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  馬英九総統中華民国105年(2016年)元旦祝辞 - 台北駐日経済文化代表処 Taipei Economic and Cultural Representative Office in Japan :::
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馬英九総統中華民国105年(2016年)元旦祝辞

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馬英九総統中華民国105年(2016年)元旦祝辞

馬英九総統は1月1日午前、総統府大講堂で中華民国105年(2016年)開国記念日および元旦の祝賀式典を開催し、「8年間のイノベーション、台湾のレベルアップ(八年興革、臺灣升格)」と題する祝辞を述べた。

以下はその全文である。

○       ○       ○

本日は中華民国105年(2016年)の開国記念日です。この8年間、毎年の元旦に、私は国民の皆様と一緒に過去を振り返り、未来を展望してきました。あと15日後には、我々は次期中華民国総統・副総統を選出することになります。したがって本日は、私の任期中最後の元旦祝辞となります。

私はこの機会に、全国民の皆様に心より感謝申し上げたいと思います。台湾における国民の皆様が2回の総統選挙で私を信任し、私に託してくださり、皆様と共に頑張る機会を与えられて、数多くのこれまでになかった実りある成果を一緒に創造することができたことに感謝いたします。私にとり、これは最も深く感動したものであります。次に、私は皆様に3つの重要な成果についてお話したいと思います。台湾の未来については、私からも3つの衷心からの呼びかけがあり、成果を分かち合うと同時に、直面する課題についても一緒に考えていきたいと思います。

第1の重要成果:躍進する外交と国際親善

この7年余りの間、我々は「活路外交」の推進に努め、「ピースメーカー」および「人道支援者」の役割を担い、その豊富な成果は、国際社会からの尊敬を得ることができました。例えば、我々と米国、日本、欧州連合(EU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)、ニュージーランド、オーストリアなどの国々と安全保障、経済・貿易、文化・教育など各分野の関係が、いずれもここ30~40年間で最良の状態となりました。米国の我が国への武器売却額は201億米ドルを超え、前2代の総統の時代よりも極めて大きく増加し、協力もより一層緊密になりました。7年間で我々と日本は28項目の協定・覚書に調印し、これは60年余りの間に調印した61項目の協定・覚書の45%を占めており、以前と比べ非常に多く調印することができました。国交がある22カ国との交流も頻繁であり、友好もますます強固になりました。我が国にノービザまたはランディングビザの待遇を付与する国・地域も大幅に増加し、国民の海外旅行がより一層便利になりました。これは国民が最も実感していることでしょう。2000年から私が就任する2008年まで、我々にノービザまたはランディングビザ待遇を付与する国・地域は54カ国・地域に過ぎませんでしたが、現在は161カ国・地域へと107も増加し、以前の3倍以上になりました。中華民国(台湾)パスポートの「使いやすさ」は、世界で25位となり、ノービザ国の増加により、海外に出かける国民も増えました。

また、台湾は国際社会からより一層歓迎されるようになり、桃園国際空港は昨年、英国の航空リサーチ機関「スカイトラックス」による調査で、空港スタッフ部門の1位に輝きました。「国際空港評議会」(ACI)が昨年8月に発表した最新データによると、桃園空港が初めて香港を超え、空港運営効率「世界トップ」(the most efficient airport)の栄誉を獲得しました。来台旅行者数も大幅に成長し、11日前には、2015年の1,000万人目となる海外からの来台旅行者が入国し、2015年の年間では1,043万人に達しました。私が総統就任前の2007年の371万人と比較して672万人も増加しており、台湾の史上最高記録を更新しました。過去40年間で、来台旅行者数が年間100万人成長するのに13年~16年を要しましたが、我々は毎年100万人単位で飛躍を続けることができました。来台旅行者数や外貨収入が毎年増加し、いずれも就任前の5倍となりました。海外からの来台旅行者数の大幅増加は、国際社会が我が国に友好的であるもう一つの証明ともいえます。

