台日関係強化のため、呉伯雄・国民党主席らが１２月７日来日

台日関係強化のため、呉伯雄・国民党主席らが１２月７日来日
　
　１２月７日、中国国民党の呉伯雄・主席が代表団を伴い来日する。これは再度の国民党政権となり与党の主席として初の政党外交を行うものである。
　
　来日に先立ち呉主席は、台湾の通信社「中央社」の取材に応じ、「１２月３日に私は馬英九総統に面会したおり、馬総統は『多くの人が私は反日だと誤解しているが、私は反日ではなく、知日派でありたいと願っており、さらに友日派へとなりたいとも希望している』と特に言及した」と述べた。
　
　さらに「外部関係者も、馬総統は反日であると誤解しているが、これはおそらく馬総統がかつて参加した釣魚台（日本名：尖閣諸島）運動と関係していると思われる。馬総統はハーバード大学の博士論文で釣魚台をテーマに書いているが、当時の論文は平和で理性的な解決を強調したものだった。そのため、馬総統は『日本とは釣魚台の主権を棚上げし、漁業権の面で協力をしていく』と語った」と説明した。
　
　また、呉主席は「馬総統は台日交流を望んでおり、台日間は特殊なパートナー関係であり、地理的にも近い。また歴史的にも関係があり、さらに台日間における相互訪問の観光客数は毎年約２５０万人で、双方の貿易額も毎年約７００億米ドルとなっており、今後も大陸市場へ共に協力して進出ていきたいと希望している」と馬総統の考えを示した。
　
　続けて「馬総統は、『台湾は中国大陸との関係を改善していくと同時に、日本との関係も強化していく』と強調しており、この考えに矛盾はない。台湾海峡はアジアの２大火薬庫の１つであり、両岸関係の改善はこの火薬の信管を取り去るようなものであり、日本の利益にもかなうものである」と強調した。
　
　呉主席は「今回の訪日では、台湾の国際社会における活動空間の拡大に日本の協力を希望するものである。政党外交を通し、政府の台日関係強化への協力、日本各界の国民党と馬総統に対する理解を深めることを促し、在日華僑に今年の立法院選挙および総統・副総統選挙への支持に対する感謝の意を直接示し、日本各界の友人と旧交を温めることが訪日の主な目標である」と述べた。
　
　呉主席は来日中の日程について「自民党、民主党、公明党、国民新党といった主な政党を訪問するほか、首相経験者など何人かの政界の重鎮も訪ねる予定である。また地方自治体の首長では石原慎太郎・東京都知事、中田宏・横浜市長を訪問する予定である」と述べた。

　今回の国民党訪問団のメンバーは、呉主席夫妻、詹啓賢・副秘書夫妻、許水徳・夫妻、国民党立法院議員（国会議員）の李鴻鈞、李嘉進、鄭金玲、国民党台北市議会議員の陳玉梅、国民党スポークスマンの李建栄の各氏であり、同１３日に帰国予定である。

《２００８年１２月５日》

台日関係強化のため、呉伯雄・国民党主席らが１２月７日来日

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