馬英九総統が「英国貿易文化弁事処」の新任代表と会見、釣魚台列島について語る

　４月２２日、馬英九総統は「英国貿易文化弁事処（BRITISH TRADE AND CULTURAL OFFICE）」の代表に新しく就任したクリストファー・テレンス・ウッド氏と会見し、中華民国（台湾）政府および国民を代表して、ウッド氏の着任を歓迎すると共に、二国間の友好関係および各種の協力関係を引き続き深化していくことを期待した。

　馬総統はあいさつの中で、台日漁業協定についても言及し「先ごろわが国と日本は同協定に調印した。これは釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）の争議発生以来最も大きな変化であった。主権問題において、わが国は少しも譲歩することはなかったが、漁業権問題においてわが国は大幅な進展があった。わが国と日本との『協議適用水域』の面積は約７万４，０００平方キロメートルで、今後わが国の漁船はこの水域において操業をする際に日本側の干渉を受けることはなくなり、さらにわが国は約１，４００平方カイリ（約４，５３０平方キロメートル）の操業海域の拡大を実現したのだった。今後、双方は『台日漁業委員会』も設立し、関連する問題を引続き話し合うことになる」と説明した。

　馬総統は、北海油田を例に挙げ「欧州各国は主権争議を棚上げし、共同で資源の開発を願い、これによりブレント原油は世界の石油市場において重要なブランドの１つとなった。この争議解決のモデルはきわめて理想的なものであり、東シナ海の関係各国の参考とすることができる。そのため、私は２０１２年に『東シナ海平和イニシアチブ』を提起し、関連各国が争議を棚上げして漁業資源を分かち合うことを呼びかけた。『台日漁業協議』は『東シナ海平和イニシアチブ』の実践であると言うことができる。順調に調印し、成果を挙げることができたことについては、日本政府がわが国の平和的方法による争議解決に応じる意向を示したことに感謝の意を表すと共に、欧州における北海油田の問題解決により与えられた啓発にも感謝の意を表す次第である。この案件例が釣魚台列島の主権問題を解決する先がけとなり、資源を分かち合うことから始まり、周辺国の緊張関係が徐々に緩和され、その上で東シナ海地域の繁栄と平和が促進されるよう願うものである」との考えを示した。

【総統府　２０１３年４月２２日】

写真提供：中央社

馬英九総統が「英国貿易文化弁事処」の新任代表と会見、釣魚台列島について語る

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