我々の国際社会における突破はこれだけにとどまりません。2008年、我が国は38年ぶりに世界保健機関(WHO)年次総会(WHA)に参加し、以来7年連続で衛生署長または衛生福利部長(閣僚級)が出席しました。2013年には42年ぶりに「国際民間航空機関」(ICAO)の総会に我が国の民用航空局長が出席し、象徴的かつ実質的な意義がありました。また、2010年には「世界貿易機関」(WTO)傘下の「政府調達協定」(GPA)に加入しました。これらは我が国が1971年に国連の代表権を失って以来、国際参加における最も目に見える成果となりました。

さらに重要なのは、中華民国が過去の「トラブルメーカー」というネガティブなイメージから脱却し、地域の「ピースメーカー」となったことです。私は2012年8月5日に「東シナ海平和イニシアチブ」を提起し、「主権は分割できないが、資源は分かち合える」の理念に基づき、対立から対話に置き換え、平和的に東シナ海の争議を処理することを呼びかけました。2013年4月、我が国は日本と「台日漁業協議」に調印し、両国の40年間にわたる漁業紛争を解決することができました。我が国の漁船は釣魚台列島(日本名:尖閣諸島)付近の7万平方キロメートル余りの豊かな漁場で操業できるようになり、現在では高雄・屏東地区の漁船も北上して本マグロ漁を行っています。全体的に見て、「主権は譲歩せず、漁業権は大幅に進歩」の大きな成果を創出することができました。

4日前(12月28日)、日本と韓国は第二次世界大戦中の「慰安婦」問題について合意に達し、日本は謝罪と10億円の賠償を行うことを発表しました。3日前、私は改めて、我が国が長期にわたり慰安婦となった人たちの正義と尊厳が取り戻されるよう日本に対して元「慰安婦」への謝罪と賠償を行うことを要求する立場を表明しました。私は外交部に対しても駐日代表(大使に相当)を通じて日本側に我が国の要求を申し入れるよう指示しました。「慰安婦」問題は、我が国と日本の間で20年余りにわたり引き延ばされてきた争議であり、元「慰安婦」が年々高齢化していく中、我々はこの問題解決を加速しなければなりません。昨日、私はある元「慰安婦」のお婆さんを訪ね、政府が元「慰安婦」の人々と必ず同じ側に立つことを約束しました。

「東シナ海平和イニシアチブ」の成功の経験に基づき、私は2015年5月26日に「南シナ海平和イニシアチブ」を提起し、改めて「主権は我が国にあるが、争議を棚上げし、平和互恵の、共同開発を行う」との主張を表明しました。そして11月5日、我々とフィリピンが「台湾・フィリピン漁業実務の法執行協力協定」に調印し、「海上取締り時の武力使用の回避」、「法執行一時間前の通報」、「拿捕された乗組員の3日以内の釈放」の3原則を確立できたことが、もう一つの具体的な成果となりました。

皆様も覚えていると思いますが、2013年5月9日、フィリピンの巡視船乗組員が台湾とフィリピンの重複する水域で台湾漁船「広大興28号」を攻撃し、我が漁民を射殺しました。我々は事件当日夜にフィリピン側に謝罪、賠償、犯人の処罰および漁業協定の協議を要求しました。そして、国を挙げて全力で交渉し、3カ月以内に漁民の正義を取り戻すことができました。その後、何度も交渉を重ねて、ようやくフィリピンとこの漁業協定に調印することができました。これは前任の政権には成し遂げることのできなかったことです。

事実、台湾とフィリピンの漁業争議は40年にわたる歴史がありました。1980年、私が米ハーバード大学で博士課程に在籍していた頃、政府の招きで帰国して「国家建設研究会」に出席した際、台湾紙「聯合報」で「国際法の観点から見た中比漁業係争を論ずる」と題する論評を発表し、我が国は長期的、全面的かつ抜本的な政策で、フィリピンと漁業交渉を行い、必ず平和的な方法で争議を解決しなければならないと指摘しました。図らずも、35年前の学生だった私が提起した解決プランが、「馬総統」によって実現され、それにより台湾とフィリピンの漁業争議が大幅に減り、我が国の漁民の生命と財産の安全が真に保障されるようになりました。

この35年越しの想いは、個人的な理想を実現したというのみならず、より重要なのはこの変化が台湾と国際社会にもたらした意義です。台湾南部の漁民の長年にわたる恐怖は軽減され、南シナ海の平和的な共栄のための第一歩がようやく踏み出されたのです。

