馬英九総統が米シンクタンク「全米アジア研究部会（ＮＢＲ）」の会長ら一行と会見

　４月９日、馬英九総統は米国のシンクタンク「全米アジア研究部会（ＮＢＲ）」のリチャード・エリングス（Richard Ellings）会長ら一行と会見し、日本が釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）の国有化を主張したことにより引き起こされた東シナ海の緊張情勢について言及した。

　馬総統は、「中華民国（台湾）は、２０１２年８月に『東シナ海平和イニシアチブ』を提言し、続いて１１月には『台日漁業協議』の方案を提起したが、これは平和的な方法により争議の解決を図るものであり、近い将来において、台日漁業協議の成果が示されることを期待している。領土の争議は、主権問題に属するものであり、主権は分割することはできないが、資源は共に分かち合うことができる。関係各国が、東シナ海の資源を共同で開発することにより、争議を最小限の範囲にとどめ、東シナ海を協力と平和の象徴となるようにしたい」との考えを示した。

　さらに、「わが国は、国際社会において『ピースメーカー』および『人道的救済の提供者』としての役割を担っていきたい」と改めて表明した。

　また、「これまで長い間、台湾海峡と朝鮮半島は、東アジアにおける２つの『ホットスポット』と見られていた。最近、北朝鮮の指導者による度重なる行為は、朝鮮半島に戦雲が垂れ込める緊張状況をもたらしている。しかし、台湾海峡は、現在すでに調和と繁栄のビジョンを展開しており、両岸関係は安定した平和状態に到達した。現在わが国は、中国大陸で発生している鳥インフルエンザウイルス（Ｈ７Ｎ９型）の感染について、協力計画を中国大陸と話し合っており、早急にＨ７Ｎ９型の生きたウイルスを入手し、わが国で数カ月以内にワクチンを製造し、双方の人々に役立てることができようにしたい」と強調した。

【総統府　２０１３年４月９日】

写真提供：中央社

馬英九総統が米シンクタンク「全米アジア研究部会（ＮＢＲ）」の会長ら一行と会見

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