馬英九総統が民主党の前原誠司・衆議院議員ら一行と会見

　１２月１２日、馬英九総統は、民主党の前原誠司・衆議院議員ら一行と会見し、前原議員がかつて外務大臣および国土交通大臣に在任中、中華民国（台湾）への多くの支援と協力に尽力したことに対し、感謝の意を表した。

　台日間の文化交流について、馬総統は「日本の国会の協力により、台湾の国立故宮博物院の文物が２０１４年に東京と福岡の両地で前後して開催されることとなった。その際に、『鎮宮之宝（故宮の至宝）』である『翠玉白菜』と『肉形石』などが初めて海外で展示される予定であり、台日文化交流に新たな一里塚が築かれることになる」と期待の意を表した。

　中国大陸が１１月２３日に「東シナ海防空識別圏」を設定したことについては、「中華民国は同日、これに対する４項目の声明を発表し、我が国政府は釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）に対する主権を有していることを強調すると共に、関係各国は自制し、緊張情態をエスカレートさせてはならず、双方間の話し合いおよび対話を通して、争議を解決すべきだと呼びかけた」と説明した。

　さらに、「中華民国の防空識別圏は、中国大陸が先ごろ発表した『東シナ海防空識別圏』と２万３，０００平方キロの空域が重なっている。これに対し、我が国は中国大陸にルートを通して、このようなことは両岸関係にプラスにならないと表明した。また、中華民国国軍による我が国の防空識別圏内での軍事演習も影響を受けることなく、通常通り行っている。現在までに中国大陸のいかなる航空機も我が国の当該圏内への侵入は確認されていない。民間航空面では、我が国は『国際民間航空機関』（ＩＣＡＯ）の意見を参考にし、防空識別圏を通過する民間航空機については、中華民国民用航空局が航空会社の要求に応じ、航空会社が提出した飛行情報を、中国大陸民航当局に転送し、それにより民間航空機の飛行の安全を確保している」と述べた。

　台日間の経済および貿易関係については、「２０１１年に『台日投資協議』に調印後、統計によると、日本の対台湾投資件数では、２０１０年の３３８件から２０１２年には６１９件へと増え、増加率は８３％に達した。一方、我が国の対日投資件数も２０１０年の２２件から２０１２年には３５件へと伸び、５９％増となった。これらは、台日間の貿易と投資関係がいずれも大幅に成長したことを示している」と説明した。

　さらに、「私は総統に就任して以来、台日の関係を『特別なパートナーシップ』と位置づけており、その後、台日双方の各分野における協力面においては、いずれも顕著な進展があった。『台日漁業協議』の調印後、双方の関係はこの４０年間の中で、より一層の最良状態に達した。前原議員ら各位におかれては、引き続き我が国政府の政策を支持されることにより、台日協力関係のさらなる深化を願うものである」と強調した。

【総統府　２０１３年１２月１２日】

馬英九総統が民主党の前原誠司・衆議院議員ら一行と会見

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