国民の皆様、「活路外交」は消極的に何もしないのでは決してありません。これは国際社会において中国大陸と無用な国交の奪い合いをやめて、国際社会における人道支援および平和促進のための実務を積極的に行うというものです。我々が再び8年前の「のろし外交」に戻ったならば、歴史は繰り返し、我々は再び前政権のような国交国との断交が続き、国際機関への門も閉ざされる苦境に陥ることでしょう。我々は正確な政策の方向性を把握して初めて、過去7年余りの好循環を引き継いでいくことができるのであり、中華民国の主権および台湾の国民の尊厳が損なわれることを回避できるのです。

第2の重要成果:両岸の懸け橋と持続可能な平和

この7年余りの間、我々は台湾海峡を過去の衝突のホットスポットから平和の大通りへと転換することに成功しました。私は2008年に総統に就任して以来、中華民国憲法の枠組みの下、台湾海峡の「統一せず、独立せず、武力行使せず」の現状を維持し、「92年のコンセンサス、『一つの中国』の解釈を各自表明する」を基礎として、両岸の平和的発展を推進してきました。これまでに双方は23項目の協議(協定)に調印し、両岸実務トップの会見も7回行われ、お互いに正式な役職名で呼び合いました。7年余りの間、一日あたりの直行便はゼロから120便へと増え、台湾を訪問する中国大陸からの旅行者ものべ1,800万人を超えました。中国大陸籍の留学生も3万5,000人へと増加し、40倍以上成長しました。

十分な相互信頼があったからこそ、ようやく両岸関係を大きく打破することができたのです。昨年11月7日、私は対等と尊厳の原則で、シンガポールで中国大陸の指導者である習近平氏と会見し、「両岸の平和を強固にし、台湾海峡の現状を維持する」ことについて意見を交換しました。これは両岸の指導者が平和的に争議を処理する意思疎通のメカニズムがすでに構築されていることを示すものであり、国際社会に対して極めて前向きなモデルとなりました。一昨日、我が国の夏立言・行政院大陸委員会主任委員と中国大陸の張志軍・国務院台湾事務弁公室主任が初めて両岸実務トップのホットラインで30分間通話し、「馬習会談」(馬総統と習近平氏との会談)で合意した1つ目の項目が実現しました。また、両岸は、専門学校の卒業生が台湾の二年制の大学に進学できる制度についても合意し、今年より定員が1,500人に増加されます。これは「馬習会談」の2つ目の合意の実践となるものです。

1987年3月、私が蒋経国総統の秘書を務めていたとき、蒋総統が「最近、何か特別な事はありますか?」と私に聞きました。私は「ある立法委員(国会議員)が、老兵の(中国大陸への)里帰りと家族訪問の可否を質問しています」と答えました。蒋総統は当時すでに台湾住民の大陸への里帰りと家族訪問の解禁を決定していました。蒋総統は、総統府の張祖詒・副秘書長に関連実務を任せ、張・副秘書長は私に草案の初稿を作成するよう指示しました。当時、私は極めて慎重に、公文書もタイプ印刷せず、書き上がった書類は鍵付きの鉄の棚にしまって厳重に保管し、「特別案件」と上部に注意書きして、6月4日に提出しました。そして同年11月2日、大陸への里帰りと家族訪問が解禁されました。

当時、両岸の敵意はまだ消えておらず、家族が海を隔てて、行き来はできませんでした。台湾住民が大陸の家族と会うためには香港を通らなければいけませんでした。小さな市民の大きな時代による悲劇が、我々のすぐそばで発生していたのです。私が台北市長を務めていたとき、師範大学を退職したある職員を訪ねたことがあります。この方は、戦乱の中で婚約者の女性と生き別れになり、単身で台湾にやって来て、他の人との結婚を考えることなく過ごしました。1987年に大陸の里帰りと家族訪問が解禁されて以降、人から人へと介し婚約者と連絡がとれ、2人は当時の約束を守り続け、ともに結婚していなかったことがわかりました。そして2人は後に結婚し、妻を台湾に呼び寄せて暮らすようになりました。私はあれから何年も経った後にこの話を思い出し、この大きな時代の奇跡のストーリーに感動を覚えました。

