【 蔡総統、自民議員らと面会 異常気象対策での台日協力強化に期待 】
蔡英文総統は28日、自民党の参議院議員、中西哲氏らの訪問を受けた。蔡総統は、23日から断続的に中・南部を襲い、死傷者も出た豪雨災害に触れ、日本でも類似の状況が発生していると指摘。異常気象がもたらす自然災害は台日が共同で向き合う課題だと述べ、今後同分野における相互協力や交流がより一層進むことに期待を寄せた。台日関係については、双方の各自治体が姉妹提携など110項目を超す友好協定を締結していると述べ、交流深化を目指す台湾の姿勢を示した。また、中国が最近、台湾への圧力を強めていることにも言及。このような行為は台湾海峡両岸の現状を著しく破壊するもので、東アジア地域の平和・繁栄に不安定要素を与えると強調し、「台湾は現状を維持するための努力を諦めないが、圧力には屈しない」と述べて台湾への支持を呼び掛けた。(2018/8/28)
【 日華懇、台湾支持の決議文 エルサルバドル断交受け 】
中米エルサルバドルが中華民国(台湾)と断交し、中国と国交を樹立したことを受け、日本の超党派国会議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の古屋圭司会長と木原稔事務局長が30日、東京都内の台北駐日経済文化代表処を訪問。台湾支持の決議文を謝長廷代表(大使に相当)に手渡した。謝代表は、台湾との関係強化を目指す同会の長年の支持に感謝した上で、国交締結国の略奪を画策する中国の最近の動向に言及。このような行為はすでに両岸(台湾と中国)の平和を著しく破壊していると強調した。また、台湾は今後、日本や米国など近い理念を有する国々との協力を密にし、力を尽くして国際社会での活躍の場を広げていくとした。決議文では、エルサルバドルが断交に踏み切ったことについて、経済力を後ろ盾にした中国の圧力は抗い難く、無力感を感じるとして遺憾の意を表明。台湾を支援する方法として、台湾の日本への影響力を国際社会にアピールすることや、第三国での台日協力を視野に共同で関係各国に経済支援を行うことが提案された。(2018/8/31)
【 日本の専門家との協力で大安森林公園改造へ 台湾初の「癒やし庭園」建設 】
台北市政府工務局は日本の専門家の協力を得て、園芸療法の概念を導入した台湾初の「癒やし庭園」を市内の大安森林公園に建設する。植物の力で、高齢者や障害者がリラックスできる空間づくりを目指す。来年夏に供用開始予定。市民団体「大安森林公園之友基金会」と日本園芸療法学会代表理事を務める浅野房世・東京農業大学農学部教授らのチームが19日、癒やし庭園建設での協力に関して工務局で契約を結んだ。工務局公園路灯工程管理処は同基金会と連携し、日本側に積極的に働きかけを行っていた。同管理処の黄立遠処長は、癒やし庭園の建設推進によって、あらゆる人の利用機会を確保するインクルーシブな都市公園づくりの考え方を台湾で広めると同時に、園芸療法の概念を取り入れることで、公園をより親しみやすく、利用しやすいレジャー空間にしたいと期待を寄せる。浅野教授によれば、利用者調査のため、これまで大安森林公園を何度も訪れ、日中と夜間における利用状況などを細かく観察。癒やし庭園に必要な要素を分析したという。浅野教授は今回、研究成果と設計の構想を発表。今後は細部の設計に乗り出す。来年にはボランティアの募集や養成も実施するとしている。(2018/8/27)
【 直木賞作家の推理小説をドラマ化 戦後初期の台湾社会をユーモラスに描く 】
