駐日代表処公邸で同処の職員による許世楷・駐日代表夫妻の送別会が開催

　７月１０日に台湾へ帰国することになった許世楷・台北駐日経済文化代表処代表ならびに盧千恵・駐日代表夫人の送別会が、同７日、駐日代表処の代表公邸において開催された。

　送別会では、羅坤燦・駐日副代表が「許・駐日代表が４年前の７月４日に着任して以来、我々は許・駐日代表による指揮の下、日台関係における外交上の発展、経済、文化、交通面での向上のため、共に尽力してきた。とりわけ２００５年における「日米安全保障協議委員会（２プラス２）」において、台湾海峡の安全問題が取り上げられたことは、台湾の安全および安定にきわめて大きな意味があった。経済面においても、日本政府の台湾からの観光客に対するノービザ措置が実施され、また、両国の自動車運転免許証の相互承認も行われ、台湾からの観光客は効率的に日本を観光できるようにもなった。昨年、台日双方を往来した観光客数は２５０万人にもなり、また両国の民間における往来もますます深まり、台日両国の関係は大きな進展があった」と強調した。

　羅・駐日副代表はさらに「先ごろの釣魚台（日本名：尖閣諸島）海域で発生した台湾の遊漁船が、日本の海上保安庁の巡視船と衝突し沈没した事件では、許・駐日代表が東奔西走し、この台湾遊漁船の沈没問題を平和的手段で収めた。しかし、領有権および漁業権の問題はこれとは別の問題であり、これは、次の駐日代表の重要な課題である。我々は今後も、日台間の継続的な友好発展に対し、団結し努力していかなければならない」と指摘した。

　許・駐日代表はあいさつの中で「私は駐日代表に就任し、強く感じたことは『台湾にとり最も重要なのは、台湾が国際社会の中でいかにして生存していくか』ということである。それにはこれまで政治の第一線で一貫して主張してきた台湾の国連加盟を今後も申請していくべきである」との考えを示した。

　また、駐日代表処の職員に対し許・駐日代表は「今後、台湾の将来のために、各職員がどのように努力すべきか、各自考えて実行していってくれるだろう。私は４０年前より台湾の民主化のために尽力してきた。現在は言論の自由、選挙の自由もあるが、今後も皆さんが努力し、すばらしい結果が出せるようにしてほしい」と期待の意を示した。

　この日の送別会では、４年にわたり台日友好のために多大な貢献をしてきた許・駐日代表ならびに盧・駐日代表夫人の労をねぎらい、職員から感謝の意を示す記念の寄せ書きが贈られた。また、この日、ちょうど７４歳の誕生日を迎えた許・駐日代表に対し、職員からお祝いの歌とケーキが贈られ、終始和やかな雰囲気の中で送別会がとり行われた。

《２００８年７月９日》

写真右：許世楷・駐日代表、写真左：羅坤燦・駐日副代表

駐日代表処公邸で同処の職員による許世楷・駐日代表夫妻の送別会が開催

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