蒋介石・元総統仮安置所の衛兵を撤収

　政府は桃園県大渓鎮の慈湖（蒋介石・元総統）および頭寮（蒋経国・元総統）の両元総統の遺体を仮安置する国防部慈湖大渓陵寝管理処（陵管処）の国軍部隊の撤収を決定し、１２月２３日午後５時をもって、仮安置所の警衛を終了した。

　国防部は１２月２５日、虞思祖・軍事報道官が仮安置所の警衛終了の背景について説明し、「移霊奉安（埋葬）に関しては内政部が主導し、国防部はそれに協力する。関連事項は遺族の意見を尊重する」との国防部の立場を伝えた。

　国防部は、本来、蒋介石・蒋経国・両元総統を五指山国軍公墓に埋葬後に慈湖大渓陵寝管理処の衛兵を撤収する計画で、２００５年９月に埋葬が完了すると定めていた。しかし、蒋家の遺族である蒋方良（蒋経国夫人）、蒋徐乃錦（蒋経国氏長男の夫人）両氏が先に亡くなったため、遺族は埋葬の時機を決定できないままになっていた。

　国防部は、埋葬の件が長く未決定であることを避けるためと、国軍部隊を戦闘訓練の本務に戻すため、国防部が１１月２９日に蒋丘如雪、蒋方智怡、蒋友梅さんら遺族代表に書簡を送り、陵管処は１２月３１日をもって安置施設から衛兵を撤収することを伝え、遺族に対して速やかに埋葬の決定をするよう促したが、遺族からの返答をまだ受け取っていないことを説明した。　

　国防部は、衛兵撤退後も新しい機関への引継ぎが完了するまでは安置施設は国軍に属するため、軍が警備を続ける方針を示した。また、１２月２４日より安置施設の一般公開は当分の間中止されている。

《２００７年１２月２６日》