馬英九総統が台湾の国際的な活動への参加推進と地域の平和促進への取り組みを説明

　６月１９日、馬英九総統は中華民国（台湾）の友好国であるべリーズ、ツバル、エルサルバドル共和国、ドミニカ共和国の各国連大使らによる訪華団一行と会見し、台湾が地域の平和を積極的に促進する努力と成果について説明した。

　馬総統はその中で、「台湾は現段階において、『国連気候変動枠組条約』（ＵＮＦＣＣＣ）および『国際民間航空機関』（ＩＣＡＯ）など関連する活動への参加を積極的に推し進めている。とりわけ台湾は、合計１４本の国際航空路線があり、『台北飛航情報区』を飛ぶ航空機に年間１３０万回もの航空情報サービスを提供する必要があることから、飛行の安全について述べた場合、台湾はまさに国際民間航空界において重要な地位にある。しかし、台湾はＩＣＡＯの会議に出席することができず、情報の取得が比較的遅くなってしまい、飛行全体の安全にマイナスとなっていることから、同組織への速やかな加盟を希望しており、それにより飛行情報の迅速な取得にプラスとし、地域的な『飛航情報区』の重責を効果的に担うことができるよう願っている」との考えを示した。

　また、「この一年間、釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）により引き起こされた主権争議により、東シナ海海域の緊張情勢は次第に高まった。これに対し、私は２０１２年８月に『東シナ海平和イニシアチブ』を提起し、関係各国が緊張を緩和するようにし、対話による和解を行なうと共に、平和的な方法で国際的な争議を解決するよう呼びかけた。さらに、台湾は同イニシアチブが掲げる理念の下、日本と何度もの話し合いを経て、ついに今年４月、『台日漁業協議』に調印した。これにより、台湾の漁民はこの１００年来の伝統的漁場で制限を受けることなく操業できるようになった」と説明した。

　さらに、「『東シナ海平和イニシアチブ』は平和的な方法で争議を解決することを提唱したのみならず、東シナ海の緊張情勢を緩和することもできた。これはきわめて参考に値する範例であり、現在、多くの地域および国際組織も、同海域が緊張した情勢の中で、和解と平和の曙が表れたことに注目しており、台湾は今後も、この方向に向かって引続き鋭意邁進して行く所存である」と述べた。

　５月９日に南シナ海海域で台湾漁船がフィリピン公船に機銃掃射され、漁船は航行不能となり、台湾人の漁民１人が死亡した事件にも言及し、「同事件に対し、台湾の政府はただちにフィリピン政府に４項目の厳正なる要求を出し、フィリピン側が具体的な対応を示すよう呼びかけると共に、同様の事件が繰り返されることを防ぐようにした。現在、台湾はフィリピンと同事件について協議中であるが、話し合いが円滑に進み、早期に解決できるよう図っていく次第である。そうでなければ、南シナ海の平和と安全、ならびに双方の関係にマイナスとなってしまう」と強調した。

【総統府　２０１３年６月１９日】

馬英九総統が台湾の国際的な活動への参加推進と地域の平和促進への取り組みを説明

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