【　外遊から帰国の蔡総統、中国の圧力に言及 「台湾を団結させるだけ」　】

蔡英文総統は20日、9日間の中南米外遊を終えて桃園国際空港に到着し、空港で談話を発表した。中国からの外交圧力について言及した蔡総統は、「台湾は屈服しないことを行動で国際社会に示す」と述べ、「圧力は台湾をより団結させ、世界を目指すわれわれの決意をより固くするだけ」と強調した。蔡総統は外遊の成果についても報告した。南米パラグアイではマリオ・アブド・ベニテス新大統領と両国の将来の発展について話し合った。また、中米ベリーズではコルビル・ヤング総督やディーン・バロウ首相のほか、台湾と外交関係を持たない国の元首や代表らとも交流し、台湾の自由、民主主義への堅持や国際社会に参加する決意を伝えたという。蔡総統は12～20日の日程でパラグアイとベリーズを歴訪。帰路に立ち寄った米ヒューストンでは19日、米航空宇宙局（NASA）ジョンソン宇宙センターを見学した。中華民国（台湾）総統による米政府機関の訪問は初めて。一部学者からは「台米関係の意義ある進展」と評価されているという。(2018/8/21)

【　エスワティニ外相訪台 中華民国との外交関係維持を強調　】

台湾を訪問しているアフリカ南部エスワティニ（旧スワジランド）のムグワグワ・ガメゼ外相は22日夜、中華民国（台湾）との外交関係を維持していく姿勢を強調した。中国の外務省高官が同日、エスワティニとの国交樹立の可能性を示唆したのを受けての発言。ガメゼ外相は「事実無根」と否定した。エスワティニは、台湾が外交関係を持つ唯一のアフリカの国。今年5月にブルキナファソが中国と外交関係を結んだ際、中国はエスワティニに対し、国交樹立を促していた。中国の陳暁東外務次官補は22日、北京で来月開かれる「中国アフリカ協力フォーラム」にエスワティニが出席しないことを明らかにした上で、「全てのアフリカ諸国が一つ残らず中国とアフリカの協力関係の大家族に加わることを期待する」とし、それが「遠くない将来に実現するのを信じている」と述べた。ガメゼ外相は中央社の取材に対し、エスワティニと台湾の関係は強固であり、友情は揺るがないとし、「われわれは（台湾との）外交関係を維持していく」と語った。来月北京で開かれるフォーラムについても、不参加を明確に表明した。ガメゼ外相は21～23日の日程で訪台。電力やエネルギーの分野でのさらなる協力を模索するのが主な目的だという。今回の訪問で両国関係を強化できればと語った。(2018/8/23)

【　蔡英文総統、「改革の成果を守る」など3つの望みを吐露　】

蔡英文総統は25日、台湾は今まさに多くの試練に直面しているとした上で、「改革の成果を守り抜く」、「外圧に対し一致団結する」、「異常気象による自然災害を乗り切る」とする3つの望みを吐露した。プロテスタント系団体が主催した「国家祈祷朝食会」で語った。蔡総統は、「改革に伴う痛みは私が背負う」と約束した昨年を振り返った上で、今年は「改革の成果を皆で守り抜こう」と国民に呼び掛けた。また、世代間格差など数々の課題を抱える内政問題にも言及。「政府はひたすら謙虚になる」と述べ、各界から広く知恵を集める姿勢を示した。また、中国の脅威を念頭に、分断や挑発の隙を与えることは許されないと強調。いかなる圧力も団結を深め、信念をより強くするだけだとし、意見の食い違いがあっても忍耐強く解決方法を模索してほしいと訴えた。異常気象については、台湾は世界各国と共にこの試練に立ち向かうと述べ、持続可能な開発目標の実現に貢献する意欲を示した。(2018/8/25)

【　謝駐日代表、国民党が「台日関係を破壊」と憂慮 日中接近にも言及　】

謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表（大使に相当）は21日、自身のフェイスブックで、野党・国民党を念頭に「台湾内部の中国派政党」が「台日間の矛盾と対立を常に拡大しようとしている」とつづり、台日関係が破壊されることへの憂慮を示した。また、中国が台湾に「空前の圧力」をかけつつ、日本に対しては善意を示していると言及。中国が日本を抱き込む一方で、台湾と日本の関係が破壊され、台湾の孤立化が進むことに危機感をにじませた。謝代表は、香港が日本食品の輸入規制を緩和したことや上海で開催予定だった慰安婦関連の国際シンポジウムの取り止めなどを挙げ、中国は日本を取り込もうとしていると指摘。だが、台湾では、南部・台南市に慰安婦像が設置されたり、福島など5県産食品の輸入解禁賛否を巡る国民投票が国民党によって推進されたりしていることに言及し、これらが日本との関係に悪影響を及ぼすことに懸念を示した。(2018/8/22)

