「青年百億海外圓夢基金計画」成果発表、頼清徳総統が来年の拡大実施を発表
教育部青年発展署は11日、台北市の華山1914文化創意産業園区で「青年百億海外圓夢基金計画」の成果発表と交流を目的とした記者会見を開催した。「青年百億海外圓夢基金計画」とは頼清徳総統の肝いり政策の一つで、海外で夢を叶えたいと願う若者を100億元(約500億日本円)規模の基金で支援するプロジェクトのこと。初年度となった今年は、合計1,463名の若者がこの制度を利用して海外へ赴いた。内訳は、政府が海外の組織や機関でインターンの機会を与える「海外翱翔組」が1,273名と、若者から提出された企画に対して経費助成を行う「築夢工場組」が190名。いずれも対象は15歳から30歳までの若者。
「成果展」は華山1914文化創意産業園区で11日から14日までの4日間開催されている。入場は無料。展示は5つのエリアから構成されており、参加者たちの旅立ち前の迷い、模索、少しずつ夢を実践する様子、国際舞台で成果を生み出すまでのプロセスが分かりやすく紹介されている。青年発展署は、「成果展」および一連の交流活動を通じて、夢を抱きながらもまだ一歩を踏み出せていない若者たちの背中を押し、勇気を持って夢へ歩み出せるよう促したいとしている。「成果展」はオンラインでも見ることができる。
記者会見に姿を見せた頼清徳総統は、「成果発表を行った若者たちの笑顔と自信に満ちた姿に深く感動した。その勇気と学びに対する姿勢を称えたい。素晴らしい成果を心から誇りに思う」などと述べた。
頼総統はこの計画が生まれたきっかけについて、数年前にテレビで「不老騎士」(夢を追い続けることをモットーにバイクで台湾一周を目指す高齢者たち)が、若い頃の夢を実現する姿を見たことだったと振り返った。「自身も若い頃にやりたかったのに実現できなかったことがあった。多くの人にも同じ思いがあるはずだ」と考えた頼総統は、若者の夢の実現を後押しすることを重要な選挙公約の一つにすることを決めた。頼総統は、「今日この成果を目の当たりにできたことは、自身が掲げた『若者の夢の実現を支える』という夢が実現した瞬間でもある」と語り、自分も含めて全員が「築夢仔」(夢を築く人)であると述べた。
頼総統はさらに、このような貴重な成果発表をきっかけとして、他人がいかにして夢を実現するための計画を立て、政府が用意した舞台をいかに活用し、そして夢を実現し、海外で視野を広げたかを、より多くの若者に知って欲しいと呼びかけた。また、子どもを持つ親たちにも「成果展」を参観してもらい、夢に挑戦する子どもたちを応援してほしいと述べた。このほか、子どもと接する時間が最も長く、最もよく彼らの考えや長所、興味、将来の可能性などを理解する教師たちにも「成果展」を見てもらい、展示を見て得た気づきなどを学校に持ち帰り、子どもたちの「夢を実現するための旅路」を後押ししてほしいと期待を寄せた。
頼総統はこのほか、教育部が今年の参加者1,463名の居住地分布を分析したところ、都市と地方の間に一定の格差がみられたと指摘。来年は特別に低所得者や山地に住む人々、先住民族、特殊な家庭環境にある若者のために30の計画枠と300名の定員を確保することを明らかにした。また、計画に参加した各省庁及び海外のNGO、非政府間国際機構(INGO)、学術機関の協力に感謝し、「これらの支援がなければ、このプロジェクトは成し得なかった」と述べた。
最後に頼総統は、初年度となった今年の成果を基盤として、今後もより多くの若者の意見に耳を傾け、何度も見直しを行い、このプロジェクトをより良いものにして、より若者のニーズに寄り添ったものとし、参加者が自身の強みと興味を最大限に発揮できるようにしたいと述べた。
Taiwan Today:2025年12月12日
写真提供:総統府
教育部青年発展署は11日、台北市の華山1914文化創意産業園区で「青年百億海外圓夢基金計画」の成果発表と交流を目的とした記者会見を開催した。「青年百億海外圓夢基金計画」とは頼清徳総統の肝いり政策の一つで、海外で夢を叶えたいと願う若者を100億元(約500億日本円)規模の基金で支援するプロジェクトのこと。
