馬英九・次期総統が慈湖の蒋介石・元総統仮安置所を訪問

　国防部は、蒋介石・元総統の命日である４月５日に、一日限りで桃園県大渓郷にある蒋介石・元総統の遺体仮安置所（慈湖）および蒋経国・元総統の遺体仮安置所（頭寮）を一般公開した。

　馬英九・次期総統は同日、慈湖および頭寮の仮安置所を訪れ、蒋介石・元総統および蒋経国・元総統を追悼したほか、慈湖の両蒋（蒋父子）文化園区で開かれた全国最大の蒋介石銅像再建除幕式に出席した。

　このなかで馬次期総統は、「二人の故・蒋総統は政局、国事を数十年にわたって左右した。その功績と過ちの評価は歴史学者の議論に委ねるとして、今に至るまで数多くの遺産を残し、歴史文化の観光資源となっている。桃園県は国の玄関口である桃園空港があり、同時に慈湖陵寝への便がよく、今後は新しい観光産業を開拓し、発展することになるだろう」と挨拶した。

　馬次期総統は、「両蒋文化園区には目下１４１体の故・蒋介石総統の銅像があり、これを蒐集するのは容易ではなかった。多くの国々では記念銅像が歴史文化の特色となっている。時代は移り変わっても、一定の空間を提供し、後人から敬慕されるものである」と語った。

　そのうえで馬次期総統は「７月に中国大陸からの台湾観光を開放する準備をしている。蒋父子文化および関係する故宅等の史跡は大きな観光資源となる」との認識を示した。

　また、馬次期総統は総統就任後も毎年、慈湖および頭寮を訪れる意向を示したが、「崇拝ではない。中国国民党の過去の指導者への敬慕を示すだけだ」との考えを強調している。

《２００８年４月８日》