蕭万長副総統が日本交流協会の池田維・顧問ら一行と会見

　１月８日、蕭万長副総統は、総統府において日本交流協会の池田維・顧問ら一行と会見し、同氏らの台日関係発展への長期にわたる推進に対し、衷心よりの感謝の意を示した。

　蕭副総統は「池田顧問が日本交流協会台北事務所長の在任中には、台日関係の促進に多大なるすばらしい貢献をされてこられた。とりわけ、離任前に発生した『聯合号』（０８年６月１０日に台湾の遊漁船「聯合号」が釣魚台〔日本名：尖閣諸島〕海域で日本の巡視船に接触し沈没した事故）の事件が発生したが、同氏の処理協力が適切であったことから、事件は円満に収まり、これは現在でも関係者にとり印象深いものとなっている」と述べた。

　さらに「池田顧問は同協会の台北事務所長の職を退かれた後も、引き続き同協会において顧問に就任され、絶えず台日関係の進展に関心を寄せておられると同時に、多くの努力も払われてこられ、この１年あまりの間に、台日両国の相互連動は長足の進歩があった。たとえば、０９年９月に台湾の国立政治大学に『当代日本研究中心（現代日本研究センター）』が設立され、同年１２月１日には札幌に台北駐日経済文化代表処札幌分処が設立された。また、１０年１０月より東京の羽田空港と台湾の松山空港間でチャーター便による直行便運行もスタートするなど、いずれもがそれを証明していることは明らかであり、きわめて喜ばしいものである」と強調した。

　また、蕭副総統は池田顧問に、台日間における文化および地方交流の強化関連計画への強力な支援を要請し、とりわけ台湾の国立故宮博物院の文物の日本展示が、台日双方で大いに重視されるよう要請し、「もし日本政府が保護関連の法律を整備できたならば、台湾もその日本展示を楽観視している。台日の地方文化交流面では、さらに多くの日本人観光客による花蓮、台東、宜蘭観光を推進し、旅行ルートを沖縄から台湾東部にまで延長し、美しい山水の景色を堪能されることを願っている」との考えを示した。

　これに対し、池田顧問は賛同の意を示し、「私がこのたび来台したのは主に蕭副総統に対し、日本交流協会および日本外務省が現在、台日文化観光促進計画を推進中であり、今年を促進年と位置づけ、台湾とより一層緊密な連動を行えるよう願っているのを説明することにある」と述べた。

　また、池田顧問は台日関係における最近の多くの成果について、「評価しており喜ばしいものである。台日双方は地理的な位置が近いのみならず、歴史的なつながりも深く、国民の相互連動もより一層頻繁且つ緊密であることから、台日発展のためにさらなる良好なサービスと貢献を行うより多くの機会を持てるようにし、２０１０年の台日文化交流計画を円滑に成し遂げたい」と強調した。

【総統府　２０１０年１月８日】

写真提供：中央社

蕭万長副総統が日本交流協会の池田維・顧問ら一行と会見

Share

Share