馬英九総統が米国議会「米中経済安全保障検討委員会」（ＵＳＣＣ）の訪華団と会見

　７月１６日、馬英九総統は米国議会の「米中経済安全保障検討委員会」（ＵＳＣＣ）の訪華団一行と会見し、中華民国（台湾）と米国との継続的な関係深化を願うと共に、「台米間は２０１３年３月より『貿易および投資枠組協定』（ＴＩＦＡ）の調印に向けた話し合いを再開しており、今後、双方が経済貿易分野での協力が実現できるよう強く願っている。また、今後条件が揃ったならば、『環太平洋戦略的経済連携協定』（ＴＰＰ）への参加も強く希望している」と述べた。

　さらに、「オバマ米大統領は先ごろ、下院議会において可決した、台湾がオブザーバーの立場で「国際民間航空機関」（ＩＣＡＯ）に参加することを支持する法案に署名した。今年６月に中国大陸の習近平氏と会見した際も、海峡両岸関係発展の進捗状況に対し、強い支持を表すと共に、双方がコンセンサスのある状況の下で、引き続き関係を発展させていくことへの期待を示した」と言及した。

　釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）の争議については、「台湾は平和的な方法で国際争議を解決する政策をとっており、２０１３年４月には日本と『台日漁業協議』に調印した。実際の上では、台湾の基本的な施策と両岸関係は同じであり、いずれも主権争議を暫時棚上げし、それによりその他の方法でウィンウィンを実現するものである」と説明した。

　さらに、「東シナ海あるいは南シナ海での争議発生であろうと、台湾はいずれも平和的な方法で争議の解決を主張するものである。それは『主権は分割できないが、資源は分かち合うことができる』からである。この原則は双方の主権の主張に影響を及ぼすものではなく、資源を分かち合うことにより、緊張情勢を軽減することができ、より一層双方にプラスとなるのである」と説明した。

　ＵＳＣＣが年度報告の中で、米国議会に台湾の国防のニーズに関心を寄せると共に、台湾が引続き中国大陸との関係を改善することを支持するよう何度も呼びかけを行っていることに対し、馬総統は感謝の意を表し、「私は総統就任後、『騒ぎ立てない、ゼロサプライズ』の原則を堅持し、台米間の相互信頼回復を図ってきており、今後、双方は引続きこの信頼関係を必ずや維持できるものと確信している」との考えを示した。

【総統府　２０１３年７月１６日】

写真提供：中央社

馬英九総統が米国議会「米中経済安全保障検討委員会」（ＵＳＣＣ）の訪華団と会見

Share

Share