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  馬英九総統が政治大学主催の「建国100周年フォーラム」に出席 - 台北駐日経済文化代表処 Taipei Economic and Cultural Representative Office in Japan :::
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馬英九総統が政治大学主催の「建国100周年フォーラム」に出席


馬英九総統が政治大学主催の「建国100周年フォーラム」に出席



馬英九総統が政治大学主催の「建国100周年フォーラム」に出席

 6月2日、馬英九総統は国立政治大学が主催した「建国100周年フォーラム」に出席し、学生たちに「人文の台湾、未来を夢見て」と題する基調講演を行った。

 馬総統は基調講演の中で、「政治大学が現在行っている『中華民国発展史』の執筆、編集作業は、国家100年間における発展の軌跡を記録に留めるものであり、これはきわめて有意義なことである。2年前に私は金門を訪れ、古寧頭戦役大勝利の記念活動に参加した際に、同戦役当時の直面していた困難な状況の中で、幸いにも国軍の将兵が奮闘したことにより安定した状況が得られるところとなったことに思いを馳せた。さらに、両岸は台湾海峡を隔て60年間にわたりそれぞれ統治してきた後、我々は台湾において当時の建国の理想を数多く実現したのである。例えば、土地改革の推進、経済貿易の発展、9年間の義務教育、総統選出の直接選挙などを推進してきた。これからの我々は、引続き『ピースメーカー』『人道援助の提供者』『文化交流の推進者』『新しい科学技術とビジネスチャンスのクリエーター』『中華文化のナビゲーター』といった役割を担い、台湾人の生活の中に感動と元気に満ちた価値観のあることを全世界が感じ取れるようにしていくものである」と述べた。

 さらに馬総統は、若い人々が建国100周年の中で、同様に重要な役割を担ってきたことにも言及し、「建国の早期においては、黄花崗七十二烈士の林覚民氏がおり、現在では企業家の郭台銘氏らがいるように、多くの人々の貢献により、今日の台湾を築くことができたのだ」と強調した。

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 基調演説の後、馬総統は「政治大学台湾文学研究所」所長の陳芳明・教授と対談を行い、陳教授が提起した各テーマについて、両者は深く掘り下げた対話を行った。

 その中で、台湾文化に内在するソフトパワーの発展について、馬総統は「台湾文化に内在されているのは具体的な芸術・文化、芸術表現であるが、さらに重要なのは、正直、善良、勤勉、誠実、進取の気風、寛容、などの核心的価値観が含まれていることである。これらの価値観は、台湾人が他とは異なったものを具現することができるものであり、例えば、台湾の人道援助、陳樹菊・女史の業績、慈済功徳会、世界展望会、家庭扶助センターなどの善行などは、いずれも台湾の真心が我々最大のソフトパワーであることを証明している」と述べた。

 また、学生の社会運動への参加については、「私は大いに賛成である。例えば、私が学生の時には保釣(釣魚台列島[尖閣諸島]主権保護)運動にも参加した。しかし、学生は参加することのほかにも、それについて多くを学び研究しなければならない」との考えを示した。
 
 原発反対および原発廃止の問題については、「『環境基本法』には台湾の原発を廃止する目標について、タイムスケジュールはない。しかし、政府はこの方向に向けて努力していくと共に、代替エネルギー開発にも力を入れていくものである。現段階においては、第4原発を完成させ、それを安全に稼動していくことになるが、また同時に現在稼動中の3カ所の原発についても、いかにして対処していくかを研究していく」と述べた。
 
 さらに馬総統は、六・四天安門事件に対する見方についても言及し、「天安門事件は当時、台湾も震撼し大きな反響を引き起こした。事件発生からすでに22年が経ったが、私は毎年、天安門事件発生の当日に談話を発表しており、中国大陸は異議を唱える人々に対し寛容であるべきであり、仁政を施し、王道を歩むようにしなければならないと、中国大陸に向けて表明するものである。人権は両岸間の距離を測る上で最も優れた指標であり、私は今年も6月4日に声明を発表する予定である」と明言した。
 
 また、近年高まってきている台湾のアイデンティティの問題について、馬総統は「この傾向については何ら意外とは感じておらず、国民が自分自身の考えを表したいと願うことを喜ばしく思っている。しかし、中国大陸の実力が増大している客観的事実に対して、我々はこれを回避することができない。そのため、私は『両岸は互いに相手方の主権を承認しないが、互いに相手方の統治権を否定するものではない』と主張するものであり、双方が容認できる範囲内で、対応できる道を見出すようにし、台湾の生存を維持していかなければならない」との見解を示した。
 
【総統府 2011年6月2日】

写真提供:中央社