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  外交部:わが国政府はWHOがわが国の国名を不当に呼称することを断じて受け入れず、厳正なる抗議... - 台北駐日経済文化代表処 Taipei Economic and Cultural Representative Office in Japan :::
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外交部:わが国政府はWHOがわが国の国名を不当に呼称することを断じて受け入れず、厳正なる抗議を表明


外交部:わが国政府はWHOがわが国の国名を不当に呼称することを断じて受け入れず、厳正なる抗議を表明

 世界保健機関(WHO)が内部文書の中で、WHOの関連組織に対し中華民国の呼称を『中国台湾省』とするよう求めたことがメディア報道により明らかとなった。これに対し、台湾の外交部は5月9日、以下の声明を発表した。

   ○  ○  ○

 外交部はメディアが報道した世界保健機関(以下、WHO)の内部書類については、関連する情報を事前に把握していた。同文書はWHO事務局長室が同機関の下部組織に通知した2005年の国際保健規則(以下、IHR)の実施および台湾の相互連動の内部規則に関するものである。同文書の有する政治的立場について、わが国政府は断じて受け入れるものではなく、厳正なる抗議を表明するものである。

 2009年より、わが国はIHRの実施加盟国になると共に、オブザーバーの立場でWHO年次総会へ招かれている。これは、わが国の国際的な医療衛生協力への参加拡大、緊急の公衆衛生に関する突発的な事件への処理能力強化および国民全体の福祉への保障強化にとり、いずれも具体的なプラス効果がある。

 1971年の国連総会における第2758号決議案が可決され、国連関連組織はTaiwan, Province of China(中国台湾省)の不当な名称を用いてわが国を呼称した。前政権の執政期間中には、これについて何もせず無策であったのみならず、国際社会もわが国の採っていた衝突的なやり方を支持しなかった。

 馬英九総統が就任後からは、政府の尊厳、自主、柔軟、実務に基づいた活路外交政策により、2009年にはWHOの事務局長からのわが国の衛生署署長に、代表団を伴いオブザーバーの立場でWHO年次総会(WHA)へ出席することの招待状が送られるところとなり、この招待状にはChinese Taipeiでわが国を呼称し、Minister(大臣)としてわが国の衛生署長を呼称した。

 また、WHOのウェブサイトの新型H1N1インフルエンザの流行状況に関する資料の発表の中でも、わが国をChinese Taipeiと呼称している。これらはいずれも1997年にわが国がWHOへの参加推進を開始してからの10余年にわたり政府と民間が継続的に努力したことにより得たものであり、ようやく獲得した成果であった。これも現在の政府が、国際政治の現実的な条件の下で、「台湾を優先し、国民にプラスとなる」の原則により、国民の福祉のために、勝ち取った成果であり、わが国政府は、このような努力と成果が侮辱され、「主権と国威を失い、国を辱められる」ことを断じて受け入れることはできない。ましてや、メディアが報じたIHRの関連文書はWHOの内部文書である。わが国はこれまでも受け入れたことはなく、強い抗議の意を表明するものである。それにより、自ずと「主権と国威を失い、国を辱められる」ことはなくなるのである。

 IHRはWHO加盟国が制定した国際衛生の協力メカニズムであり、わが国は2009年よりWHO側と相互に連絡窓口を指定し、この連絡窓口を通してWHOの公衆衛生や疫病に関する情報を受け取っていた。例えば、2011年3月に日本の福島の原発事故などのように、わが国はIHRの連絡窓口から多くの時宜的な役立つ情報を得ていた。

 国際的な公衆衛生の実務は、時間的効果を有し尚且つ専門性に関わるものでもある。そのため、わが国がIHRとの連絡窓口を保持することは、その必要性があるのみならず、わが国がWHOの各技術部門との連絡および話し合いのルートについても、拡大していく必要がある。これは国際社会が長年にわたりわが国のWHOへの有意義な参加を期待することにもかなうものである。

 わが国政府は2009年にWHAに出席することができたことにより、わが国の国際的な医療衛生関連の会議と実務への参加の機会は大幅に向上し、より一層国家の利益と国民の衛生・福祉を確保できるところとなった。政府は専門的な参加の堅持、国家主権の尊厳保護の原則を護持していく所存であり、代表団を組織し今年もWHAに出席し、台湾の国民の権利を保護していくものである。

【外交部 2011年5月9日】