「阿嬤家」が正式に開館、起業目指す女性の支援も

　婦女救援基金会が資金を集めて運営する「阿嬤家（おばあちゃんの家）－平和と女性の人権館」は昨年12月に台湾北部・台北市の迪化街でプレ開館。3カ月間の試験的な運営を経て、国際女性デーの8日に正式な開館を迎えた。常設展示での新たな作品や系列イベントを打ち出している他、近日中には「当代女力発展計画（現代女性の能力開発プロジェクト）」も始動する予定。さらには併設された商店であるAMA Caféを通じて女性の起業や就労の機会を提供する。同時に、「路易莎咖啡（LOUISA COFFEE）」とタイアップし、暴力被害者の女性たちにコーヒーの講師となるための学習の場を提供する。

　「阿嬤家」は台湾において民間によって創設された初めての「女性人権館」。国際女性デーに正式に開館したことで、元慰安婦の人権運動から女性全体の人権を引き続き求めていく姿勢を示した。過去3ケ月間の参観者数は１万人を突破、その6割は若者で2割は外国人だった。今年2月までに18の訪問団が参観。外国からの団体が65％で、そのうち日本からのグループが最も多かったという。

　婦女救援基金会では、併設されているAMA Caféを通して女性の起業や就労の機会を提供する。8日には第1回となるAMA「女創力（女性によるクリエイティビティ）」商品の募集活動がスタート。文化クリエイティブ製品（デザインプロダクト）の商品開発やデザイン、制作に従事する「創業者女性」なら誰でも応募できる。商品が入選したならばAMA Caféでの長期的な展示や委託販売が可能になる。1カ月間は無料で展示販売をしてもらえるとのこと。「阿嬤家」も宣伝に協力、起業を目指してはいるものの、販売ルートを持たない女性たちに優れた宣伝プラットフォームを提供していく。

Taiwan Today：２０１７年３月９日

写真提供：中央社
　昨年12月から台北市内で試験的な運営をしていた「阿嬤家（おばあちゃんの家）－平和と女性の人権館」が国際女性デーの8日に正式に開館。起業を目指す女性たちへの支援も行っていく。