欧州議会議員１００名が台湾の国連加盟を支持

　欧州連合（ＥＵ）および欧州議会の出来事を専門的に伝えるブリュッセルの雑誌『パーラメント・マガジン』（３月１７日発行）で、欧州議会議員１００名の署名入りで、台湾の国連加盟を支持する欧州議会議員の声明が２ページにわたって掲載された。

　声明では、「台湾は自己の国会と政府体系を持ち、独立した領土と尊敬すべき国民を持つ主権国家である。台湾は中華人民共和国に統治されたことはなく、法治と人権が確立されている完全な民主国家であり、台湾は２３カ国の主権国家と外交関係を持っている」として、台湾が主権国家である事実を再確認した。

　そのうえで、「国連事務総長が台湾は中華人民共和国の不可分の一部と発言したことは、明確な間違いであり、不合理なことである」と指摘した。

　さらに、これに続いて週刊『ユーロピアン・ヴォイス』（３月１９日発行）でも、欧州議会議員１００名の署名入りで、台湾の国連加盟を支持する欧州議会議員の声明が掲載され、「台湾は高度に経済が発展し、国際社会に貢献できる完全な民主国家である。１００名の欧州議会議員は、ＥＵ加盟国および国連その他加盟国に対し、台湾の国連加盟申請の要求を慎重に検討するよう求める」と呼びかけた。

　署名に参加した欧州議会議員はＥＵのほとんどの加盟国にまたがり、エドワード・マックミラン・スコット欧州議会副議長、グラハム・ワトソン欧州自由民主連盟代表らも名を連ねている。

　ワトソン代表は、３月１７日付の『パーラメント・マガジン』誌に発表した文章で、欧州連合に対して台湾の国際社会における孤立の局面を終わらせるよう呼びかけている。

　また、ワトソン代表は同１８日、ベルギー・ルーヴェン大学で台湾人留学生らと会見し、「台湾の人々には住民自決の権利があり、台湾は国連および世界保健機関（WHO）等の国際組織に参加すべきだ」との考えを示した。

ワトソン代表は「強権専制の中国政府が自由民主の生活を過ごしている台湾住民を代表することはできない。多くの台湾人の血縁は遡れば中華民族の血統を持っているが、同時に漢民族でない住民もいる。中国政府は台湾住民の同意なしにすべての台湾住民を代表する権利はない」と指摘し、「台湾はすでに成熟した民主国家であり、台湾の人々は自己決定する能力を持っている」と強調した。

《２００８年３月２１日》