「第１２回日台文化交流青少年スカラシップ」の表彰式が開催

右：徐瑞湖・台北駐日経済文化代表処副代表
左：大賞を受賞した倉本涼平さん

　「真の若者交流を通じて明日の日台新時代を拓く」をテーマに日本全国の中学・高校・専門学校・大学生から広く作文、書道を募集し、審査により選出された「第１２回日台文化交流青少年スカラシップ」受賞者の表彰式が３月１７日、東京・大手町サンケイプラザで開催された。

　同スカラシップは、フジサンケイビジネスアイと産経新聞社が主催、台湾の外交部と台北駐日経済文化代表処が共催、台湾の教育部、亜東関係協会、台湾観光協会が協力し、毎年実施されている。今回は、厳正な審査を経て優秀賞以上に入選した１７名が表彰式の後に台湾の研修旅行に出発した。

　表彰式では台北駐日経済文化代表処の徐瑞湖・副代表があいさつし、「昨年台湾から日本へは２９７万人が訪問し、外国人訪日客のトップだった。これは台湾の人口の８人に１人に相当し、このように日本と親密な国は他にはない」と強調し、「これから実際に台湾へ行って、もっと台湾のことを理解して、日本と台湾の懸け橋として頑張っていただきたい」と述べ、受賞者らの台湾研修旅行出発を祝福した。

　フジサンケイビジネスアイの縣良二・代表取締役社長は、「台湾と日本の間には、長い時間をかけて多くの課題や困難を克服し、乗り越えて今の素晴らしい関係がある。皆様にはぜひそれを受け継いでもらいたい。そして実際に台湾へ行って、台湾との新しい関係を学んできてほしい」と受賞者らに語りかけた。

　今回の審査委員長を務めた日下公人・日本財団特別顧問は、今年の受賞作品について「自分の考えを書いた作品が増えてきたことに、日本人の学生たちの進歩を感じた。今回の受賞が、台湾のことを学ぶきっかけとなり、それが生かされることを願っている」と呼びかけた。

　作文「日台共通の宝を守れ！日本の世界遺産を支える台湾の木」で今回の大賞を受賞した早稲田実業学校高等部２年生の倉本涼平さんが受賞者を代表してあいさつし、「樹齢千年以上の台湾ヒノキが国を越えて日本の世界遺産（法隆寺の柱）を守っているということに、日本と台湾の絆と縁の深さを感じた。これから始まる研修で、台湾の歴史を学んで友好を深めたい」と語った。

　表彰式と壮行会を終えた受賞者一行はこの日、５泊６日の台湾研修旅行へと出発した。今回の台湾研修旅行は、呉敦義副総統、外交部、教育部への表敬訪問、台湾経済研究院訪問、東呉大学や延平高級中学との学校交流プログラム、ホームステイ、国立故宮博物院や八田與一技師が設計した烏山頭ダムの見学などが予定されている。

作文部門の受賞者ら

書道部門の受賞者ら

壮行会会場に飾られた書道受賞作品

《２０１５年３月１７日》