陳総統が総統退任後、米国訪問を希望

３月３１日、陳水扁総統は、総統府において、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所（以下、ＡＥＩ）のクリストファー・ドウムース所長と会見した。陳総統はドウムース所長の再度の訪台に対し、台湾の政府と国民を代表し、歓迎の意を表明すると共に、同氏の長期にわたる台湾に対する支持と友好に対し、衷心よりの敬意と謝意を表明した。

陳総統はさらに、「今年２月にＡＥＩとＡＩ（アーミテージ・インターナショナル）が合同で設立した『台湾政策委員会』は、米国政府および台湾において台湾政策報告を発表し、その理論は幅広く精確であることから、広範囲からの反響を巻き起こし、各界から注目を集めた。また、昨年８月、米国のジョン・ボルトン前国連大使が訪台して講演し、同年９月には、ＡＥＩが『国連と台湾の民主主義：陳水扁総統との対談』の衛星中継によるテレビ会議も開催するなど、台湾の国連加盟の議題は注目を集めた。これらはいずれも私の心に銘記されている」と重ねて謝意を示した。

　陳総統は続けて、「ＡＥＩは毎年６月にコロラド州で開催している『世界フォーラム』に、台湾の外交部長（外相）あるいは駐米代表を招き、双方に意見交換の機会を設けてくれた。また、２００２年９月、私の妻の呉淑珍がワシントンを訪問する機会を得ると共に、要請に応じてＡＥＩで講演した。私も過去には、立法委員（国会議員）や台北市長時代にもＡＥＩを訪問した。私は総統を退任後、再度訪問し、ＡＥＩの主な指導的幹部各位と意見交換をしたい」との意向を示した。

　陳総統はＡＥＩの「アジア地域研究計画」を重ねて評価し、「この計画における、台米の実質的な友好協力関係促進に対する貢献は大きい。しかも、『アジア自由賞』の継続的な推進は、ＡＥＩのアジア地域研究計画の成功を代表するものである。各方面からの支持を求め、ＡＥＩの『アジア地域自由フォーラム』設置に協力できるようにしていきたい」と述べた。

　これに対して、ドウムース所長は、陳総統の８年間にわたる善意の協力に感謝の意を表明すると共に、「昨年、衛星中継によるテレビ会議の開催、２００２年に陳総統の夫人を招いての講演会が開催できたことは光栄であり、双方の厚い友情を発展させた。また、台湾の閣僚級の人々との意見交換や協力を通して、ＡＥＩは台湾の政治、防衛、経済等の各方面における発展を理解することができ、ＡＥＩがアジア地域の自由と民主主義を発展させることに、より一層協力してくれるものであった」と評価した。

【総統府　２００８年３月３１日】