当時を振り返りながら、現在を見ていくと、両岸の指導者が世界の何十億人もが注目する中で平和的な会談を行うことができたように、両岸関係の変化の大きさは、当時は想像もつかないことでした。今回の「馬習会談」は、両岸の大きな懸け橋となり、双方の指導者が同じテーブルを挟んで座って話し合う新しいモデルを構築するものとなりました。未来の指導者もこの前例に倣って、両岸の平和と繁栄の現状を継続していくことができるのです。28年前に蒋経国総統のそばで、この「特別案件」を処理していた日々を思い出すと、私は心に恥じることなく、この平和の懸け橋は、海峡の溝を越えるのみならず、歴史の垣根をも越えるものとなったと言えるでしょう。次の指導者も私の苦心に背かないでこの成果を大切にしてほしいと願います。

第3の重要成果:社会的弱者をケアし、公の正義を実現

過去7年余りの間、我々は社会的弱者の福祉向上、国家財政の改革、労働者の権利増進に努めてきました。

2010年10月、我々は全民(国民)健康保険制度を改革し、「社会的弱者が安心して医療を受けられる方案」を実施しました。健康保険カードが差止められている人数が2007年の69万人から現在は4万人まで減少し、健康保険料を支払えない国民が医療を受けられない状況がなくなりました。2013年の第二代健康保険補充保険料新制度の実施により、健康保険の財務状況は大幅に改善されました。昨年は「長期介護サービス法」が成立し、引き続き「長期介護保険法」の立法化を推進しており、より全面的な高齢者の保障が提供されるようになります。

国家財政をより公平かつ効率的にするため、我々は「還元税制」を推進し、高所得者が社会に還元し、社会的弱者の負担が軽減できるようにしました。我々は法人税と所得税を合算した配当所得控除額を半分にし、所得税の最高税率引き上げ、金融業の法人税率回復などにより、2015年~16年度の国庫は900億元(約3,250億円)の税収増加が見込まれ、それに相応して社会的弱者の税負担を軽減することができます。我々は2012年8月に不動産取引実際価格の登録を実施し、不動産市場における長期にわたり情報が不透明だった問題を効果的に改善しました。過去7年余りの間、政府は計68万戸の家屋を購入、賃貸、修繕した家庭に440億元(約1,580億円)を支出し、これは過去最高額で、前任総統時代の16倍に達しました。そのほか、もう一つよいお知らせがあります。それは本日(1月1日)、土地・建物の合一実際価格課税が正式に施行されます。これにより我々は投機を抑制し、豊かさをより平均化し、居住権を向上することができます。我々は仰々しい議論も、空約束もしませんが、国民に対して、特に若者に対して家屋購入および賃貸のローン補助を史上最も多く行っている政権であり、財政部は若者の家屋購入ローンの貸付金の限度額を500万元(約1,800万円)から800万元(約2,880万円)に引き上げることを昨日(12月31日)公布し、今日より施行します。

労働者は国家建設の基礎であり、労働者の生活がよくなって初めて台湾がよくなったといえます。我々は法定最低賃金を5回にわたって引き上げました。これは歴代政権と比較して引き上げ回数が最多で、金額も最高です。本日より、労働者の法定労働時間が2週間84時間以内から1週間40時間以内に短縮され、これも歴史上最短となりました。我々は2009年に「労働者権利基金」の専用口座を開設しました。これは不当に解雇された労働者が司法に訴えることを手助けし、訴訟期間中の生活をサポートするもので、これまでに19億元(約68.4億円)以上の賠償金を取り戻しました。2009年より施行された労保老年年金(厚生年金に相当)は、7割の定年退職労働者が受領を選択し、すでに4,000億元(約1兆4,400億円)が支払われました。ある定年退職した労働者は、「この制度により私たち老人は尊厳が得られるようになりました。毎月年金を受け取れるおかげで、子どもや孫に頼らなくてもよくなりました」と私に話してくれました。

