李逸洋・駐日代表が「零日攻撃(Zero Day Attack)」上映記者会に出席
台北駐日経済文化代表処の李逸洋代表は8月7日、「零日攻撃(Zero Day Attack)」の上映記者会に出席した。あいさつの中で李・駐日代表は、「『零日攻撃(Zero Day Attack)』は架空戦争を描いたドラマだ。台湾の新旧総統交代を機に、中国が軍用機を撃墜されたのを口実に、海上封鎖と陸上作戦を展開し、通信やSNSの遮断、AI偽情報の拡散など、ハイブリッド戦・グレーゾーン戦術による公共通信危機も描かれており、台湾社会に戦争への対応力と防衛意識の重要性を訴えている」と述べた。
李・駐日代表はさらに、このような危機は台湾だけの問題ではなく、安倍晋三元首相が主張したように、「台湾有事は日本有事」で、台湾海峡の緊張が高まれば、日本にも深刻な影響が及び、世界全体の安全保障にも関わると強調した。
李・駐日代表は、台湾周辺の情勢は厳しさを増しており、中国の軍事的圧力が続いていると指摘した。さらに、「2025年の『日本防衛白書』でも、中国が日本の領空を侵犯したり、領海に近い海域で空母を航行させる行為が繰り返されている。インド太平洋地域で中国が急速に拡大している軍事活動についても、日本は、『これまでにない最大の戦略的な挑戦』として強い警戒感を示している。同白書ではまた、同盟国や価値を共有する国々と連携して対応する必要があると強調されている」と紹介した。
李・駐日代表は「近年、中国の軍事拡張と演習は台湾にとって最大の脅威となっている。今後、台湾と日本は安全保障における連携を強化し、中国が武力や圧力によって現状を変更することを回避させなければならない」と述べた。
「零日攻撃(Zero Day Attack)」は、ドラマ形式で台湾と日本が直面する脅威を伝える作品であり、李・駐日代表は「本作を通じて台湾と日本の国民がこの脅威の深刻さを理解してほしい。台日が協力し、地域の平和と安定を守ることが、本作品のより深い意義であると確信している」と強調した。
記者会には、日華議員懇談会から会長の古屋圭司・衆議院議員、幹事長代理の金子恭之・衆議院議員、幹事の西銘恒三郎・衆議院議員、事務局長の木原稔・衆議院議員、事務局長代行佐々木紀・衆議院議員、事務局長代理の滝波宏文・参議院議員らも出席した。
古屋会長はあいさつで、「台湾と日本は正式な国交関係がないため、議員外交が極めて重要であり、これまでにも多くの成果を挙げてきた。コロナ禍の際には台湾が日本にマスクを寄贈し、日本が台湾にワクチンを提供するなど、台日双方は相手が困難に見舞われた際には、いつも手を差し伸べ合ってきた。また、3年間にわたる水面下での努力により、日本の戸籍謄本の国籍欄に『台湾』と記載できるようになった」と述べた。さらに、「台湾有事は日本有事」であり、絶対に台湾有事を起こしてはならない、協力して平和を守るべきだと呼びかけた。
在日台湾同郷会の王紹英・会長は、「台湾は先進各国と同じ価値を共有する優れた国であるが、中国の脅威にさらされている。中国は台湾統一工作を進めており、もし台湾が中国に併合されれば、先人が努力して勝ち取った民主主義、自由、人権は失われる。日本も台湾と同様、中国の覇権主義的脅威に直面しており、多くの有識者が警鐘を鳴らしている。観客の方々には、本作を通じて台湾が直面する多くの困難な状況を理解していただきたい」と訴えた。
李逸洋・駐日代表が「零日攻撃(Zero Day Attack)」上映記者会に出席
李逸洋・駐日代表が「零日攻撃(Zero Day Attack)」上映記者会に出席
李逸洋・駐日代表(中央)、日華議員懇談会から会長の古屋圭司・衆議院議員(右3)、幹事長代理の金子恭之・衆議院議員(右2)、幹事の西銘恒三郎・衆議院議員(左3)、事務局長の木原稔・衆議院議員(右1)、事務局長代理の滝波宏文・参議院議員(左2)、在日台湾同郷会の王紹英・会長(左1)
制作の林錦昌氏(右2)、プロデューサーの鄭心媚氏(右1)、第3話の監督蘇奕瑄氏(中央)、俳優の連俞涵氏(左2)、俳優の楊大正氏(左1)



