第二章 人民の権利義務

第七条 中華民国の人民は、男女、宗教、種族、階級、党派の区別なく、法律上一律に平等である。

第八条 人民の身体の自由は、保障されるべきであり、現行犯の逮捕について 法律に別段の定めがある場合を除いて、司法又は警察機関が法定手続に よらなければ、逮捕拘禁することができない。法院の法定手続によらなければ、 審問、処罰することができない。法定手続によらない逮捕、拘禁、審問、 処罰に対しては、拒絶することができる。
②人民が犯罪の嫌疑により逮捕 拘禁されたときは、その逮捕拘禁機関は、 逮捕拘禁の原因を書面で本人及び本人指定の親類友人に告知し、且つ遅くとも 二十四時間内に管轄法院に移送して尋問しなければならない。本人又は第三者も また管轄法院に対して二十四時間内に逮捕した機関より移送させ審問することを 申請することができる。
③法院は、前項の申請に対して拒絶することができず、且つ先に逮捕拘禁機関に 調査報告を命ずることもできない。逮捕拘禁機関は、法院の移送審問に対して 拒絶又は遅延ができない。
④ 如何なる機関によるかを問わず、人民が不法に逮捕拘禁されたときは、 その本人又は第三者は、法院に対して追究することを申請することができる。 法院は、これを拒絶することができず、且つ二十四時間内に逮捕拘禁した機関に 対して追究し、法律によって処理しなければならない。

第九条 人民は、現役軍人を除いて、軍事裁判を受けない。

第一〇条 人民は、居住及び移転の自由を有する。

第一一条 人民は言論、研究、著作及び出版の自由を有する。

第一二条 人民は、秘密通信の自由を有する。

第一三条 人民は、宗教信仰の自由を有する。

第一四条 人民は、集会及び結社の自由を有する。

第一五条 人民の生存権、労働権及び財産権は保障する。

第一六条 人民は、請願、行政訴願及び訴訟の権利を有する。

第一七条 人民は、選挙、罷免、創制、複決の権利を有する。

第一八条 人民は、試験を受け、公職に就く権利を有する。

第一九条 人民は、法律の定めるところにより納税の義務を負う。

第二〇条 人民は、法律の定めるところにより兵役に服する義務を負う。

第二一条 人民は、国民教育を受ける権利及び義務を有する。

第二二条 およそ人民のその他の自由及び権利は、社会秩序及び公共の利益を妨げない限り、 均しく憲法の保障を受ける。

第二三条 以上の各条に列挙した自由及び権利は、他人の自由を妨害することを防止し、 緊急危難を回避し、社会秩序を維持し、又は公共利益を増進するために 必要がある場合を除いて、法律を以て制限することができない。

第二四条 およそ公務員が違法に人民の自由又は権利を侵害したときは、 法律によって懲戒を受けることを除いて、刑事及び民事責任を 負わなければならない。被害人民は、その受けた損害について 法律の定めるところにより、国家に対して賠償を請求することができる。