2009年、行政院労工委員会(現・労働部)は、育児休職手当制度をスタートし、育児を行う労働者は夫婦合わせて最多で一年間6割の給与に相当する手当が受け取れるようになりました。昨年までにすでに333億元(約1,200億円)を給付し、計36万7,000人以上がその恩恵を受けています。我々は国民が後顧の憂いなく十分安心して子育てができることを願っています。昨年、国民の合計特殊出生率が1.17に回復しました。育児休暇手当制度は、世界銀行からも高い評価を受けました。

全体的に見て、我々の取り組みはまだ不十分なところもあります。特に年金改革については、2013年に改革草案を立法院(国会)に送付しましたが、未だ通過していないことは極めて残念です。しかしながら、我々はここ数十年で最も多く労働者および社会的弱者の福祉を提供してきた政権であり、これまでの我々の中央政府の社会福祉予算は総予算に占める割合が最も高くなっています。

第1の呼びかけ:台湾の団結と両岸の平和

私は中華民国の未来に大きな期待を持っていますが、いくつか心配なことがあります。そこで私は皆様に3点お話したいと思います。

まず、1つ目の呼びかけは、未来の政権の両岸政策が、これまで7年間実践して証明された実務的かつ効果的な正確な方向性を継続してほしいということです。

私は総統に就任以来、両岸の和解と交流を通して、対等互恵の協力モデルを構築しました。両岸関係は海を隔てて分かれて統治されてから66年間で最も安定かつ平和的な時代となり、私が就任前の隔絶し、対立していた情勢とはまったく変わりました。いま、3組の総統候補者がいずれも我々が7年余りの間に創出した現状を維持すると語っており、これは過去にはあり得なかった情勢です。現状維持はもはや「台湾コンセンサス」と言えるでしょう。そして「92年のコンセンサス、『一つの中国』の解釈を各自表明する」は両岸交流の基礎であり、「両岸コンセンサス」となっています。「92年のコンセンサス」の基礎の上に両岸の現状を維持することは、国民の高い支持を得ているのみならず、両岸の平和と地域の安定の重要な資産にもなっているのです。現在、「現状維持」と憲法遵守を言いながら、一方で中華民国憲法に合致している「92年のコンセンサス」を受け入れないような矛盾した態度は、現実を見ていないどころか、現状に対する「挑戦」であり、外部から「挑発」とも見られかねません。

「92年のコンセンサス」はすでに「両岸コンセンサス」となっており、昨年11月に私と中国大陸の指導者・習近平氏がシンガポールで会見した際に、双方ともに「『92年のコンセンサス』は両岸共通の政治的基礎である」と表明したことも、これを証明する最も明らかな例です。この基礎なしに、現状をどのように維持するのでしょうか。この「両岸コンセンサス」は、極めて得難いものであり、中華民国憲法に合致し、両岸関係の平和的発展を保障できるものであり、現段階において台湾にとって最も有利な政策の選択肢といえます。したがって、いかなる次期中華民国総統も、これを大切にし、守り続けていく努力をすべきです。

両岸の平和は一歩一歩蓄積されてきたものであり、決して天から降ってきたものではなく、当然あるものと思ってはいけません。1996年、李登輝総統時代の台湾海峡ミサイル危機、2006年、陳水扁総統時代の両岸の対立・衝突を思い起こせば、当時は今日の両岸の平和と繁栄が絶対に想像もつかなかったことでしょう。私は、次の政権が知恵を使い、慎重に対処し、台湾の人々を再び混乱や恐怖に遭わせないよう、衷心より願っています。

第2の呼びかけ:台湾を信じ、イノベーションに投資を

私の2つ目の呼びかけは、台湾の経済に関してです。過去、我々の経済分野の成果について、外部から一定の批評がありました。これらの批評について、我々は謙虚に向き合ってきました。この8年間、世界は1970年代のオイルショック以来最も深刻な経済危機であるリーマンショックに遭遇し、さらに欧州債務危機が続き、2度の経済危機に見舞われました。世界の平均経済成長率は2.2%に過ぎず、これは我々の前任時の3.3%より1ポイント低くなっています。しかしながら、過去と比較しても、台湾の経済は進歩を続け、なおかつ国際社会の評価を受けました。

