台湾衛生福利部：日本産食品の輸入を正常な管理措置に戻す

　わが国の衛生福利部食品薬物管理署は9月1日、日本産食品の輸入を正常な管理措置に戻すと発表した。プレスリリースの全文は以下の通り：

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　政府は食品の安全確保、国民の健康を守ることを優先とする前提の下、世界の多くの国々の管理状況を参考にし足並みを揃えるべく、科学的根拠と国際基準に基づき、日本産食品の輸入を正常な管理措置に戻すことの是非を評価した。

　国際原子力機関（International Atomic Energy Agency, IAEA)の公開情報によると、日本政府は適切な監視および対応措置を講じており、監視結果に基づいて、国内の食品管理措置を随時更新することで、食品サプライチェーンの安全性を効果的に管理している。

　かつては世界53カ国・地域が日本産食品に対して規制措置をとっていたが、仏領ポリネシアが2024年に規制措置を解除したのも含め、すでに49カ国・地域が全ての規制措置を解除している。現在、中国（香港・マカオを含む）、韓国、ロシア、台湾のみが、日本産食品の一部または全てに対し輸入停止あるいは放射線物質検査報告書や産地証明書の提出を義務付けている。

　わが国は、国際的に比較的厳格とされる基準を参考に、我が国の食品中の放射性物質濃度の許容値を定めている。また、2022年2月21日および2024年9月25日に、日本産食品に対する輸入規制の緩和を段階的に実施してきた。2022年2月21日から2025年7月31日までの期間、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産の食品21,717件について検査を実施し、尚且つ、過去14年間では日本全国の食品延べ263,000件以上の検査を実施してきたが、その結果はいずれも台湾の基準および日本の基準に適合するもので、不合格率は0％だった。そのため、わが国が行った日本産食品に関するリスク評価の結果、非自然的な放射線被ばくによるリスクは無視できるレベルであると判断された。

　以上を踏まえ、衛生福利部は「停止輸入査験之日本食品品項別及其生産製造地区（輸入検査停止とする日本産食品の品目とその生産・製造地域）」（輸入禁止の規定）を廃止する草案を公告した。これは、日本政府が自国内で流通制限を行っている食品については日本側が管理を行い、わが国の主管官庁は『食品安全衛生管理法』の関連規定に基づき、引き続きリスク管理メカニズムを土台とした水際でのサンプル調査を実施することで食品の安全を確保するという、「源流管理」と「水際対策」への回帰を意味する。なお、この草案には60日間のパブリックコメント（意見募集）期間が設けられており、各方面からの意見を収集する。