知的財産局：「技術審査官」の育成で特許訴訟の効率アップを

　知的財産裁判所組織法および知的財産案件審理法が２００７年３月２８日に陳水扁総統より公布された後、司法院は積極的に知的財産裁判所の設立準備を進め、計画では２００８年７月より運用を開始する予定である。今回、知的財産裁判所は技術審査官を裁判官が知的財産案件を審理する際の助手として登用することを計画している。技術審査官は専門知識に基づき、分析、整理を通じて争点を明確にし、専門領域の参考資料を提供し、争点と証拠に対して参考意見を陳述し、知的財産裁判所の訴訟審理における効率と質の向上を図るものである。

　特許案件は今後の知的財産裁判所の審理の重点であり、日本の知的財産高等裁判所運用の成功の経験からして、いかに技術審査官がその役割を発揮できるかが非常に重要となる。このため、知的財産局では目下積極的に技術、経験、経歴を兼ね備えた優秀な特許審査官を技術審査官の予備人材として選出し、一定の訓練を施す計画である。

　今後、知的財産裁判所での知的財産訴訟案件は、企業界に対して重大な影響をあたえるものである。知的財産局は特許商標の専門責任機関として、知的財産裁判所の重要性を熟知しており、司法院が知的財産裁判所を創設する際に、知的財産案件の審理規則および知的財産案件審理法の施行細目等の関連規定の作成に力を入れ、知的財産裁判所裁判官の育成カリキュラムや関連情報システムの設置計画を策定してきた。今後は、知的財産裁判所技術審査官の出向方法や、選出方法を策定し、審理効率を大幅に向上させることによって、企業が持つ知的財産の権利を保障する。

【経済部知的財産局　２００８年１月２１日】