【　桃園空港、荷物預け入れセルフ化へ 10月から第2ターミナル一部で　】

桃園国際空港は、乗客自身で荷物の預け入れを行う専用機械を今年10月から導入する。機械は第2ターミナルに設置され、搭乗4時間前から手続きが可能となる見通し。作業の効率化を図るとともに、待ち時間の短縮をねらう。蕭登科総経理（社長）が台北市内で17日に行われた「2018桃園空港論壇」で明らかにした。蕭総経理によれば、第2ターミナルの南北に設置されていたチェックインカウンターを廃止し、代わりに同機械を13台ずつ新設する。10月初旬から年末にかけて段階的に運用を開始するという。現段階で同機械に対応する方針を示している航空会社は、チャイナエアライン（中華航空）、マンダリン（華信）航空、エバー（長栄）航空、ユニー（立栄）航空、キャセイパシフィック航空、エアアジアの6社。この設備は桃園メトロ（MRT）台北駅で導入済みだが、設置台数は6台のみ。交通部（交通省）民用航空局の統計によれば、同空港の昨年の年間利用者数は約4500万人で過去最高を更新。収容能力を約1000万人以上、上回っており、混雑緩和が課題となっている。(2018/8/21)

【　KANOと金農に「縁感じる」＝永瀬正敏さん 台湾の野球映画で日本人監督役　】

俳優の永瀬正敏さんは21日、フェイスブックを更新し、第100回全国高校野球選手権大会で準優勝した秋田県立金足農業高校について、自身が出演した台湾映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」の物語との「不思議な縁」を感じるとつづった。同映画は日本統治時代の1931（昭和6）年、台湾代表として夏の甲子園に初出場し、準優勝を果たした「嘉義農林学校」（嘉農、現・国立嘉義大学）野球部の実話を基にした作品。永瀬さんは漢人や日本人、先住民からなる野球部メンバーを指導する日本人監督、近藤兵太郎役を演じた。永瀬さんはフェイスブックで、嘉農と金農のユニホームの文字が「KANO」と「KANANO」で似ている▽金農の決勝進出が農業系高校としては嘉農以来83大会ぶり▽決勝戦の日付が同じ8月21日▽嘉農と決勝を戦った中京商業学校のエースと金農のエースの苗字が同じ「吉田」――であることを紹介した。「当時のKANO野球部の近藤監督、選手の皆さん、中京商業野球部の皆さんも、天国で皆さんをお祝いなさっている事でしょう」とつづり、「皆さん素晴らしかった！」と球児たちの健闘をたたえた永瀬さん。「球は霊（たま）なり」という近藤監督が残した言葉で投稿を締めくくった。(2018/8/22)

【　米ホワイトハウス、エルサルバドルとの関係見直しへ＝台湾との断交で　】

中米エルサルバドルが21日に中華民国（台湾）と断交し、中国と国交を樹立したのを受け、米ホワイトハウスは23日、エルサルバドルとの関係を見直すとする声明を発表した。ホワイトハウスが台湾の外交事情について見解や意見を表明するのは異例。声明は、中国による西半球諸国の国内政治への干渉をエルサルバドルが受け入れたと指摘。また、米国は引き続き「中国が両岸（台湾と中国）関係の安定を壊すこと」や西半球への政治的干渉に反対するとした。(2018/8/24)

【　台日の大学生、同名32駅を巡る旅に出発 台湾の鉄道旅行をPR　】

台日の大学生の混成チームが24日、台湾にある日本と同名の駅32駅を巡る旅に向けて、台北駅を出発した。これは交通部（交通省）観光局が日本の若者の誘致促進と鉄道旅行PRのために実施。参加者は旅をしながら、駅の魅力や周辺の観光名所、グルメなどをインターネットで紹介する。台日の大学生が4チームに分かれ、北、中、南、東エリアの同名駅各8駅ずつ、計32駅を2泊3日の旅で回るというプロジェクト。観光局が事前に日本の参加者を募集したところ、定員8人に対して320人を超える応募があったという。だが、南部を中心に大雨が発生しているのを受け、南部を担当するチームが予定していた旅は延期され、今回は北部、中部、東部のみでの実施となった。南部チームのメンバーは今回、別のチームの旅に友情参加する。参加者には、駅に到着するごとに駅の魅力、グルメ、観光名所を見つけ、中国語、日本語の紹介文を添えた写真を台湾観光協会大阪事務所のフェイスブックページ「台湾見っけ！」に投稿するという任務が与えられる。フェイスブックで押された「いいね！」数の合計が最も多かったチームには賞品が贈られる。(2018/8/24)

