馬英九総統が米ニューヨーク大学のコーエン教授と会見

　１２月１４日、馬英九総統は米ニューヨーク大学（ＮＹＵ）法学院の米アジア法律研究所主任であるジェローム・コーエン（Jerome Cohen）教授と会見し、両岸関係について、「今年の第２０回『アジア太平洋経済協力（ＡＰＥＣ）』首脳会議の会期中、台湾の首脳代表として出席した連戦・元副総統が、当時中国大陸の指導者であった胡錦濤氏と会談した際、台湾の『国際民間航空機関（ＩＣＡＯ）』への参加について、中国大陸側から善意の回答を得た。両岸間の平和的発展が、台湾の国際実務参加へのチャンス獲得に、より一層プラスとなるよう願っている」との考えを示した。

　さらに、台米関係について「私が２０１２年５月２０日に再選され、現在までの半年間に、台米間には実質的な進展があった。この中には、米国産牛肉の輸入開放、続いて、台米間の『貿易および投資枠組協定（ＴＩＦＡ）』調印の話し合いに向けた予備実務も再開した。また同時に、今年１１月１日より中華民国（台湾）は、米国の『ビザ免除プログラム』の正式な参加国となった。同プログラムに参加している世界３７カ国の中で、わが国は米国と正式な国交関係がない唯一の国でもあり、これは両国の国民が観光ビジネス交流および経済・貿易関係の発展にとり、プラスとなるものである」と強調した。

　釣魚台列島の主権問題については、「釣魚台列島の主権問題は東アジア情勢の緊張情勢を引続きエスカレートさせていることに鑑み、『主権は分割できないが、資源を共有することはできる』の理念に基づき、私は、今年８月５日に『東シナ海平和イニシアチブ』を提言し、平和的な方法により争議を解決するよう希望した。これは国際司法裁判所に訴え、国際的な仲裁に付託する、あるいは中国大陸と日本、日本と台湾、台湾と中国大陸とによる『３つの２国間協議』を行ない、その上で『１つの３カ国協議』を行うといったいずれの方法も可能である。現在に至るまで、関係国からの具体的な反応はないが、米国の学術界およびメディア界は台湾が提起した主張を支持している」と述べた。

【総統府　２０１２年１２月１４日】

馬英九総統が米ニューヨーク大学のコーエン教授と会見

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