行政院主計総処の統計によると、昨年我が国の「名目国内総生産」(Nominal GDP)は2万2,600米ドル余りで、7年前と比較して4,517米ドル増加し、前任の政権の8年間で増加した3,190米ドルを上回りました。もし「購買力平価」(PPP)で「国内総生産」(GDP)を換算し、物価を計算に入れた「国民実質購買力」で見た場合は、昨年の我が国は4万9,000米ドルを超え、1万4,248米ドル増加し、前任の1万2,551米ドルの増加分を上回っています。これらのデータから、この7年余りの間に、我々の経済は確実に進歩していることが説明できます。我々の物価も安くかつ安定し、所得の分配も世帯所得はここ6年で、個人所得はここ13年で最もよい水準となっています。アジア四小龍(台湾、韓国、シンガポール、香港)の中でも最も低く抑えられています。米国の「グローバル・ファイナンス・マガジン」が昨年11月に発表した最も裕福な国ランキングによると、世界185カ国のうち、台湾は第19位で、ドイツに迫り、フランス、英国、日本、韓国などの国々を超えています。

失業率については、2010年10月より、我が国の失業率は4%台を維持し、昨年4月より3%台に下がりました。昨年1月~11月の失業率は平均3.77%で、ここ15年間の同期で最も低い水準となっており、私の就任前よりも低くなっています。

このほか、政府は近年、産業のレベルアップ転換を図っており、バイオテクノロジー、観光などの6大新興産業およびクラウドコンピューティングなどの4大新興スマート産業などが、政府および民間の努力の下、良好な発展を遂げています。我々は主力産業、伝統産業、新興産業のクオリティー向上にも力を入れています。最近では、デジタル経済とモノのインターネット(IoT)の時代に対応すべく、我々は「オープンデータ」および「生産力4.0プラン」の推進により力を入れており、先月9日に英国「オープン・ナレッジ・ファウンデーション」が発表した「オープンデータ」の国際評価で、我が国は大幅に躍進し、2013年の36位から、一昨年は11位へとアップし、さらに昨年は世界トップとなりました。政府が「オープンデータ」の応用を拡大している成果は、国際社会の高い評価を得ています。

政府はすでに数多くの努力をしていますが、産業のレベルアップ転換は自己の努力だけでは成り立たず、国際市場の力を借りて、ようやく芽が育つものです。市場の国際的な開放は台湾経済が将来必ず通らなければならない道であり、まさに「開放は豊かさをもたらし、閉鎖は必ず萎縮をもたらす」と言えます。しかしながら、我が国は国民の意識と制度環境のいずれにおいてもまったく準備ができていません。「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、一昨年3月の学生運動の後、異例にも「Taiwan Leaves Itself Behind(台湾は自ら後塵に甘んじようとしている)」と題する社説を発表し、我が国について「自由な貿易と経済改革を拒んだ結末は、今後ますます明らかになるだろう」と指摘しました。

米国のシンクタンク「ヘリテージ財団」が発表した「2015年経済自由度指数」調査によると、台湾は世界178カ国の経済体の中で、14位にランキングされましたが、市場開放に関連する「貿易自由度」については43位、「金融自由度」は39位、「投資自由度」は36位でした。これは我が国の経済を自由化するためには、社会各界がより開放的な思考で、関連法規を積極的に見直ししていかなければならないことを示しています。このほか、世界経済フォーラム(WEF)が「2015-2016国際競争力ランキング」で発表した「グローバルマネジャーの台湾におけるビジネスで最も困難な問題」によると、「政策の不安定さ」(17.3点)が首位であり、台湾が引き続き現行政策の方向性を維持できるかどうかをグローバル企業が憂慮していることを示しています。開放的な市場とより強い経済競争力があってこそ、台湾が経済の体質と既存の優位性を十分に発揮できるようになるのです。これは次期政権および国民が避けて通ることのできない選択なのです。

