邱文彦・環境保護署副署長らがカンクンＣＯＰ１６会議に出席

　「国連気候変動枠組み条約」（ＵＮＦＣＣＣ）第１６回締約国会議（ＣＯＰ１６）および京都議定書第６回締約国会議（ＣＭＰ６）が、メキシコのカンクンで２０１０年１１月２９日より２週間の日程で開かれている。同会議には世界１９３カ国、７３８の関連組織・団体が参加し、１万５，０００人を上回る代表が一堂に集い、「ポスト京都」の二酸化炭素（ＣＯ２）削減および地球温暖化の対策が話し合われる。

　今回のＣＯＰ１６会議で話し合われるテーマは幅広いが、そのなかで（１）バリ・ロードマップを延長し、「京都議定書」の空白期問題を処理する。（２）「測定・報告・検証」（Measurable, Reportable and Verifiable, MRV）枠組みをめぐる議論。（３）世界のＣＯ２排出量取引市場との提携と発展。（４）部門別の低炭素技術の開発および「適応」のための戦略計画――などが特に注目すべき要点である。

　台湾からは邱文彦・行政院環境保護署副署長を団長とする外交部、行政院経済建設委員会、経済部エネルギー局、工業局、行政院農業委員会等の政府省庁の代表および国内の関連各界産学研究機関の専門家らによる代表団が参加する。代表団は会場入りする際も順調に手続きを完了し、現地で世界の気候に関する交渉の最新情勢を把握するとともに、期間中にさまざまな環境保護の国際交流活動を展開する。このほか、高雄市政府環境保護局、台湾永続能源（持続可能なエネルギー）研究基金会、環境品質文教基金会などの機関からの代表も同会議に参加する。

　「国連気候変動枠組み条約」への台湾の実質的な参加を推進し、各界の台湾を支援するパワーを蓄積するため、台湾の代表団は会議および関連会議活動においてアピールに努めるほか、国交のある友好国および台湾に友好的な国の代表と会談し、交流活動を密にし、交流を深め、支持を求めていく。また、国際社会に向けて、台湾が温室効果ガス削減に具体的な行動をとっていることもアピールしていく。

　気候変動は人類全体の生死存亡にかかわるきわめて厳しい課題であり、各国は偏見を捨てた連携と努力を必要としており、四方八方からのより広い各界の力を取り入れるべきである。台湾が毎年気候変動枠組み条約の締約国会議に出席することは、世界のＣＯ２削減の発展の最新動向および関連情報を手に入れることができるほか、台湾が気候変動枠組み条約の政策および措置を参考にすることができる。また、現地で会合に出席している各国代表、専門家らと直接接触し、幅広い交流ができることは、適切なタイミングで台湾が取り組むＣＯ２削減への努力の成果および地球環境保護への強固な立場を伝達し、国際社会からの賛同を求める機会となり、これらは台湾が今後ＣＯ２削減の責任を交渉する際の交渉空間を切り開くことになる。

　【行政院環境保護署　２０１０年１２月７日】