【　マオリ族の青年がルーツ探しで台湾訪問 アミ族などと交流深める　】

ニュージーランドの先住民、マオリ族の青年らが22日から、自らのルーツを求めて台湾を訪れている。10日間の滞在で、最初に訪問した東部・花蓮県の台湾原住民（先住民）アミ族の集落では24～25日にかけて豊年祭に参加するなどして地元の文化を体験。それ以降も引き続き同県や東部・台東県の集落を巡って狩猟や機織りなどの技を学ぶほか、南部・屏東県にも足を伸ばして現地のパイワン族の言語や文化にも触れ、相互理解を深める。訪問団はニュージーランド北島に住むナティ・マヌ（Ngati Manu）部族の青年10人を含む計18人。同部族は台湾をルーツと見なしており、祖先がたどったであろうルートや経緯について若い世代にも理解を深めてもらおうと台湾訪問が計画されたという。一行に同行した原住民族委員会のイチャン・パルー主任委員によると、ニュージーランドは台湾発祥とされるオーストロネシア（南島）語族が移り住んだ最南端の地で、言語、文化において台湾の先住民との類似点が多く認められる。このため同計画を歓迎し、昨年から日程調整が進められていた。(2018/8/25)

【　台湾勢、体操や空手などで金メダル獲得　テニスなどで銀獲得＝アジア大会　】

ジャカルタ・アジア大会は、台湾の金メダルラッシュが続いている。体操男子種目別鉄棒では唐嘉鴻が優勝、同あん馬でも李智凱が金メダルを手中にした。空手女子組手55キロ級では文姿云が、重量挙げ女子58キロ級では郭婞淳、バドミントン女子では戴資穎が優勝し、それぞれ金メダルを獲得した。他にも、テニスの女子ダブルス決勝が行われ、台湾の詹詠然／皓晴の姉妹組が銀メダルとなった。空手の男子形では王翌達が世界選手権を2連覇中の日本の喜友名諒に0－5で敗れて準優勝。カヌーの男子トラディショナルボート（ドラゴンボート）200メートルで台湾チームが51秒358で、重量挙げ女子69キロ級で洪万庭がスナッチ103キロ、ジャーク130キロのトータル233キロでそれぞれ銀メダルを獲得した。(2018/8/25)

【　マケイン上院議員死去　蔡総統が哀悼の意「台湾の重要な友人」　】

蔡英文総統は26日、米共和党のジョン・マケイン上院議員の死去について哀悼の意を表した。総統府が報道資料で発表した。マケイン氏について「台湾の重要な米国の友人」だとし、長年にわたる台湾への支持に「最高の敬意と謝意」を示した。マケイン氏は共和党の重鎮として知られ、2015年から上院軍事委員長を務めた。対台湾政策では、米国が主導する軍事訓練への台湾の参加などを支持。2016年6月には台湾を訪れ、蔡総統の就任を祝った。昨年、脳腫瘍と診断され、米アリゾナ州で闘病を続けていた。蔡総統は、今月の中南米外遊の際、別行動で米国に滞在していた陳菊・総統府秘書長（官房長官に相当）にアリゾナを訪れるよう要請。マケイン氏の容態が芳しくなく、面会はかなわなかったが、陳秘書長は蔡総統に代わり、見舞いの手紙と花を贈っていた。(2018/8/26)

【　台湾見本市・展覧会情報　―　台湾金属材料及び精密加工設備展　】

2018年12月5日より3日間、台中国際展覧館にて台湾金属材料及び精密加工設備展が開催される。開国有限会社主催。出展品目は金属材料科学及び工程、熱処理、冶金、鋳造、溶接、金型、金属加工成形技術等。詳しい情報は以下公式ウェブサイト参照。
HP　:　  http://www.imttaiwan.com/main.php?lang=zh