第3の呼びかけ:理性的に光を照らし、勇敢に未来へ向かう

私の3つ目の呼びかけは、台湾が直面している深刻なエネルギー問題を皆様に慎重に考えていただきたいということです。

昨年6月、立法院で「温室効果ガス排出量削減及び管理法」が成立しました。12月にパリで開催された「国連気候変動枠組条約」(UNFCCC)締約国会議(COP21)では、世界各国が共に地球気候変動に向き合い、「今世紀末までの地球の気温上昇を2℃以下に抑える」とする目標達成のために尽力することが求められました。我が国は2050年におけるCO2排出量を2005年の半分の水準に抑える目標を提起しました。「天下雑誌」最新号は米国のシンクタンク「クライメート・セントラル」の研究報告を引用し、仮に地球温暖化が2℃以上進行した場合、海面の水位は必ず上昇し、世界の2.3億人の住む家がなくなり、台湾の140万人の居住地域が水没の危機に瀕すると指摘しており、この問題は確実に極めて深刻な問題なのです。したがって、我々のエネルギー政策は、CO2排出量削減の要求に合致させる必要があり、これは極めて困難な挑戦であるといえます。

台湾にはどのような選択肢があるのでしょうか。私は就任以来、速やかに「再生可能エネルギー発展条例」を制定し、クリーンで燃料コストのかからない再生可能エネルギーの発展を全力で進めてきました。例えば、陸地風力発電機は329基に達し、前任総統時代より223基増設し、2.1倍となりました。太陽光発電の容量はすでに728MW(メガワット)に達し、前任の303倍の成長となりました。しかしながら、再生可能エネルギーは、発電量が一定しないエネルギー源であり、天気に左右され、夜間、雨天、無風時には発電することができません。経済部エネルギー局の統計によると、太陽光発電と風力発電は、一日24時間のうち、わずか14%と28%の時間しか発電できないのです。これは3時間半と7時間に相当します。したがって、1キロワット時の電力を発電できる時間が不明確であり、1キロワット時の電力を発電できる時間が明確であるベースロード電源(一日中稼動できる火力発電または原子力発電)と同列に並べることはできないのです。再生可能エネルギーが毎日発電できない時間は、火力または原子力で電力を供給しなければなりません。なぜなら、電力供給は24時間止められないのであり、太陽光および風力エネルギーがベースロード電源になることはできないのです。

CO2排出量削減と原発廃止は同時にできると主張する人もいますが、これはまったく実際的ではありません。台湾はエネルギー源の98%を輸入に頼っており、再生可能エネルギーがベースロード電源になることができず、79%を占める火力発電はCO2排出量を増加させます。我々はこの二つの難題の板挟みになっているのです。第4原子力発電所を稼動させず、現存の3カ所の原発が順番に廃炉になる状況を仮定すると、電力不足と電力制限の困難は避けられないでしょう。「ウォール・ストリート・ジャーナル」が昨年7月に発表した「Taiwan Chooses Vulnerability(台湾は脆弱を選択した)」と題する社説では、我が国のエネルギー源の条件を考慮すると、急な原発廃止は賢明な選択ではないと指摘しています。国民の皆様、私は就任以来、たびたび大学のキャンパスで若い学生たちと座談会を開き、2011年からこれまで11カ所の大学で学生たちに同じ質問をしました。「CO2排出量削減と原発廃止、どちらを優先しますか?」と。その答えは、CO2排出量削減を優先すべきと考える学生と原発廃止を優先すべきと考える学生の割合がだいたい4対1でした。これは正式な世論調査ではありませんが、ある程度若者世代のこの問題に対する考え方を反映しているといえるでしょう。

台湾と多くの条件が似通っている日本を例に見てみると、両国はいずれも地震帯に位置し、独立した電力網で、電力を輸入することができず、エネルギー源は欠乏し、エネルギー源の9割以上を輸入に頼っています。2011年3月に福島第一原発事故が発生後、日本は48基の原子炉の稼動を停止し、大量の天然ガスを輸入して発電するようになりました。しかしながら、天然ガスも同様にCO2を排出し、しかもそのコストは原発の4倍に及びます。日本の対外貿易は原発事故の一年前(2010年)が6兆円の貿易黒字だったのが、2014年には13兆円近い貿易赤字となり、電気料金も30%~40%大幅に値上げされました。日本は3年前に原発廃止をしないことを決定し、2011年より強制停止されていた48基の原子炉のうち、これまでにすでに2基が厳格な審査を経て再稼動しています。また、別の2基も審査を通過しており、今年1月と2月下旬にそれぞれ再稼動することが見込まれています。そのほか21基が審査の結果を待っているところです。日本の計画によると、将来の電力に占める原発のシェアを22%前後に維持するとのことです。

