馬英九総統がFacebookでアジアの歴史問題語る

　馬英九総統は１月１１日、自身の「Facebook」ページ上で、アジアの歴史問題についてコメントした。

　このなかで馬総統は、１月１１日は中華民国政府が英国および米国との不平等条約を正式に撤廃し、新たな平等条約を締結した記念日であり、今年はその７１周年にあたると指摘し、中華民国が抗日戦争を戦い、日本軍を牽制し、連合国に貢献したことが不平等条約撤廃につながったとの認識を示した。

　馬総統は、中華民国の８年間にわたる抗日戦争のうち、初めの４年間が孤軍作戦であったが、１９４１年１２月８日に日本が米海軍基地を襲撃した真珠湾事件の後、米国が対日宣戦すると、中華民国も１２月９日に日本・ドイツ・イタリアの三枢軸国に対して宣戦したことに言及し、当時、林森・国民政府主席が対日宣戦布告のなかで、「中日間に締結されたすべての条約、協定、合同等を一切破棄する」と宣言したなかには、１８９５年の下関条約も当然含まれているとの認識を示した。

　さらに１９５２年に中華民国と日本が台北で調印した「中日和約」（日華平和条約）の第４条で「１９４１年１２月９日前に中日間で締結されたすべての条約、協約及び協定は、戦争の結果として無効となった」と規定されたことに言及し、「下関条約は１９４１年１２月に中華民国政府が破棄を宣言し、１９５２年の『中日和約』で中日双方が確認した。下関条約は中華民国のなかで最後に廃止された不平等条約であった」と強調した。

　また、馬総統は「台湾が中華民国の領土に復帰してからすでに６９年が経過したが、台湾に属する釣魚台列島（日本名：尖閣諸島）をめぐる問題が依然として北東アジアが不安定である最重要課題となっている」と指摘し、「日本は２０１２年９月に釣魚台の国有化に踏み切り、それ以来、中国大陸と日本は海・空域で何度も接近し、一触即発の危機となり、米国側の強い懸念を招いた」と述べた。

　さらに、２０１３年１１月２３日に中国大陸が東シナ海防空識別圏を設定したことに関して、「韓国、日本、米国などの抗議を引き起こしただけでなく、米国は故意に軍機を同空域に派遣して進入し、日本と韓国は国内の航空会社に対して（中国大陸側に）飛行計画の通報をしないよう要請し、先日韓国は自国の防空識別圏を拡大し、東シナ海の緊張情勢が高まっている」と懸念を示した。

　そのほか、昨年１２月２６日に日本の政府高層が靖国神社を参拝したことに関して、馬総統は「中国大陸および韓国は非難し、中華民国は強い懸念を、米国は失望を表明し、再び東アジア地域における不安定の要因を播いた」と述べ、「われわれは中華民族の一員として、日本政府のこのような隣国の歴史の傷の痛みを顧みない行動は理解できず、それは失望にとどまらない」と強調した。

　そのうえで馬総統は、「中華民国は今後引き続き東アジアの『ピースメーカー』となるべく努力するものであり、両岸関係の平和と安定を追求するだけでなく、日本、中国大陸、韓国が共に地域の恒久平和と繁栄のために尽力することを願っている」と呼びかけた。

《２０１４年１月１４日》

馬英九総統がFacebookでアジアの歴史問題語る

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