「アジア海洋映画祭イン幕張」で台湾の「海角七号」がグランプリ獲得

「アジア海洋映画祭イン幕張」で台湾の「海角七号」がグランプリ獲得

　９月５日より開催された「第４回アジア海洋映画祭イン幕張」の最終日にあたる７日、同映画祭の会場の１つであるホテルスプリングス幕張国際ホールで全出品作の審査発表が行われ、台湾の魏徳聖（サミュエル・ウェイ）監督による「海角七号（Cape No.7）」が「コンペティション部門」でグランプリを獲得した。同映画祭は台湾、日本、韓国、タイ、フィリピン、インドネシアの映画６作品が「コンペティション部門」として上映されたほか、「アマチュア短編ビデオ部門」として１１作品が上映され、それら全出品作が審査の対象として審査され、この日の受賞となったものだ。

　同映画祭では「海角七号（Cape No.7）」は５日と６日の２回上映されたが、５日の上映初日には、魏監督が主役の范逸臣さん、田中千絵さんと共に上映会場に訪れ、さらには同映画に特別出演した中孝介さんも会場に駆けつけ、日本のメディアから大きな注目を集めた。この「海角七号（Cape No.7）」は今年の６月２０日～７月６日、台北で開催された『第１０回台北電影節（台北映画祭）』での受賞に続き、映画祭における２回目の受賞となった。

　魏監督は「海角七号（Cape No.7）」の題材は、台湾と日本との関係に触れたもので、台湾は日本にとって、よくわかっている場所でもあり、わからない場所でもある。この映画を通して日本の観客の皆さんに台湾の生命力を見てもらいたい」とアピールした。

　主役の１人である范逸臣さんは「日本のファンの皆さんの熱烈な歓迎を受けた。映画終了後、多くの人から囲まれサインや写真を頼まれ光栄であり驚いてもいる」と嬉しそうに来日の感想を述べた。また、もう１人の主役となった田中千絵さんにとって今回は「凱旋帰国」となるものであり、田中さんは「この映画が今後日本で上映されるよう願っている」と語った。
　
《２００８年９月８日》　