
6月1日に台北―小松間の長栄航空定期便が就航、台湾写真展なども記念開催
6月1日より、台北の桃園空港と石川県小松空港を結ぶ長栄航空(エバー航空)の定期便運航がスタートした。台北からの定期便の第1便が到着した同日午後、小松空港で森喜朗・元首相、谷本正憲・石川県知事、陳鴻基・亜東関係協会会長、林宝水・長栄航空董事長らの出席の下、就航記念式典が開催された。
また、この就航を記念し、前日の5月31日午後、小松市内のホテルで、「小松空港協議会」主催による記念レセプションが開催され、谷本正憲・石川県知事、旭信昭・福井県副知事、高橋雅二・交流協会理事長、陳鴻基・亜東関係協会会長、許世楷・台北駐日経済文化代表処代表、林宝水・長栄航空董事長(会長)をはじめ、北陸地域の政財界の関係者約120人が出席した。
同レセプションで、谷本知事は「石川県を訪れる外国人観光客は1年間に約16万人あり、台湾からの観光客はその約半分を占めている。長栄航空の定期便就航後は、台湾と石川県の往来はさらに密接になるであろう」と期待の意を示した。
谷本・知事はさらに、「今年4月、私は代表団を伴い台南を訪問し、石川県出身の故・八田與一氏が建設した烏山頭ダムを見学したほか、台北も訪問したが、至るところで暖かい歓迎を受けた。台北と小松空港間の就航後、石川、福井、富山の北陸三県と台湾の交流はますます頻繁になると信じている」と強調した。
また、「現在、台湾の『民視テレビ』で放送されている、石川県内の観光地でロケ撮影を行ったテレビドラマ『花の恋』の視聴率が極めて高い。このドラマが石川県を描いていることで、台湾の皆さんがこのドラマを通して、石川県に対する理解を深めてくれていると思う」とアピールした。
許駐日代表は「石川県は故・八田與一氏の故郷であり、台湾人にとっては親近感がある。石川県出身の森元首相らの努力により、小松空港と桃園空港の定期便就航が実を結び、今後も双方の交流が増進されると信じている」と同様に期待の意を示した。
許代表はさらに「現在、台湾は日本の8カ所の空港と定期便が往来している。明日からは、長栄航空の第1便が小松空港および宮崎県の宮崎空港にそれぞれ就航することになり、8カ所から10カ所へと増えることになる」と述べた。
林董事長は「今回の第1便の搭乗率はきわめて高く、就航後、台湾と石川県の文化、経済、観光などの交流はいずれも一層強化され、今年の夏には台湾の観光客による北陸地域への旅行ブームが巻き起こるであろう」とあいさつした。
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また、台北―小松空港間の就航を記念し、5月31日~6月6日、石川県金沢市内では、台北駐日経済文化代表処、石川県、北国新聞の共催による、「新発見!台湾の魅力」と題する台湾写真展および台湾映画展、台湾食品展、台日児童絵画交流展など「台湾ウイーク」の各イベントが開催されている。
6月1日午前、金沢市内のデパートでは、「新発見!台湾の魅力」写真展のオープニング式典が、許駐日代表ならびに温井伸・北国新聞常務取締役の共催で開催され、陳鴻基・亜東関係協会会長、林宝水・長栄航空董事長、杉本勇寿・石川県副知事、米田義三・石川県日台友好議員連盟会長ら文化・政財界の関係者が出席した。
同オープニング式典で、陳会長は、「故・八田與一氏が築いた台日交流の基礎が、今後も一層大きく発展するよう願っている。小松空港から桃園空港までわずか2時間50分であり、北陸地域の多くの皆様に台湾観光に訪れていただきたい」とあいさつした。
許代表は、「この写真展には、台湾のハイテク発展を紹介する写真が40点、さらには、烏山頭ダムや馬英九総統の就任式なども含め、台湾の風景および生活・文化を紹介する写真が60点展示されている。また台湾映画展では、侯孝賢監督の『珈琲時光』『南国再見、南国』の2点が上映されるが、その中の『珈琲時光』は一青窈さんが主演しており、彼女のお母さんは石川県人であり、お父さんは台湾人だ」と紹介した。
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さらに、許・駐日代表は、5月30日には地元「北国新聞」のインタビューに応じ、その中で、「定期便の就航は行政関係や経済団体の相互訪問、ビジネス上の往来から文化交流まで、双方の往来に役立ち、この広範な交流は高い期待が持てるものである。日本の植民地時代に、台湾の水利事業に大きな貢献をされた日本人技師・八田與一氏も石川県出身だった。八田氏の関係で、石川県の多くの方々が台湾に対して好感を持っている。さらには、馬英九総統も先ごろ、八田氏の慰霊祭に出席しており、台日関係の増進に良いスタートを切ったものとなった」と強調した。
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6月1日の当日、杉本・副知事は、第1便就航記念式典出席後、石川県の各界関係者を率いて台湾訪問に向かった。
《2008年6月2日》