国連の「国際原子力機関」(IAEA)の効率および安全指標を含む「原発稼働率評価」(Unit Capability Factor)によると、台湾の6基の原子炉は2012年~14年の期間、世界の原発保有31カ国の中で第5位となり、米国、ドイツ、中国大陸、スイス、カナダ、フランス、スウェーデン、英国などの国々を上回りました。では日本はどうかというと、福島原発事故のため、2013年における日本の評価は3.5%で最下位でした。実際には、福島原発事故前の10年間における台湾の6基の原発の「原発稼働率評価」は日本をはるかに上回っていました。

日本の例は、我々に深く考えさせてくれるに値します。福島原発事故の後、世界で稼動する原子炉は435基から439基に増加しました。つまり、減るどころか増えているのです。その中には産油大国であるサウジアラビア、アラブ首長国連邦、イランや、グリーンエネルギーの発展で知られるスウェーデン、フィンランド、英国、さらには原発事故を起こしたことがある米国、旧ソ連、日本も引き続き原発を新設または使用しているのです。このほか、世界原子力協会の集計によると、建設中の原子炉が64基、計画中の原子炉が159基もあります。現在、世界の原発を有する31カ国の面積は世界の46%を占め、人口は62%を占めています(CIAの統計による)。原発廃止を主張しているのはドイツとスイスとベルギーだけであり、この3カ国は9カ国からなる電力相互融通網に参加しており、電力が欧州各国と相互融通できるのです。原発廃止は世界の趨勢ではなく、クリーンエネルギーこそが世界のコンセンサスであり、CO2排出量削減の優先順位は原発廃止よりも高いのです。

国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が一昨年に発表した「第5次評価報告書」(AR5)においても、原発は争議があるにせよ、一種の成熟した低炭素のベースロード電源であるとして評価されています。台湾が置かれた環境は、我々にいかなるエネルギー源の選択肢の放棄も許される状況でなく、台湾は今後も我々が「経済ゼロ成長」を容認しない限りは「電力需要ゼロ成長」は見込めません。エネルギー危機はすでに切迫しているのです。我々が最も必要としているのは法螺話や神話ではなく、真実の話なのであり、さもなければ経済を発展させることは難しくなります。台湾が必要としているのは単純な原発支持か原発反対かではなく、電力制限せずに合理的な電力価格を維持し、パリ協定の目標達成を前提として、代替エネルギーの発展に合わせて、ゆるやかに原発を減らしていき、台湾にとって最も有利なエネルギーミックスを慎重に選択すべきなのです。このテーマは極めて厳粛なことであり、国民が必ず実務的に向き合い、共に背負わなければならないことであり、軽く考えて判断を誤ることがあっては絶対にならないのです。

結び

本日は中華民国の開国記念日です。このアジアで初めて誕生した民主共和国は、すでに105年目に入りました。過去を振り返ると、我々は得たものも失ったものもあり、悲しみも喜びもあり、重い課題もあれば輝かしいことも数多くありました。この7年余りの間、我々は積極的に内政、外交、国防、財政、教育、経済、交通、衛生、文化、科学技術、環境保護、海防、両岸、農業、金融、清廉政治などの各分野で変革があり、いずれも過去に比べて進歩しました。そして民主主義、人権、法治の発展は、さらに国際社会から評価されました。台湾は「華人世界の民主主義の灯台」の称号にふさわしくレベルアップしました。

我々の努力により、中華民国は「安定の中で進歩を求め」なおかつ「徐々に良くなっていく」ようになりました。未来に目を向けると、台湾は困難な挑戦が待っていますが、未来の政権が正確な方向性を十分掌握していれば、問題解決の重要な鍵をつかめるはずです。全国民が同じ船に乗り、心を合わせて頑張れば、我々は必ずや中華民国の平和と繁栄の前途を切り開くことができ、次の世代のために一層幸せな未来を築くことができるのです。ご清聴ありがとうございました。

【総統府 2016年元旦】
写真提供:総統府