第７回立法委員選挙：国民党が大勝、陳総統が民進党主席の辞意を表明

　初めて小選挙区比例代表並立制を採用した第７回立法委員（国会議員）選挙の投票が１月１２日に行われ、小選挙区で圧倒的な差をつけた中国国民党が大勝、小選挙区で大苦戦した与党の民主進歩党（民進党）は、現有議席を大幅に減らした。また、台湾団結連盟（台連）は比例代表で得票率５％を超えることができなかったため、議席を獲得できなかった。

　第７回立法委員選挙の各政党獲得議席数は、定数１１３議席のうち、国民党８１議席、民進党２７議席、無党団結連盟（無盟）３議席、親民党１議席、無所属１議席となった。

　このうち、選挙区では親民党との選挙協力を進めた国民党が北部および中部で圧勝し、国民党は選挙区および先住民区（計７９議席）で６１議席を獲得した。一方、民進党は北部と中部のほとんどの選挙区で国民党の候補に届かず、台湾南部を中心に１３議席しか得られなかった。

　比例代表（３４議席）については、国民党が得票率５１．２％で２０議席、民進党が得票率３６．９％で１４議席を獲得した。また、それ以外の比例代表に立候補していた新党、台連、紅党、無盟、緑党、台湾農民党、公民党、第三社会党、客家党、制憲連盟はいずれも得票率５％以上のハードルが越えられなかったため、議席が得られなかった。

　投票率は、選挙区および先住民区が５８．５％、比例代表が５８．３で、前回の立法委員選挙の投票率５９．２％と比べて僅かに低かった。

　陳水扁総統は同日、「民進党結党以来の最大の惨敗」と述べ、選挙敗北の責任をとり、兼任する民進党主席の辞意を表明した。そして、民進党総統候補である謝長廷・元行政院長が民進党主席を引継ぐ意向を示し、謝氏は翌１３日に「総統選挙に敗れたら政界を引退する」と述べ、背水の陣で総統選挙に臨む決意を示した。

　一方、馬英九・国民党総統候補は、立法委員選挙の国民党大勝をうけ、「国民党は謙虚でなければならない。今後は小政党および中間派の声を聞き、慎重に、総統選挙に勝つために一歩ずつ進んでいく」と述べた。

　また、立法委員選挙と同日に行われた国民投票（第３案「不当な政党財産の返還」、第４案「反汚職」）は、国民党が同国民投票のボイコットを呼びかけていたこともあり、投票率が第３案２６．３％、第４案２６．１％にとどまり、規定の投票率５０％以上に達しなかったため成立しなかった。

《２００８年１月１５日》