直木賞作家の故陳舜臣さんの推理小説「怒りの菩薩」を原作にしたミニドラマ「憤怒的菩薩」が公共テレビ(公視)で今月放送された。戦後初期の台湾社会をユーモラスに描き、台湾の歴史を新たな角度から観客に伝えた。同作は戦後の1946年、日本から台湾に戻ってきた楊輝銘とその友人の中国人留学生、陶展文が、引き揚げを待っていた日本人軍官の殺害事件に遭遇し、陶が事件の捜査に乗り出すという物語。台湾の複雑なナショナルアイデンティティの問題を描き出した。原作者の陳さんは1924年、兵庫県生まれ。終戦に伴い日本国籍を喪失し、後に台湾に戻った。「怒りの菩薩」は1962年出版。1968年に「青玉獅子香炉」で第60回直木賞を受賞した。ドラマでメガホンをとったのは、シュー・ジャオレン(許肇仁)監督。許監督は同作について、遠巻きに見れば喜劇、近くで見れば悲劇と形容した。キャストはウー・カンレン(呉慷仁)、ウー・チエンホー(巫建和)など。1話60分、全4話で制作され、今月18~25日に放送された。同作は公視の映像配信サイト「公視+」でも公開されている。(2018/8/27)
【 台北市消防局の救助隊、東京の総合防災訓練へ 12年連続で参加 】
台北市消防局救助隊は8月29日から9月3日までの日程で訪日し、東京都内で行われる総合防災訓練に参加する。同局は、訓練への参加を通じて、救助技術の交流を図り、同市の防災能力を高められればとしている。同隊は12年連続で同訓練に参加している。9月2日に日本橋の浜町公園で実施される東京都、中央区、港区の合同訓練では、首都圏にマグニチュード7.3の地震が発生し、東京都が台北市に支援を要請、同隊が救助に向かうという想定で行う。同隊は倒壊した建物内での生存者捜索や救出活動、現地の関連機関との連携などの演習をするという。(2018/8/28)
【 外務大臣表彰受賞の林曼麗氏「日本は人生でなくてはならない存在」 】
台湾と日本の友好関係増進に貢献したとして今年度の外務大臣表彰を受賞した芸術教育専門家の林曼麗氏と民間団体「台湾太鼓協会」の代表者が29日、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所代表公邸(台北市)で行われた表彰式に出席し、沼田幹夫代表(大使に相当)から表彰状を受け取った。林氏は中央社の取材に対し、日本について「人生においてなくてはならない存在」と語った。林氏は1954年、南部・台南生まれ。1978年から1988年まで日本に留学し、東京大学で教育学の修士、博士号を取得。専門は芸術教育。これまでに台北市立美術館館長、国立故宮博物院院長などを歴任し、現在は国家文化芸術基金会の董事長(会長)を務める。台日それぞれで双方の美術を紹介する展覧会の開催にも携わり、台日の美術交流に大きな役割を果たした。交流協会によれば、台湾から外務大臣表彰受賞者が選出されるのは2016年以来3年連続。個人での受賞は初めてとなった。今年度は全体で205個人、49団体が表彰された。沼田代表は表彰式で、林氏や太鼓協会が美術や太鼓文化を通じて日本と台湾の間に深い友好関係を築き上げてきたことに、感謝と敬意を表した。(2018/8/30)
【 台湾のAI開発力の高さアピール 唐鳳氏、東京の「空飛ぶ車」会議で講演 】
唐鳳・行政院(内閣)政務委員(無任所大臣に相当)は30日、米配車大手ウーバーが東京都内で開いた「空飛ぶ車」に関する国際会議で講演を行い、人工知能(AI)の分野における台湾の開発力の高さを紹介した。日本政府が現在AIや自動運転車、空飛ぶ車などの技術に注目し、2020年の東京五輪での運用を目指していることに関し、唐氏は中央社の取材に、日本が現在これらの技術を発展させているのには、国力をアピールするねらいが感じられるとし、東京五輪に向け、次世代通信規格「5G」やAIなどで絶えず日本の先進性を見せつけていると語った。一方で、その中に参加している感覚が日本の若者にあるのかについては、両者にはやや開きがあるようだとし、将来をエリートだけでつくるのではなく、みんなでつくっていくという点は、台湾が日本に貢献できうる部分だと述べた。会議では、ウーバーが2020年に実施を予定する空飛ぶ車の試験飛行の候補地に日本を選んだと発表された。将来的に台湾で試験飛行が行われる可能性の有無について唐氏は、ウーバー側にはすでにサイエンスシティーや台湾の十分なAI開発力を説明したと述べた上で、ウーバーも台湾のAIコミュニティーと関係を築くことができるのではないかと語った。(2018/8/31)
