台湾映画「KANO」の試写会と記者会見が東京で開催

魏徳聖プロデューサー(写真右1)、馬志翔・監督(右2)、曹佑寧さん(右4)、陳勁宏さん(右3)、永瀬正敏さん(左2)、坂井真紀さん(左1)
戦前、台湾の嘉義農林学校(嘉農)の野球部が甲子園大会に出場し、準優勝した実話を描いた台湾映画『KANO~1931海の向こうの甲子園~』が1月24日から全国ロードショー公開される。これに先立ち、1月15日に東京・新橋のヤクルトホールで同映画のジャパンプレミアイベントが開催された。
同イベントには、台湾から魏徳聖(ウェイ・ダーション)プロデューサー、馬志翔(マー・ジーシアン)監督、嘉農のエース呉明捷を演じた曹佑寧(ツァオ・ヨウニン)さん、嘉農の巨砲・蘇正生を演じた陳勁宏(チェン・ジンホン)さん、日本の出演者からは近藤兵太郎監督役の永瀬正敏さん、監督夫人役の坂井真紀さんのほか、主題歌を担当したRakeさんや中孝介さんらがゲストとして登壇した。
試写会前に行われたトークイベントの中で馬監督は、甲子園球場の黒土を再現するために、古タイヤを細かく砕き、砂の上に播いたことやキャスティングについても、国内の高校・大学の野球選手を見て回ったり、ネットを通しても出演者を募集し、実際に野球ができる人材を厳選したことなどを紹介した。また、この日のイベントに参加できなかった台湾の出演者で、捕手役の先輩部員を演じた鄭秉宏さんから永瀬さんへ宛てた手紙が、曹佑寧さんにより読み上げられると、永瀬さんは感動のあまり声を詰まらせるなど、映画の中で監督と部員たちの一体感溢れる心の交流が撮影を終えた現在でも続いていることが垣間見られるような場面があった。

試写会の間に開催された記者会見で、同映画が日本で上映されることについて、魏プロデューサーは、「日本での公開をずっと心待ちにしていたので嬉しいが、緊張もしている。この映画は台湾と日本の観客のために撮った映画だということを、もっと多くの日本の皆さんに知っていただきたい」と語った。馬監督も、「本日このような大きな規模の日本での上映は、KANOの映画制作者全員および台湾の観客のお陰だ。映画の中のこの感動が引き続き日本で受け継がれていくことを願っている。それはこの映画が台日共通の思い出であるからだ」と強調した。
また、この日のイベントの冒頭では、台湾観光協会東京事務所の江明清・所長が登壇し、「KANO」の映画のロケ地である嘉義の観光スポットやグルメなどをアピールし、同映画を通してさらなる観光名所となるよう期待の意を表した。また、昨年、台日間の相互往来客数がこれまでで最高の460万人を超えたことを報告し、「これは皆さんのおかげです」と述べると、会場から大きな拍手が沸いた。

試写会を終え、会場ロビーで観客に握手するゲストたち
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『KANO~1931海の向こうの甲子園~』
出演:永瀬正敏 坂井真紀、曹佑寧(ツァオ・ヨウニン)、大沢たかお
製作総指揮:魏徳聖(ウェイ・ダーション)
監督:馬志翔(マー・ジーシアン)
脚本:魏徳聖、陳嘉蔚(チェン・チャウェイ)
プロデューサー:魏徳聖、黄志明(ジミー・ファン)
音楽:佐藤直紀
制作会社:果子電影有限公司
総顧問:蔡武璋
栄誉顧問:王貞治、郭源治
脚本顧問:林海象
後援:台北駐日経済文化代表処
上映映画館等の情報については以下の
『KANO~1931海の向こうの甲子園~』公式サイトをご覧ください
http://kano1931.com/
«2015年1月16日»