馬英九総統が「台米日３辺安全保障対話シンポジウム」の出席者らと会見

　１２月１８日午後、馬英九総統は「中華経済研究院」および米国ヘリテージ財団主催による第２回「台米日３辺安全保障対話シンポジウム」に出席した、米国ヘリテージ財団アジア研究センターのウォルター・ローマン所長、米国通商代表部のクラウド・バーフィールド元顧問、米国戦略国際問題研究所（ＣＳＩＳ）研究員のジョセフ・ボスコ氏、米誌「フォーブス」ウェブサイトなどのコラムニストの章家敦氏、日本の独立行政法人経済産業研究所のコンサルティングフェローである川崎研一氏らと会見し、台米および台日関係について、広範な意見交換を行なった。

　その中で、馬総統は「台湾の政府は、中国大陸との平和的関係ならびに日本との友好関係を共に維持し、米国との密接な国防安全および経済関係も実現していくことを願っている」との考えを示した。

　台日関係については、「昨年、台湾にとり日本は第２位の貿易パートナーであり、日本にとっても台湾は第４位の貿易パートナーであった。さらに、中国大陸を除くと、日本は台湾の国民が最も好きな旅行先の１つであり、統計によると、台湾からの訪日旅行客は年間約１２０万人あり、日本から台湾を訪れる旅行客数とほぼ同じである」と述べた。

　台日交流の成果については、「『台日投資保障協議』の調印後、来台投資は顕著な伸びを示した。さらに双方間で『航空自由化協議』に調印したことにより、使用空港数が９０％増加したのみならず、定期便数も４５％増加し、両国間の航空路線、使用空港などの制限がほぼ全面的に撤廃された。これは、両国の航空史上において、先例のない出来事となった」と強調した。

　文化交流面では、「双方の共同努力により、日本の国会において２０１１年に『海外美術品等公開促進法』が可決され、台湾の国立故宮博物院の日本展を開催する際の障害がなくなり、２０１４年に日本展開催が予定されるところとなった。同展の開催は両国の文化交流および双方の芸術・文化界関係者の相互交流に、きわめてプラスとなるであろう」と述べた。

　また、馬総統は「台湾は米国、日本との経済貿易関係を発展させていくと共に、『環太平洋戦略的経済連携協定（ＴＰＰ）』へ参加することができ、それにより台湾がより一層地域の経済統合へ加わることができるよう希望している」との考えを示した。

　釣魚台列島問題により引き起こされた争議については、「台湾が提起した『東シナ海平和イニシアチブ』を関係各国が重視し、平和的方法により問題解決を図り、争議を棚上げし、資源を共同開発して、情勢のさらなる悪化を回避すべきである」と改めて表明した。

【総統府　２０１２年１２月１８日】

写真提供：中央社

馬英九総統が「台米日３辺安全保障対話シンポジウム」の出席者らと会見

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