目はフィットネス機材、スポーツ、フィットネス関連のサービス、アウトドア用品、球技用具、マリーン関連用品等。詳しい情報は以下公式ウェブサイト参照。
HP : https://www.taispo.com.tw/en_US/index.html