【 台湾の保健相、米厚生長官とワシントンで面会 史上初 】
米国を訪問していた陳時中・衛生福利部長(保健相)が29日、ワシントンの米保健福祉省でアレックス・アザー長官と面会したことが分かった。アザー氏が同日、自身のツイッターで、陳部長との記念写真を添えて明かした。台米の保健相が同省の庁舎内で顔を合わせるのは初めて。衛生福利部国際合作組の許明暉技監は30日、会談の内容については陳部長が帰国後に説明するとしながらも、「世界保健機関(WHO)年次総会への台湾の参加について支援を求めたはず」と述べた。また、台米間で感染症や防災などにおける協力体制の構築にプラスになるとして面会の意義を強調。アザー氏が自発的に情報を発信してくれたことにも感謝した。(2018/8/31)
【 日本の高僧、豪雨被害に遭った台湾の人々の平安願う 世界平和も提唱 】
臨済宗相国寺派の有馬頼底管長が8月30日に台湾を訪れた。地理的にも近い台湾と日本は関係もより深くあるべきと語る有馬氏は、同月下旬に中・南部を襲った豪雨災害に心を痛め、災い転じて福となすこともあり得ると説いて台湾の人々の平安を願った。また、バチカンや米の戦没者慰霊施設、アーリントン国立墓地を訪問した自身の経験を基に、「一人では何も変えられないかもしれないが、何もしないよりいい」と述べて世界平和の大切さを訴えた。有馬氏によると、昨年訪れたバチカンでは朝鮮半島問題について意見が交わされ、ローマ法王も対話による解決を願っていた。南北首脳会談が行われたのは約半年後のことだったという。有馬氏は京都仏教会の理事長で、金閣寺(鹿苑寺)、銀閣寺(慈照寺)の住職や相国寺承天閣美術館の館長も兼任する。今回の台湾訪問は日本統治時代に建立された臨済護国禅寺(台北市)を開山した梅山玄秀の100回忌法要のため。(2018/9/1)
【 台湾、史上2位の好成績 金メダル17個=アジア大会閉幕 】
インドネシア・ジャカルタで開催されていた第18回アジア競技大会が2日、閉幕した。台湾が今大会で獲得したメダルは金17、銀19、銅31の計67で、参加45カ国中7位となった。金メダル数は1998年バンコク大会の19個に次いで、史上2番目の多さだった。台湾が獲得した金メダルは、体操、空手、アーチェリー、射撃、ローラースケート、カヌースプリントが各2、ブリッジ、バドミントン、ソフトテニス、重量挙げ、テコンドーが各1。体操やバドミントン、アーチェリー男子リカーブ団体でのアジア大会金メダルは台湾史上初となり、2020年東京五輪に向けて弾みをつけた。次回大会は2022年に中国・杭州で開かれる。(2018/9/2)
【 台湾見本市・展覧会情報 ― TAIWAN NEW YEAR MARKET FAIR 】
2019年1月17日より5日間、世界貿易センターにてTAIWAN NEW YEAR MARKET FAIRが開催される。中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)主催。出展品目は日用雑貨、農産品、酒類、飲料、肉類、乳産品、スナック菓子、有機食品、水産食品、年越料理(旧暦の新年を祝う商品)。名物、地方特産品、土産(年賀の挨拶に持参する)等。詳しい情報は以下公式ウェブサイト参照。
HP : https://www.twtcshopfair.com.tw/en_US/index.html